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伊豆南端に聳える独立峰の「長九郎山」にアマギシャクナゲが見頃との情報を得たので、好天予報の金曜日に出向くことにした。 ガイド書には「<池代近道分岐→狼橋>間は境界見出標とペンキを頼りに下る・・」と書かれおり、頼りなさそうな山道らしいが、GPSを頼りに周回コースで歩くことにした。 ◇所要時間: 5時間41分 |
1時5分、夜空に朧の半月を見上げて出発。気温は15度。 町田ICで東名高速に入り沼津ICを下りる。伊豆中央道(200円)、修善寺道路(早朝でフリーパス)、国道414号(下田街道)と乗り継ぎ、天城越へして箕作・三叉路で県道15号線に移り、更に大沢温泉近くで県道115号に左折。 |
池代川沿いに進み、池代の三叉路で「長九郎山登山道へ」標識を見つけ左折。簡易舗装林道で山に入り、持草川に架かる「狼橋」脇の空き地へ駐車し出発準備。 5時3分、簡易舗装路に出発。快晴予報の筈が曇り空。路肩にウツギの白い花を見ながら舗装林道を600mほど東進し、前方で折り返して持草川脇に戻って来ると既に130mほどの高さを稼いでいた。 5時38分、水量の多い持草川を安田橋で通過。路肩にマムシ草が多い。 |
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5時44分、林道車止めの広場に着く。急角度で右に折り返す林道は鉄パイプ柵で閉鎖されていた。 広場奥のモノレール横に「別当歩道」標識を見つけ、レール沿いの踏み跡に進む(・・×)。 踏み跡は山葵田まで進むと柵で遮られ前進不能。右を流れる持草川の対岸を見ると上流に向かう山道が見え、ミスコースを確信し戻る。 |
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5時55分、広場に戻り、林道閉鎖の柵を抜けて橋先に渡ると、「長九郎山登山道」標柱が川沿いの山道を指示。これに進む。 6時2分、道脇に「長九郎山登山道」標柱。その5m先で山道が2分岐し、直進山道に「長九郎歩道」標識が立っていた。 |
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妻は「長九郎歩道」標識は山頂への道を表示していると主張するが、ガイド書はほぼこの地点で左の窪地を回りこむようコースを図示しているので何れに進むべきか迷う。 6時8分、左の沢の流水量が多く、飛び石で渡るのが難しそうでもあり、妻の意見に従い直進路に進む。山道は5分ほど先で沢横に下り、沢沿いに進む。10分ほど進むと道脇に「←長九郎山頂」標識。先ずは安心して先に進む。 |
6時22分、木橋で沢の右岸に渡り、丸太階段で山腹を上る。杉林の中に朝日が差し込み始めた。木立の途切れた地点で水飲み休憩。マロンには水スプレーして体温を下げてやる。 6時39分、暗い桧林を抜け出ると上空に青空がのぞく。既にGPSに登録した予定コースを外れているが進行方向は合っているので道なりに東斜面を登っていく。杉林の下を得体の知れない獣が走ったがマロンは気づかず。杉林の山斜面を等高線沿いに進む。 |
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6時50分、明るい砂利林道に抜け出ると、「ここから山頂までは約1時間 松崎町」看板が立っていた。また、檜林に進む。 7時6分、砂利林道に出ると、「←長九郎山頂」標識が立っていた。路肩に「大鍋歩道」の標識もある。 |
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ここらでGPSに登録した予定コースに近づきたいと進路を考えていると、妻は「現地標識に従えば大丈夫よ」とマロンを連れて舗装路に歩き出した。既に予定コースとは大きく外れてもいることだし・・と妥協して先行した妻とマロンを追う。 7時19分、林道のカーブ地点に「←長九郎山頂 池代→」「長九郎山登山道」などの標識や看板が立っていた。 「「長九郎山ふれあいの森」看板には・・ |
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「ここから長九郎山頂まで約500mです。この参道一帯には京丸シャクナゲ、秩父ドウダン、アセビ、ヒメシャラなど貴重な植物が群生し、「学術山行保護林」となっています。 花とロマンの里 松崎町」 と書かれていた。 林道から若い桧林に入り、頭大の岩の転がる沢筋を登る。5分ほど登ると山道らしくなったが、辺りは背の低い檜ばかりで石楠花が咲いている様子は全然無い。 |
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7時34分、赤い椿の花が散る小広場に苔むした休憩イスのある地点で左に方向を変え、等高線沿いに進む。 一抱えほどのヒメシャラの大木が混じる自然林を進むと樹間にピンク色が見えた。石楠花だ!!。喜んで写真に収める。 山腹を回りこんで進むと林床に折れた木の枝や葉っぱが散乱して荒れ山の様相になってきた。 石楠花の木は多数見られるようになったが、蕾も花も付けていない。ヒョッとして先日、伊豆沖通過の台風3号で吹き飛ばされたのか・・??。 |
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山頂に近づくに従い、密集した樹間にピンクの花が見られるようになった。 7時55分、鉄塔の見晴台の立つ「長九郎山 996m」山頂に到着。 潅木が密集していて広場らしい空き地は無い。木立の中に数株の石楠花が花を付けていた。マロンを鉄柱に結わえ見晴台に上ると、周りの木立が眼下に見えて怖いぐらいの高度感。 眼下の緑の中にポツポツとピンク色が点在。360度の展望が得られ、北の霞の中に僅かに富士山が見えた。 |
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鉄階段の中段では「秩父ドウダン」らしい赤い小さな花を撮影。 |
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8時18分、「大沢→」標識に従い下山開始。ねじれたアセビや潅木の中にシャクナゲの花が咲いていた。 自然林と桧の混在林の山道を下る。このあたりは植栽されたのか石楠花が山道脇に並んで咲いていた。秩父ドウダンも数株が赤い小さな花を見せてくれた。 やがて花の無い原生林の森を下っていく。 |
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8時50分、「八瀬峠」に下り、「長九郎歩道」を横切って自然林と桧の混在林を「大沢→」標識に従い南に下る。山斜面を等高線沿いに進み、何箇所かの沢筋は木橋で通過。 9時、山道の三叉路。右上に「長九郎登山道・健脚コース」が分岐。私たちは「大沢温泉」標識に従う。太陽は高くなり暑くなってきた。途中の山道で小休止してムスビを食べていると一人の登山者が上って行った。更に平坦な山腹を南に下る。 |
9時21分、三分岐点では「大沢温泉」方向に下る。新緑の中に山ツツジの朱色が映える。5分ほど先で下山方向の尾根筋と沢筋に山道が二分岐し、何れも「←大沢」標識。駐車場所を考えて尾根筋コースに進み、尾根筋を乗り越す。 9時36分、二つ目のピークも乗り越し、荒れた感じの自然林を下る。 標高が550mを割るあたりから、車に戻るために、「池代近道」への分岐点を見落とさないように注意して下る。 |
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ガイド書には 分岐点は「木の幹に付けられたペンキが目印程度で、標識が無いのでわかり難い」と書かれていたので念のため、カシミール3D地図から分岐点高度を543mと読み取ってきている。GPSで位置と高度を確認しながら慎重に下ったが、その高度の辺りは杉林で左に分岐する道は見当たらない。 |
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妻とマロンに待機してもらい、更に山道を下ってみる。 標高530mあたりまで下ると、「長九郎登山道」標柱の横に手造りの「←池代へ」標識が左斜面下を指していた。これで分岐点は確認出来たと一安心し、小休止してムスビを食べる。 10時9分、「池代近道」に下る。山道は杉の落枝に隠されて判りづらいが問題なく辿れる。杉林を九十九折で下る。 |
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10時21分、枯れ沢を渡り、沢沿いに下っていくと自然林の荒れた山斜面に夏ミカンらしい皮が散乱??。 上を見上げると夏ミカンが沢山生っていた。自然林に夏みかんが自生とはさすが伊豆の南端だと感心。散乱した皮には歯跡が残っており、先日の台風で落ちた実が獣に食べられたものらしい。 |
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10時32分、3mほどの段差を斜めに下ると簡易舗装路に下り立った。 (舗装路からこの山道を見つけるのは困難。3mほど上に壊れかけた看板がチラリと見える程度。) GPS軌跡のスタート位置が右前方だったので簡易舗装路を右に進んだが、スタート地点が沢の対岸にあると気づき舗装路を戻る。 |
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(帰宅後、GPS軌跡をプリントして見たら、軌跡は駐車地から300mほど歩いた地点から始まっていた。出発場所が谷間の為、3個以上の衛星電波が捕捉できず、GPSが正常に立ち上がらなかったらしい。) |
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10時44分、10分ほどロスして車に戻る。 帰路は伊豆の東海岸の一般道、熱海ビーチライン、真鶴道路、小田原・厚木道路、東名高速を使い、渋滞に出遭わず2時40分、無事帰宅。 帰宅後、マロンの身体を調べたらダニが多く見つかり驚く。身体を洗い殺ダニ薬を点滴。なお、ガイド書を見直したら、下山口近くで見た夏みかんの木は「夏みかん畑跡」との記事があり、自生ではないことが判った。 当日のGPS軌跡 |
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