<コースと標準タイム> |
嵐山から箕面山への「東海自然歩道 仕上げの旅」に出向く前に、地元・丹沢の後半部分(西丹沢自然教室から平野)もキレイに一気通貫で歩きなおそうとキャンプ用具をザックに詰め、出発準備を完了する都度、「杉花粉が激しい」とのテレビ予報に出発を躊躇しているうち、季節は進み桜の季節到来。家の近くのソメイヨシノは既に花を散らし始めた。 「桜吹雪の中を箕面山へ到着」したいものと考えていたので急遽、箕面山への旅を先に実施することにした。…が、この旅は途中に宿がなく行程計画作りに難航。現地にバス時間やタクシーの有無を確認して最終的には雌おしどりの立案プランに落ち着く。大阪の天気は前日、低気圧の通過で悪いようだが後3日間は晴れの予報。 |
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4月11日(火) |
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朝5時過ぎ、小雨の中、家を出て町田ICより東名高速に入る。薄明るくなった御殿場あたりでは高度のせいか桜は5分咲き程度。雨が上がり青空に変わった静岡あたりは桜吹雪の中を走る。高気圧に覆われ快晴に向かうものと思っていたが関ヶ原から彦根あたりは今回も小雨。桜も殆ど蕾の状態。大陸の風が琵琶湖を素通しして伊勢湾に吹きぬけるせい?。京都に近づくに従い桜は満開。 |
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10時半、京都南ICを下り201号線で本日のウォーキング終着点近くの「花の寺」に車を回す。次いで明日の歩行中、車を待機させたい南春日バス停に移動し、11時半には公園横に空き地を見つけ駐車、出発準備を完了させる。 11時48分のバスで南春日から阪急東向日駅に移動。12時13分の阪急電車で終点・嵐山駅に下車し渡月橋へ歩く。途中の嵐山公園河畔の桜は満開。花見客で混雑の「渡月橋」を渡り前回の離脱ポイントに立つ。 |
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12時46分、「渡月橋」を出発。 京都府資料には橋を渡り終えた所から約1.5キロ先の松尾大社まで川沿いと山沿いの2経路の記載がある。我々は先程、川沿いの道の雰囲気は見たので、山沿いと思われる経路に進む。5分程で人と車は激減して歩きやすくなったけれど…行けども行けども住宅地の中から抜け出さず…。川沿いの道を選べば今ごろは桜吹雪の中か、などと身の不運を嘆きながら愛想の無い舗装路を先に進む。 |
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1時12分、「松尾大社」の北門から入り正面門に抜ける。自然歩道はこれから先も住宅地をくねくね通過。月読大社、華厳禅寺(鈴虫の寺)など神社仏閣に出会うが寄ってみる気力は湧かず先に進む。 1時41分、西芳寺(苔寺)は雰囲気が良さそうで立寄ろうとしたら門前の係員に予約が必要と言われガッカリ。この地点より自然歩道は宅地造成の為、指定迂回路に入り地蔵院(竹の寺)、浄住寺、西連寺前を通過。 |
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1時53分、国道9号線を横切り「天皇の杜古墳」の広場で小休止。前方後円墳を見ながらコンビニ弁当の残りを食べる。この先もほぼ9号線と並行の舗装路を進む。交通の激しい街中ウォーキングは気疲れするし足に厳しいが沓掛までこれが続く。 3時16分、バス停「沓掛」を左折。川沿いに満開の桜。国道9号を直交すると車は減り回りは一面の柿畑。道脇に筍や農産物の直売所が並ぶ。 3時34分、建設現場の金網柵に「東海自然歩道は右折」の指示看板を見つけ、小道に入る。「大原野神社
約1.2km 善峰寺 約2.9km」や「勝持寺を経て金蔵寺3.7km」指導標にガイドされながら先に進む。 |
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4時、勝持寺(花の寺)に到着。 今日の行程はほぼ歩き終え、時間的に余裕があるので境内を拝観。庭一面の染井吉野に混じり、鐘楼脇の西行桜が整った姿で一段と目立つ。20分ほど桜を楽しみ、大野原神社経由で車の待機場所に向かう。 4時40分、東海自然歩道経路の南春日バス停近くの車に戻り、今日の旅程は完了。結構疲れた。 |
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明日の昼食調達の為、ウォーキング途中でコンビニ店を見かけた国道9号線に車を廻し、店近くに空き地を見つけ車泊場所とする。日のあるうちに夕食を済ませて6時過ぎには寝袋に入る。 本日の総距離=11.5km 本日の歩行時間=3時間54分 |
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4月12日(水) |
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3時30分、起床。コンビニで昼食を買い、パンを齧りながら昨日の南春日公園前に移動し駐車。 4時20分、ヘッドランプを点けて歩き始める。直ぐ「バス停南春日バス停0.2km 金蔵寺を経てポンポン山へ」の指導標。街灯の照らす舗装路を緩やかに上るうち変わった香りが漂う。醤油工場前を通過。 4時50分、舗装路を外れて山道に入る。5分程で車道に合流。「0.4km 金蔵寺」標識。 5時2分、車道より右の山道へ入る。ヘッドランプをザックにしまう。 |
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5時17分、金蔵寺山門着。 赤い藪椿の花、太い竹林が見事。「逢坂峠を経て杉谷 約2.1 km」指導標で左折して山腹の山道に入る。「小塩山京都府歴史的自然環境保全地域」の標識が立っているだけあって、景色もよく小鳥の声の多い歩くのが楽しくなる自然歩道。小滝に清流。 5時39分、舗装車道に出て右折。「杉谷 約1.1km ポンポン山 約3.1km 金蔵寺 約0.9km」の指導標。鶯の鳴声が途切れない。谷地に薮カンゾウらしい若芽の群落。折り取って口にいれてみると春の食感。 5時55分、杉谷。右折して山道へ。「ポンポン山 本山寺 約1.9km」。沢沿いの山道の丸太階段を登る。 |
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6時15分、見晴らしの良い尾根に出て朝の太陽の光を浴びながら尾根を辿る。 その先の高圧線鉄塔下でパンの朝食。この尾根筋は京都と大坂の府境らしい。 歩きやすい尾根道には薮椿や馬酔木が多い。 6時47分、ポンポン山(加茂勢山 678.9m)に到着。 今回の行程での最高地点。見晴らしは良さそうだが、今日は春霞の中。解説板によると山名は山頂で足踏みするとポンポン反響する為か?とあった。 |
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7時18分、進路の山道が二股に分かれている。山勘で左の道を取る(…○。現地に設置の地形図では暫く先で2道は合流するように画かれていたようだがその先で合流してくる山道はなかった)。 8分ほど先で樹齢330年の高槻の木古スギを通過。よく踏まれた山道は歩きやすい。 7時47分、「左 本山寺」の標識。砂利林道は舗装路に変わるが下りは続き、やがて少し開けたあたりに「神峯山の森」の看板。桜と雪柳が満開。 |
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8時32分、「神峯山(かぶさん)寺」に到着。日本最古の毘沙門天像やきれいな寺苑があると資料に記載されているが、先の長い今日の旅程を勘案し大門から境内を眺めただけで先に進む。石階段を下り人家の間を抜けると車道に下りきり野菜の無人販売所で左折。 |
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9時6分、バス路線の車道に合流するが直に標識に従い右の小道にガイドされ田園風景の中を歩く。 10分ほどで舗装路をクランクして交差し摂津峡に向かう。20分ほどで摂津峡に到着。入り口地点の自然歩道標識の指示先が渓谷に下りるべきか山道に前進すべきかハッキリせず迷う。…渓谷に下りるのが○。清流を見ながらコンビニ弁当を半食。 |
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9時45分、白滝茶屋地点で右折し摂津峡と別れて山道に入る。20分ほど登ると山道は突然、コンクリートで固められたジグザグの上り坂に変わり、手すりの柵まで現れて…????。歩きにくい舗装路を外して直登してみると、山上では2008年の大阪オリンピックに備えてサッカー場を建設中。自然歩道はこの横を通過し山道はやがて下りに入る。 10時27分、萩谷らしい村落に入る。山村にしてはしっかりした家並。 |
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この村の生計の糧が何か興味があったが、通過する範囲では推測できなかった。5分ほどで車道に登りつく。この地点から自然歩道は健脚コースと一般コースに分かれている。我々は山越えの健脚コースを選び登りに入る。 |
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11時19分、馬酔木の多い山道を下り「竜仙滝」に到着。弁当の残りで昼食を済ませ下山継続。 11時37分、車道に出て10分程で一般コースと合流。すぐに車作大橋を渡り鋭角に右折し車の少ない舗装路を登る。 12時5分、車作集落で右折。集落の解説板によるとこの地名は天智天皇(600年頃)の時代、この地の良質なケヤキ材で御所車を作り献上したことによると書かれていた。自然歩道は竹林の中の細い山道を進む。 12時23分、少し太い林道に合流。杭タイプの東海自然歩道標識が左折を示すが、併設の竜王山自然歩道標識が竜王山の地名入りで右折を明示。竜王山の方角から考えて右折を採用。…(×)。 |
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12時47分、太い緩やかな登り林道は徐々に右に反れ始める。地図では前方に見えてくる筈の竜王山が姿を見せず何度も磁石で方向を確認する。途中で分岐標識を見落としたものと考えてバック開始。 作業服の老人に出会い竜王山への道を尋ねると、この舗装路を登り続ければやがて山頂に到ると言う。東海自然歩道でないことは確信したが山頂で東海自然歩道に復帰出来ればと再度上りを継続。 1時27分、左に大きく迂回して竜王山々頂に登り着く。東海自然歩道は90度程左から山頂に入ってきていた。 休憩所で京都府資料地図を見ると竜王山自然歩道コースも記入されており我々のミスコースは歴然。(資料によると両コースは途中で接触していないが、現実には一時合流しており、我々がこの地点で他ルートに引き込まれたのが敗因)。山頂では10分程の休憩で下山開始。 2時7分、忍頂寺バス停に到着。本日のウォーキングはここまでとする。 |
バス時間には30分程余裕があり、明日の車の駐車場所に予定してきた忍頂寺スポーツ公園の様子を確認に出向く。公園全体がフェンスで囲まれ夜間の立ち入りは禁止されているのが判明。代替地はここに車で戻ってきてから探すことにして 2時40分、バスで阪急茨木駅へ(約1時間)移動。 3時45分、茨木駅より東向日駅へ(約30分)向かう。 4時21分、南春日バス停行きに乗車。 5時ジャスト。南春日公園わきの自車に戻り、直ちに忍頂寺を目指し移動開始。途中、国道171号線脇のファミレスで夕食。コンビニで食料を調達し忍頂寺に戻り、スポーツ公園近くに駐車可能エリアを見つけた上で、今夜の車泊地を探す。結局、忍頂寺境内の空き地しか適当な場所を見つけられず、鐘楼近くに駐車し眠りに就く。 本日の総距離=24.1km 本日の歩行時間=9時間47分 |
4月13日(木) 4時、忍頂寺の庫裏にあかりが灯ったので、坊さんを煩わせないように車をスポーツ公園脇の空き地に移動。 |
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4時30分、ヘッドランプを点けて箕面山への仕上げのウォーキングに出発。自然歩道は舗装林道を上っていく。遠くから犬や鶏の鳴声、道脇からは早くも虫の声。 |
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4時56分、バス道路に出た途端、標識が鋭角に折り返しを指示。標識には上音羽屈折点と書かれていた。薄明かりの中、キジが鳴く。路傍でムスビの朝食を摂りライトを消し出発。 4分程でバス路線道路にぶつかる。自然歩道の行き先が分からず一寸戸惑ったが、道路脇の杭型自然歩道標識には地形図が彫り込まれた詳細地図がはめ込まれており舗装路はクランクして横断せよと読み取れる。 |
横断した先の曲がり角に次の指導標が道なりの方向を指示しているので、前方に広がる田園風景の中に大きく蛇行しながら続く畑中道を気持ち良く前進。・…(×)。 |
5時25分、進路が左にずれ不審を感じ始める頃、舗装路にぶつかったが自然歩道標識は見当たらない。仕方なく先程の指導標まで戻る覚悟でバック開始。 最後に見た曲がり角の標識に近づくと、…次の標識が左の山陰に立っていた。箕面山へ向かう人には気が付きようのない状況。・・…ヒョットするともう1つ前の杭型自然歩道標識の詳細図には右折指示も彫り込まれていたのかも知れない。 5時43分、小さな登り下りを続けながら前進。池、水田、林、段々畑の脇道を進む。 |
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6時3分、泉原集落入り口の「素盞鳴尊神社」前を通過。小柄な桜の花を数羽のメジロが突ついていた。3分程で右折。人家の前の小道は水道設備の前を通過し、やがて段段畑の上に続く。前方に見えた尾根を回り込むと舗装林道にぶっかりこれを下る。 6時38分、府道に合流し100メートル程進むと府道分岐点があり右折。7分程で左の道に進み北摂霊園への緩やかな登りに入る。路傍で小休止してバナナを食べていると野犬が4匹姿を現しこちらを窺う。杖を持って立ち上がると姿を消す。路肩の桜は未だ蕾の状態。ゴミ不法投棄禁止の看板が目立つ。 |
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7時18分、我々を追い抜いた乗用車が前方で止まっている。近づいてみると湧き水を汲んでいた。名水の解説板があったが、何かの成分が許容値を外れているとも記載されていた。この先で舗装林道は行き止まり、丸太階段の山道が始まった。 7時43分、最後の急登で舗装路に登りつくとそこが「北摂霊園」。この車道脇に並設された形の自然歩道の小道で緩やかな下りに入る。途中、勝尾寺への看板。立ち寄るにはルートを外して下ることになり、自然歩道へ登り返すのは気が重く立寄りは諦めて前進。 |
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8時22分、少し開けた尾根に「開成皇子の墓」。自然歩道はこれを回り込み更に下る。 8時49分、「起点迄
1.1km」の標識。道脇の三葉ツツジは紫の蕾が弾けかけているのに期待の桜はどの木も未だ蕾の状態。 9時5分、大きな跨道橋で4号線を交差。 |
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9時12分、東海自然歩道・西の起点「政の茶屋園地」に到着。 起点の石の標識を入れて東海自然歩道完歩の記念撮影。期待していた桜吹雪には2週間ほど早すぎた模様。 「東海自然歩道の詳しい解説はビジターセンターにあります」の表示を見つけセンターに向かう。 |
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9時30分、ビジターセンター前に到着したがセンターは施錠されており「開館は10時」の看板がつれない。 箕面駅からタクシーを呼ぼうと公衆電話を探している所に1台の車が到着。尋ねるとセンターの係の方でこの近くに公衆電話はないと言う。我々は東海自然歩道を歩き通し、今日はここから自車の待つ「忍頂寺」にタクシーで戻りたい旨、事情を話してタクシー会社に連絡して頂く。 |
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そのうち年配の方も出てこられ我々の自然歩道完歩を一緒に喜んでくれた上、「東海自然歩道
完歩記念」の認定書?を手渡してくれた。センターの前庭には「カタクリ」の花が咲きそろい春風にゆれていた。 10時、タクシーで忍頂寺に戻り自車で帰路に付く。 10:35茨木ICより名神高速に入る。 4:08横浜青葉ICで東名高速を下りて4:50無事帰宅。 本日の総距離=12.9km 本日の歩行時間=4時間42分 高速道路料金9650円+10300円 バス料金 東向日←→南春日270円*4 忍頂寺→茨木530円*2 |
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東海自然歩道を完歩して 雌おしどりの感想・… 心を慰めてくれた草や花、水や岩や雲、そしてそれらを守り維持管理して下さっている方々、道の端に車を駐めさせて頂いたこと、道を教えて下さった方々、酷使に耐えた愛車、そしておしどりの健康に・…感謝、感謝。 |
雄おしどりの感慨・… 廬山の烟雨、浙江の潮。 |