テレビ天気図が冬型気圧配置に変わり、高山には降雪の便り。

冬季は林道閉鎖とも聞いていたので、1ヶ月ほど前に訪ねた大月市秀麗富岳12景の「大蔵高丸」の北に位置する12景の二番、「牛奥ノ雁ガ腹摺山」にマロンを誘うことにした。

所要時間: 4時間15
難度(犬として): 易++▼++難
マロンの日記: 大きい段差は少なく、歩きやすい山でした。寒くなり、霜柱が方々に伸びていて気持ちよく歩けました。

 

 

350分、家を出る。早朝で車の少ない筈の国道20号では先行の大型トラックの排気ガスに難渋しながら、新笹子トンネル先の「景徳院入口」交差点を右折。

県道215号線でやまと天目山温泉先の焼山沢真木林道に進み、湯の沢峠を目指す。途中の「湯ノ沢峠登山口」はそのまま通過し、大迂回して湯ノ沢峠の駐車場に到着。

既に先客の車が4台。車外は予想外に寒く、気温を測ると0度。

1ヶ月前には秋山の風情だったが、今日は既に冬の雰囲気。予定外でウールのシャツを重ね着し、手袋をつけ、耳も冷たいので帽子をかぶる。

 

642分、駐車場を出発し、3分ほどで「湯の沢峠」に出る。

今日は「白谷丸」「小金沢連嶺 大菩薩方面」の標識に従い北に向う。暫くは背の高い笹道を登る。

655分、白ザレのガレ場に出てこれに沿って登る。振り向くと雪を纏って朝日に映える大きな冨士山が姿を現す。

710分、枯れた草原の尾根に出て西に甲府市街を見下ろすようになると北風が吹き抜けて、耳が冷たい。5分ほど先で小ピーク通過。僅かに下りまた上る。

722分、草原の小高いピークに立つ。「白谷丸」らしい。遥か南に海が光って見える。青空を背景にススキの穂が朝日に光る。林に入る。

728分、潅木の枝に「ガンバレ!! 山頂が待っている 福岡かんだ猿」の小看板。小さな白プラスチック板にきれいな書体で書かれている。

このHPが縁でご自身の山行記を送ってくれる練馬のEさんの「三方分山」(近日、マロンも登頂予定)山行記でもこの看板に遭遇して「福岡かんだ猿とは何者ぞ?」と書かれていたのを思い出した。私達もこれまでに何箇所かで見たような記憶がある。(Yahooで検索してみたらこの看板は九州から本州の多くの山で見られるが、今のところは 福岡かんだ猿・・何者ぞ? らしい。)

 

735分、上り。細尾根を通過。

740分、黒岳山頂(1987.5m)に到着。ツガやシラベの樹林に囲まれ、展望はないのに「一等三角点」の標石がある。気温は-3度に低下。霜柱が5cmほどに伸びている。5分ほど先で大峠からの道が合流。このあたりでは僅かに紅葉が見られた。

750分、森の中のヤセ尾根通過。黒岳からこの辺りまで、樹林下には一面のコケ。この寒い乾期には元気がないが梅雨時には見映えがしそう。

85分、幅広尾根の樹林帯を下り始める。

810分、林を抜け出ると枯草の草原。「川胡桃沢の頭1940m」の標識があり、南に冨士山の眺めが良い。この先では標高差で100mほど林の中を下る。

 

822分、林を抜け、笹の草原に下りきる。「水場」標識が西方下を指しているが地図には往復30分とある。眼前に「牛奥ノ雁ガ腹摺山」が笹原の斜面を見せて聳えている。黒岳あたりの暗い感じと対照的に明るい雰囲気。

小笹の斜面の山道を急登する。渡りを始めるのか青空に小鳥が群れて飛ぶ。

835分、林の中を登る。

 

845分、「牛奥ノ雁ガ腹摺山」山頂に到着。

南に大きく展望の開けた山頂には霜柱が10cmほどに伸びていた。南に雪の富士山、西には何故か雪のない南アルプスの山々。

マロンは気温が低くて体調が良いのか、休憩時にも元気。ドッグフードは見向きもせず、ザックに鼻を突っ込んでくるので、バナナで頑張りをねぎらう。

900分、下山開始。

このコースは往路、帰路ともに景色に変化があり、遠景には富士山や南アルプス、青い空や流れる白雲、中景には大菩薩の連嶺やうねった草原、形や色に変化のある山肌、近景には草木や大岩、ザレ、紅葉等々が入れ替わり立ち代りで風景展開してくれて楽しく歩かせてくれた。

1057分、車に戻る。気温は5度。車は入れ替わって4台駐車。今日出あった登山者は皆男性の単独行で5人。全員大きな三脚を背負っていた。気温が低いせいか、マロンも元気。

 

 

1450分、一般道を使い、運転疲れして帰宅。