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「荒船山」は5年半前、初代マロン連れで荒船不動側から上ったので、二代目マロンとは内山峠から上ることにした。 ◇所要時間: 4時間30分 |
4時、出発。入間ICから圏央道に入り、関越自動車道経由で上信越自動車道の下仁田ICを降り国道254を西に走る。 6時30分、内山トンネルに近づくと左前方に荒船山が大きく聳え、山上の雲間に艫岩らしい大岩壁が見えたので車を止めて写真に収める。 内山トンネルを抜けたところを左折すると林道入口に「工事中」の看板とガードが置かれていた。工事が進められている様子は感じられないので、工事地点前から歩けば良かろうとガード横を抜け林道に進む。 |
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途中の二箇所、道路の片側の崩れがトラ縞ロープで囲われていたが横を問題なく通過して内山峠の駐車場に到着。 |
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路面には霜、周りの林は霧氷、空は灰色ガスに覆われて寒々しい雰囲気の駐車場後ろに「荒船山登山口」標識を見つけたが、「通行止め」看板に「台風9号の影響でコースが荒れているので要注意」のビラが貼ってあった。 6時39分、進めなくなったら戻るまで・・と覚悟を決めて出発。薄暗い曇り空の下、霧氷の白い林を上り始める。 20分ほど進むと山道が「黄色テープ」で遮られていた。進入禁止を意味しているらしいが、ここも進路が塞がれれば戻るまでと潜って通過。 |
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7時14分、進路の山斜面が大きく崩れ落ち、ザラついた山肌が露出していた。これが台風9号の影響らしい。 進路はこの斜面上に折り返すように見える。マロンをフリーにし、上れそうなコースを見定めて凍った斜面を慎重に進む。 厳しい部分を一段上って妻を引き上げ、安全な道に上りつく。マロンは苦も無く上っていた。 |
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その先は緩いアップダウンで尾根筋を進む。相変わらず霧氷の林を進んでいくと東の木立越しの山肌に朝日が当たっているのが見えた。下界は晴れ始めたらしい。 7時27分、北斜面から東斜面に回りこむと「ふれあいの道」の標識。このあたりは平坦で歩き易い。丸太階段や木の根に頼る上りが始まった。 |
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7時38分、立ち上がった岩壁に雨宿りが出来そうな二つの窪み。「鋏岩修験道場跡」らしい。 右に進む。前方から薄くガスが流れてきた。 ガスが薄まると進路前方に高い山は見えず・・??。GPSを見ると地図コースは尾根を辿っているが実際コースは等高線で小ピークを回りこんでいるのが判り、安心して前進。 |
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7時47分、7段の丸木階段を上る。ガイド書に「ハシゴを上る」との記事があったので、岩壁に鉄ハシゴがあるのかもとマロンを背負い上げる用意をしてきたが、杞憂に終わってホッとする。 |
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7時52分、尾根に上りつき幅広の道を進む。笹原の中に鳥か獣の臭いがするのか紐先のマロンは常に右往左往して落ち着かない。北の空が少し明るくなってきた。 7時59分、沢筋の大岩前に「一杯水」の看板。その先では「通行止め」看板が前に見えてギョッとしたが、近づいてみると直進が×で右斜面に十数段の丸太ハシゴが設置されていた。 破砕石まじりの山道を上る。右上のガスの中に艫岩らしい岩壁が感じられる。 |
8時8分、露岩を削った階段を上って平坦地に出ると前方が台地状に見え始めた。 霧氷のコナラ林を進むうち、前方の木立越しに青空が見え始めた。平坦な幅広道を東に進むと前方に休憩所(閉鎖中)の建物が見えてきた。 |
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8時18分、「艫岩」に到着。 眼前には雪を纏って朝日を浴びた「浅間山」。その左に山稜を霧氷で白くした山並みが伸び、私たちのすぐ左の大岩壁の上には霧氷で白く輝く山頂が朝日に輝いていた。 |
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五年半前、ガスに巻かれて何も見えずにガッカリして帰ったこの山頂から、今回はこんな見事な景色が見られて感激。 設置されていた山名表示盤で視界の山々を同定。ギザギザの妙義山とその背後の榛名山が目立った。 |
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8時25分、十分に展望を楽しんで「行塚山」へ向かう。進路が南に代わったので前方左から朝日が差し込む。真っ青な青空の下、樹氷が朝日に煌く。 8時35分、緊張し、先を急いで上ってきたのでマロンに水を飲ませるのを忘れていた。マロンは夏の山行同様に400cc近く一気飲み。相沢登山口からの道が左から合流。背丈を越す笹の間の幅広道を南に進む。 |
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8時58分、「行塚山」へ分岐を左折し緩く上り始める。 9時6分、「行塚山」山頂に到着。 山頂は霧氷をつけた裸木に取り囲まれ、展望は殆ど無い。ムスビを食べながら小休止。 |
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9時12分、往路で下山開始。 6分ほどで三分岐を通過して「艫岩」に向かう。帰路は太陽を背にして歩くので霧氷が真っ白に輝き、青空に映えて満開のサクラの林を歩いている感じ。 9時41分、相沢分岐を通過。既に路面の霜が朝日で解けていた。 |
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再び艫岩に戻って景色を眺めたが、朝に比べると平板な景色に変わっていた。 9時49分、「←内山峠」標識に従い、往路を戻る。 この時間になっても耳隠し、ウインドヤッケ、手袋を外していないのに気づく。温度計を見るとマイナス2度。気温的にはもう冬山。下り始めて中年登山者と交差。 背後に見える「艫岩」横の岩峯に別れを告げて往路を下る。 |
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10時11分、「一杯水」に近づくと下から「リュウ!!」と呼ぶ声。 こちらも犬連れと判った登山者が自分の犬を呼ぶ声だった。犬ザックを背負った頑丈そうな犬と山慣れした感じの老登山者が上ってきて交差。 幅広道を下る頃には朝日に溶けた霧氷が雨のように降り始めた。 |
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10時54分、今朝、苦労して上った崩壊地の崖上に戻る。ザックの10mのお助け紐の出番かと思ったが、崩壊面の右端に10m以上の長くて太い蔦か藤の蔓が垂れているのに気づいた。 マロンをフリーにして、私たちは蔓に助けられて通過。妻は山上にいる間、ずっとこの崩壊地の下降が気になっていたとのこと。 気温は2度に上がり手袋と耳覆いを外す。霜が無くなり、冬から秋に戻った感じの景色の中を下る。 |
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11時9分、駐車場に戻る。車は4台になっていた。 2時、無事帰宅。 |
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( 当日のGPSデーター) |