「紅葉前線は日光あたりまで南下」とテレビが放映したので、今回は12日で福島県まで北上し、3山の紅葉を楽しむ山旅を計画。

<初日>自宅→二本松IC→登山口→安達太良山登山→登山口→浄土平(車泊)
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日目>浄土平→一切経山登山→東吾妻山登山→二本松IC→自宅

初日の安達太良山は1昔前に西側から登っているので、今回は東側の奥岳登山口からの周回コースを設定。  初日は下山後、浄土平へ移動し、ビジターセンター駐車場、または兎平の無料駐車場での車泊を予定。

2日目は最初に一切経山に上り、取って返して東吾妻山を訪ね、午後4時頃には帰宅する計画を固めた。

出発日は福島地方の2日間の晴天予報を確認し、木曜日と決めた。

 

13年前、安達太良山・火口の「沼ノ平」を通過し異常な雰囲気を味わい感激。(その翌々年、この火口で有毒ガスによる死亡事故があり、この火口経由の登山コースは閉鎖中らしい。)
今回はこの景色を俯瞰しようと、牛ノ背ポイント通過コースを採用。

 

◇所要時間: 5時間24
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記:
  安達太良山の山頂岩山にも自力で登れ、楽しい1日でした。夜の車泊はマロンが一番、恵まれたスペースを貰えました。

 

3時、夜空に満月を見上げて出発。

首都高速を使い東北自動車道に抜ける。このシーズンになると5時過ぎに東の空が薄明るくなる。今日は雲ひとつ無い快晴。

617分、福島県の二本松ICを下り、岳温泉を目指すと満月の下に乳首山とも呼ばれる安達太良山が姿を見せた。

県道386号線で岳温泉経由、奥岳に上っていく。641分、「安達太良・奥岳登山口」に到着し、100台以上も駐車できそうな砂利広場に駐車。

658分、「安達太良山・五葉松平・薬師岳・登山口」標識から山に向って幅広砂利林道でスタート。

78分、下山予定路との分岐に着き、「←安達太良山」標識に従い左の道に進む。

721分、スキーゲレンデ下に着くと上に向かう幾つかの踏み跡があったが、いずれも「(植栽保護のため)侵入禁止」の立て札が立っていたので・・・???

禁止表示の無い右の道に進んでみると沢に簡易木橋。これを慎重に渡り草道を進むと前方から、中年夫婦登山者が戻ってきた。聞けば、この先は頼りない踏み跡になり、沢に下りているとのこと。

戻ってきた夫婦登山者と共に、再び危なっかしい木橋を戻る。

728分、ゲレンデ下に戻ると、後続の登山者達も進路に迷っていて、全員で登山コースを探す羽目になった。

 

→結局、「侵入禁止」看板があったが、ゲレンデと杉林の間の道が正規コースだろうと推測してこれを上る。

734分、沢を木橋で渡り、リフト沿いの作業道を上ろうとしたが、踏み跡が頼りない。躊躇していたら、後から来た登山者が橋横の笹に隠された山道で沢を渡るのがコースだと教えてくれた。

 

このあたりに登山標識が少なく、「100名山だというのに登山者に不親切」などと文句を言いながら杉林と草原(ゲレンデ?)間の踏み跡を上る。

気温は低いが、体が温まりシャツ1枚になる。標高1200mあたりまで上ると黄〜赤の紅葉が見られるようになった。

748分、リフト上駅を右に見送り丸太階段を上り、やがて露岩混じりの潅木の中の山道を登る。背丈の低い五葉松に混じってツツジが紅葉。見晴が利き始めた。

 

88分、「五葉松平」標識地点で先行マロンが伏せして休んだので水飲み休憩。

10分ほど先の見晴しの利く地点からは安達太良山頂の右に岩の鉄山が姿を見せた。東に下る広大な斜面は黄色、赤、緑で織り上げられた鮮やかな絨毯のよう。

820分、「薬師岳」標識の立つ河原状の広場には、「この上の空がほんとうの空です(智恵子抄)」と書かれた標柱があった。幸い、今日の上空は紺碧色。勾配が緩んできた。

825分、「安達太良エクスプレス」(ゴンドラ)の上駅からの道が合流してきた。この先は遊歩道らしい幅広木道。

832分、木橋が終わり、破砕石の転がる道を進む。残り高度300mほどの地点で水飲み休憩。周りは笹混じりの背丈3mほどの石楠花林で見晴は全然利かない。

柴犬連れの同年輩夫婦連れと交差。前方の峠越しの涼しい風に混じり、硫黄の臭い。丸太階段を登り、破砕石の斜面を上る。

 

913分、体温の上がったマロンが伏せして休んだので小休止。気温は12度。東方が霞み始めた。

923分、遠方からは乳首のように見えた安達太良山のピークは近づいて見ると拳骨のような大岩塊。

先着の数人が大岩を登っていた。

 

私たちも山頂を目指す。マロンも自力で岩壁に挑戦。

928分、全メンバー、無事に「安達太良山」山頂に上れて記念撮影。

後続登山者が次々に山頂に近づいて来るのが見えたので、私たちは早々に山頂を下り、大岩下でムスビを食べながら小休止。

 

950分、「鉄山→」標識に従い、北に進むと白灰色の山肌を見せる「沼ノ平」火口を見下ろせた。雄大な火口風景に再感激。

「牛の背」ポイントから東に下る。

1013分、「峰の辻」分岐に着く。下山路は「勢至平」へ直接下る近道コース標識もあったが、私たちは予定通り、「くろがね小屋→」標識に従う。滑り易い斜面をマロンと競り合って足を滑らし転倒し、肘を擦りむいた。

 

1029分、左に聳える「鉄山」の東斜面は上1/3が岩壁、その下は紅葉の急斜面壁。これに太陽光が照ったり陰ったりして都度、色彩変化するので結構、見飽きない。

傷手当をしながらこの眺望を楽しむ。空の9割方が雲に覆われ下山継続。下っていくと眼下の紅葉の中に「くろがね小屋」の黒い屋根。

 

1052分、「くろがね小屋」横を通過し、凸凹林道を下る。小屋横の4駆車はこの道を往来するらしい。沢先の山肌斜面の紅葉が美しい。

114分、「金明水」地点で小休止。試飲したら持参の東京都の水道水より美味。 →水筒の水を総入れ替え。

1119分、「峰ノ辻」への分岐地点を通過。

1126分、「勢至平」標識地点を通過。

林道から山道が分岐し、再び林道に合流しすぐに山道に戻された。コース右に展望が利く地点でパンと金明水を摂りながら小休止。南にゴンドラ、西に安達太良山頂が望めた。

唐松、ミズナラ、笹などの樹林帯を下る。又、林道に出て、すぐに山道に戻る。以降も数回これを続けながら下る。

 

121分、林道に合流し、下山中の30人ほどの登山者パーティに追いく。更に別の登ってくる30人ほどの登山者と交差し、朝の往路に合流。

1222分、駐車場に戻る。駐車場には車が溢れ、登山口横の広場では100人ほどの観光バス客が昼食中。

明日の「一切経山」「東吾妻山」登山のため、カーナビに「浄土平ビジターセンター」をインプットしたが、その前に今晩と明日の食料調達のため、コンビニのある「二本松」市内に下山。弁当やムスビを購入の上、浄土平に向かう。今日は時間に余裕があるので途中、「道の駅・つちゆ」に立ち寄って暇つぶし。

「磐梯吾妻スカイライン(有料1570円で日本の道百選の1)」で高度を上げていくと紅葉風景が一段と良くなった。

「吾妻小富士」に近づき、「浄土平駐車場」手前900mほどの地点に「兎平駐車場(無料)」のあるのを確認の上、「浄土平駐車場(410)」に車を入れる。売店を覗き、時間があるので空荷で「吾妻小富士」に登ることにした。

1510分、「浄土平駐車場」からすぐ横の「吾妻小富士」へ登る。高度差は60m程度。

6分ほどで火口縁へ上り、北〜西に見える明日の山行コースを眺めて下山。

車を観光客の多い一般駐車場から隣の臨時駐車場に移し、車内を車泊仕様 (1匹と2名の寝場所作り)に変えた上で、マロンを連れて明日のスタート経路になる木道を視察。

→無料駐車場の「兎平・駐車場」からでもほぼ同距離でコースに入れることが判明。

→明日早朝、車を「兎平駐車場」に移動し、そこから山行を開始することにした。

17時前にコンビニ弁当で夕食を摂り、18時にはシェラフに入ってラジオを聴きながら就寝。

20時頃、目覚めると吾妻小富士の上に16夜の月が昇る。22時頃、再び目覚める。だだっ広い無人の駐車場は月明かりでライトなしでも歩ける明るさ。再び眠る。