気象庁の梅雨明け宣言後も曇り空が続く。前山行から3週間も経つとマロン相手の僅かな散歩だけでは体力低下が著しい。

久しぶりに明日は晴天の予報。土曜日であるが見逃す訳には行かない。

久しぶりに晴天登山ができそうなので練馬のEさんご推薦の「十二ヶ岳」に登り、夏の富士山を目近に眺めることにする。

地図では歩行時間が5時間とこの所のダレタ体には少しキツソウだが、マロンのために早出して往復、高速道路を使い早く帰宅するつもり。

 

 

所要時間: ピッタリ5時間

 

2時過ぎ、起床。マロンの朝フン散歩に出ると、西の夜空に火星だけが大きく輝いていた。8月に入って、マロンは折角腹に収めた療養食を吐き戻してしまう頻度が増えている。なんとか無事に夏を乗り切らせたいものだ。

245分、真っ暗の中、出発。相模湖ICで中央高速に入り、河口湖ICを下りる。カーナビにガイドされ河口湖畔を通過し「文化洞トンネル」入り口手前の左側の空き地に駐車。(「毛無山、十二ヶ岳登山道入り口」立て札があったので、登山者用駐車場らしく20台位は駐車可)

 

455分、トンネル脇の「十二ヶ岳登山道入口」看板後ろの山道に出発。久しぶりの山行で常備品のステッキを家に忘れてきたことに気づく。トンネル上の尾根に登りながら伐採廃材から手ごろな枝を拾って杖にする。5分ほどで尾根に出て毛無山を目指す。

515分、松、檜の植林保安林を直登。すぐに汗ばんできたが西からの微風が心地よい。気温は20度。

537分、最初の急傾斜を登り切った処で小休止していると朝日が差し込む。緩くなった山道脇にはシシウド(?)、ツリガネニンジン、フウロが花を見せる。再び勾配が増しはじめた。

 

555分、「長浜への分岐」の標識地点。徐々に勾配がキツクなる。森の中ではテンニンソウの白花、フシグロセンノウの朱色花、マルバダケブキの黄花が目立つ。しばらく樹林の中を登る。

615分、笹とススキの開けた場所に飛び出す。タムラソウ、ワレモコウ、マツカゼソウ、クルマ百合と花の種類が増えた。

 

キオン、キンミズヒキ、トラノオと花の名前を確認しながらフト後ろを振り返ると、雄大な黒富士が目に飛び込む。

純白の富士山も良いが、夏の黒富士は存在感がある。

景色を楽しみつつ花畑の斜面を上る。ミヤマナデシコ、巴シオガマ、ヒヨドリ草と花種が変わる。

 

625分、毛無山山頂(1500m)に到着。

南の展望に優れ、足下に西湖、河口湖、その先に足和田山を前景にした真夏の富士山。

空は快晴とは云えないが久しぶりに見る真夏の青空。

マロンの小像を山頂標識に乗せて記念撮影。

今回は十二ヶ岳登頂が目的なので毛無山は小休止だけで先に進む。ここからは十二ヶ岳の名の通り、地図上で等高線が込み合って表示されており、実地にこれを辿るのが楽しみ。

 

630分、僅かな上り下りで「一ヶ岳」通過。

636分、「ニヶ岳」通過。

640分、「三ヶ岳」標識は大岩の脇。

645分、「四ヶ岳」ロープあり。

652分、「五ヶ岳」上り。

 

658分、「六ヶ岳」左に曲がる。

7時、大岩の前「七ヶ岳」上り。

75分、「八ヶ岳」下り。

77分、「九ヶ岳」は風の吹き通し箇所。

十ヶ岳の登りは急で結構きつくなった。

 

岩を周って710分、「十ヶ岳」。シモツケ草、オヤマボクチ、玉アジサイが見られた。急な上りではロープが2ヶ所。

720分、「十一ヶ岳」に到着。前方に「十二ヶ岳」が聳えて見える。

 

十一ヶ岳を超えると、眼下にまっすぐ延びたロープが現れる。このロープはかなり下まで続いている。

人出が多いと混雑しそうな場所だが、今日は誰にも出遭っていない。

ロープに助けられつつ降りきるとすぐに「つり橋」が待っている。鎖、ロープで固定されているが結構揺れるつり橋。

これを渡って十二ヶ岳の山腹に移る。

つり橋先はすぐに鎖場の登路になつていた。

鎖やロープが連続した岩場を直登する。このあたりは十二ヶ岳で一番楽しめる場所らしい。

急斜面は手も使いながらゆっくり登る。青空がきれい。

755分、急斜面を登り終えたので山頂到着かと思ったら林の中に「桑留尾 西湖」へ下る分岐点があり山頂はその先らしい。

 

林の中の平坦な登山道を進む。

757分、「十二ヶ岳」山頂に到着。

出発地点から約3時間。あまり広くない岩の山頂には山梨百名山標識と小さな2社があった。

 

富士山と眼下の西湖を眺めながら恒例の赤飯ムスビを食べる。

810分、下山開始。

少し戻って「桑留尾 西湖」の標識に従う。マツムシソウ、ハハコ草が花を見せる。下り始めてすぐの場所に岩場があり、良い眺め。大岩の間や森の中を急降下。

857分、沢を渡り隣の尾根に移り下り継続。やがて傾斜は緩み気楽に下れるようになる。

917分、高度1100mあたりの分岐点で、「文化洞トンネル方面→」の看板を確認してこれに従う。

927分、流水の沢に出会い、顔と体の汗を拭いながら小休止。

下山を継続するとこの山道に「通学路」と書いてある看板が数箇所見られたが、登山者用の標識は全然見当たらない。

945分、湖方向に道が分岐していたので舗装路に降り、湖畔道路まで出て車道を東に歩く。真夏の舗装路の照り返しが厳しい。

955分、涼しい風の吹き抜ける文化洞トンネルを通って車に戻る。
駐車場の車は4台に増えていた。土曜日というのに一人の登山者にも出逢わない静かな山行が楽しめた。

八王子ICまで中央高速を使い、1150分、無事帰宅。