ネットのHPを見ると、群馬県のアカヤシオは終期を迎えたらしいので、標高の高い赤城の大沼あたりならその後のシロヤシオや東国三つ葉ツツジが盛期で、蓮華ツツジも蕾くらいは見られるのではと推測し、「地蔵岳」と「長七郎山」に出向くことにした。

◇所要時間: 3時間27
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記:
 地蔵岳への上りは熊笹の急斜面に石が露出する悪路でキツかった。下山最後の山道も石の転がる沢のような道で、おとーさん達はまたもや悪路だと言っていましたが、マロンは水に浸れて気持ちよかった。

 

240分、満月の下、出発。気温は15度。

入間ICから圏央道に入り、関越自動車道の前橋ICを下りる。走行車両のいない前橋市街を国道17号線、県道4号線で通過。

市街の外れで赤城の大鳥居をくぐる辺りから前方に赤城山が見え始めた。上毛三山パノラマ街道で1200mあたりまで高度を上げると周りの木立はまだ若葉。

514分、高度1400mの白樺牧場横を通過したが、気温は12度で牧場のレンゲツツジは芽吹きが始まったばかりの様子。

大沼湖畔に下り、予定した赤城公園のトイレもある大きな駐車場に一番乗り。北に見える黒檜山、南の地蔵岳に朝日が当たっていた。気温は10度。

 

530分、準備を整え出発。

駐車場西の三叉路の路肩で「地蔵岳登山口」「地蔵岳 約1時間30分」標識を見つけ、熊笹の斜面に取り付く。最初から急勾配で、頭大の石が転がる歩きにくい急斜面を全メンバー、息を弾ませ登る。

先行する紐付きマロンが熊笹の中に頻繁にコースを外すので補正、追従するのは結構大変。

 

558分、小さな平坦地に上り着きザックを下ろし、小休止。特にマロンの息が荒い。傍らには山岳マラソンのコースを示す「赤城トレイルラン」の看板が立っていた。

その先も熊笹の中の上りが続くが石は無く、潅木帯を上る。

615分、次の平坦地に上りついて小休止。汗だらけで早くもバンダナの出番。山斜面下に桜らしい花が見えるが、ツツジのピンク色がどこにも見えない。

 

前方にアンテナが立つ地蔵岳山頂が見える。ぬかるんだ平坦路で山頂に向かう。道脇の潅木は芽吹いたばかり。

最後の40mほどの上りは大石ゴロゴロの斜面を上りぬけ、賽の河原のような広場を通過。

632分、今日の最高点、「地蔵岳」山頂に到着。山頂には一等三角点と7基ほどのアンテナなどの放送設備が建っていた。

眼下には静まった大沼と小沼が見え、沼先に黒檜山が聳えている。

朝日を浴び、登頂記念写真を撮っていると大きなザックの登山者が到着。

 

637分、「←八丁峠」標識に従い、南東の斜面を木階段で下る。道脇の陽だまりにショウジョウバカマが数株見られたが、路肩のツツジらしい潅木の芽はまだ1cm程度。

7時、「八丁峠」に下り、舗装路を朝日に向かい進むと、3分ほどで大駐車場横の小沼湖畔に出た。

湖畔に立つ「小沼」の解説板には・・

 「標高1450mで地蔵岳の南東に位置する寄生火山の爆裂火口湖である。形状は丸い皿状で周囲の傾斜はかなり急であるが、内部は極めて緩やかであり、湖水は南方の外輪山を突き抜けて粕川となり、銚子の伽藍や不動の大滝の景勝をつくっている・・・中略・・・なお、近くには、ミズナラの天然林で構成されている幻想的な雰囲気のオトギの森がある。」  と書かれていた

 

湖畔を東に歩きかけ、ミスコースに気づき小沼湖畔の「←関東ふれあいの道 オトギの森 赤城温泉」標識で反時計周りに進む。湖畔の潅木もツツジらしいが、若葉が芽吹いたばかり。

717分、小沼の南端の水門箇所に到着し、「長七郎山 900m→」標識に従う。このあたりのツツジも葉が開き始めた程度。

四差路を通過すると長七郎山から柴犬を伴った若い夫婦連れが下りてきた。

挨拶すると先方の犬は7ヶ月で拾い犬とのこと。優しそうな夫婦にめぐり会え、幸せな犬だ。

740分、「長七郎山 1579m」山頂に到着。

 

静かな山頂に鶯の声。

近くの地蔵岳、黒檜山以外の山は白く霞み始めた。

ムスビがうまい。

 

754分、朝日を浴びながら気持ちのよい尾根道で北に下る。細尾根のツツジの葉は2cmを越していた。

「おっ! ツツジの蕾 !!」。

念のため調べると赤紫色でオシベは10本。東国三つ葉ツツジの蕾を写真に収める。

 

83分、石混じりの坂を下る。周りの潅木は山ツツジらしいが芽吹き始めたばかり。

眼下の山腹の唐松の芽吹きが美しい。オオカメノ木が白い花を咲かせていた。

「ワッ!! 蛇」。妻の足元を蛇が横切り、蛇も驚いたのか道脇の潅木に上った。1.5mほどの太いヤツ。近づいてカメラを向けたら鎌首をもたげ、フラッシュに反応して頭がブレて写った。残念!

 

87分、道脇に新しい「小地蔵岳→」標識が右上を指していた。地図を見ると山頂は近い。山頂経由で先に下れるのではと予想して寄り道することにし、熊笹の道に進む。

812分、熊笹の中に山道が消えたあたりから立ち木に付けられた黄色テープを辿ると林床の笹原に山頂標識。傍らの一抱えほどの桜の木に小型の花が見られた程度で木立の中で見晴らし無し。

標識でガイドするほどの山頂では無さそう。周りが密集した笹原だったので往路を戻り、「小沼 鳥居峠→」標識に従い、下山継続。

 

830分、「小沼」と「大沼」の間まで下りきって舗装路を右に下る。

朝日に照らされた舗装路が暑いのか、マロンがガードの影に腹ばいで休んだので水飲み休憩を取り、身体に水スプレーしてやる。

839分、舗装路のヘアピンカーブ地点。予定コースはこの地点から駐車場方向に向かう山道表示なので舗装路を外すと、抉れた窪地が北に下っていた。

 

5分ほど下ると沢に流水が始まった。暑がりマロンは喜んで水を渡るが、私たちはこれを避けて下るのに一苦労。

849分、沢水は排水溝で右下に流され、そこからは小石混じりの荒れた幅広山道を下る。

別荘横に下り、その先の舗装路に出ると、100mほど左に朝、車を止めた駐車場。

857分、駐車場に戻り、車を見ると・・「アッ!! 後輪がペツタンコ!!」。

 

スパイク様の鉄の釘がタイヤに刺さっていた。強くなった日差しの中、30分ほどでスペアータイヤと交換。

下山途中のG.S.でパンクタイヤを修理してもらったが、釘の刺さり場所が踏面から外れているので、補修しても高速道路は心配とのこと。

念のため、前橋ICに近いG.S.で修理箇所をチェックしてもらうと、空気漏れは無いが高速道路はチョッと・・と言われ、新品タイヤと交換。

 

130分、いろいろ予想外のことが起こった山行だったが、無事(??)帰宅。

 

 

当日のGPS軌跡

   地蔵岳+覚満淵