当初予定の「皇海山」は台風18号の影響有無が不明のため、先に栃木県の中善寺湖南岸の「半月山」を訪ねることにした。

この地の紅葉適期は10月中旬から下旬とのことで3連休明けの13日では少し早そうだが、思い立ったが吉日と火曜日の出発を決める。

 

 

◇所要時間: 5時間10

◇難度(マロンとして): 易+++▼+難

◇マロンの日記: 全般的に歩き易いコースでしたが、半月山展望台から半月峠への下りは露岩の急坂でした。その半月山展望台までは誰にも出会いませんでしたが、展望台は多くの人で混雑していました。

 

230分、出発。

稲城大橋から中央高速に入り、首都高、東北自動車道と乗り継ぐ。宇都宮JCで日光宇都宮道路に移り、清滝ICを下りて「いろは坂」を上ると東の空が明け始めた。

中禅寺湖・東岸に進み、立木観音前に歌ヶ浜駐車場を見つけ駐車。あたりはまだ薄暗く、気温は8度で肌寒いのでヤッケを羽織る。全天に薄雲が懸かっていた。

536分、舗装路を戻る方向で出発。途中の右折路を見過ごし、200mほど無駄足を踏んでいる間にも明るさが増してきた。

 

556分、「登山口」の「茶ノ木平1.7km」標識に従い、山に入る。標識横の「中宮祠阿世潟峠線歩道」看板には

この歩道は中禅寺温泉から茶ノ木平・半月山を通り、阿世潟峠に至る中禅寺南岸の山々の稜線を辿るコースです。途中数箇所に展望の優れた場所があり、男体山や中禅寺湖、白根の山々など奥日光の雄大な景色を楽しむことができます。また、ブナやウラジロモミの林の中にアカヤシオやシロヤシオなどのツツジ類やカエデ類などの多くの植物が見られ、季節の花々や秋の紅葉の美しい自然観察にも格好のコースでもあります。・・・・栃木県」と書かれていた。

 

コースは尾根筋を大きく九十九折しながら付けられていた。風が冷たい。

山腹と尾根間を折り返しながら高度を上げていくと背後に朝日を受け始めた「男体山」が大きく聳え始めた。
北斜面の落葉が進んでいるのは先日の台風の影響かも。上空が晴れ始めた。

 

647分、一段の高みに上ると北に大きく視界が開け、中禅寺湖先に「男体山」が大きい。

この場所からはガイド書に書かれているロープウェイ駅や植物園、ロックガーデン等は見当たらないがここが「茶ノ木平」の第一展望台らしい。先へ進む。

 

654分、ダケカンバ若木に囲まれたうねった草地に「茶ノ木平自然観察教育林」標柱。鳥か獣の臭いがするのか紐先マロンの動きが激しい。靴を露で濡らしながら自然林の巾広道を進む。

道脇に立つ植物の解説板にはブナ、ダケカンバ、ウラジロモミジ、ハウチワカエデ、ウリハダカエデ、ミネカエデの説明があり、紅葉の季節柄、参考になる。色づき始めたカラ松林を通過し、木の間越しに朝日の差し込む尾根筋を下る。ミネカエデが綺麗に色づいていた。

 

720分、次の展望台に着いたが、北に見える景色は相変わらず「男体山と中禅寺湖」。更に下りを続ける。

726分、舗装路を横切り、「狸山0.3km→」標識で高度差110mほどの上り開始。

743分、「地上デジタル中継局」が建設中の「狸山(むじなやま)」山頂に到着。

 

小休止後、南に見える「半月山」目指して山を下る。ウリハダカエデが濃ワイン色に色づいていた。

758分、舗装路まで下ると併設された駐車場で車キャンプの人達が楽しそうに朝食中。「半月山1.3km→」標識に従い駐車場隅から山に入り尾根を辿り登る。

823分、樹齢100年と記された看板の立つコメツガ純林を登り、見晴らしの無い露岩の北斜面から東、南へと回りこみながらピークを目指す。

842分、露岩の細尾根に上り、尾根を辿るとその先が下り始め・・?。「半月山」山頂を見逃したのかと少し戻って樹林の最高点に登ってみたが標識類は見当たらない。

 

GPSで高度を調べると「半月山」には高度が20mほど足りず、ここは2瘤の最初のピークらしい。先に少し下ると木立越し前方が一段高い。

852分、露岩のコメツガ林の細尾根を辿ると僅かな高みに「半月山」標識と「栃木百名山34座」標識。見晴らしは無いが一息いれようとザックを下ろしたが、「200m先に展望台」看板に気づき、細尾根を先に進むと進路は尾根を下り始めた。

913分、木造の「半月山展望台」に到着。

この展望台からの「男体山と中禅寺湖、湖に突き出た八丁出島」の眺望がベストらしく、展望台は別コースからの8人ほどの登山者で満杯状態。南遥かに富士山も見え、皆が歓声をあげていた。狭い展望台がさらに混雑してきたので私たちは写真を撮っただけで先に進む。

 

尾根の西端先は露岩帯の急坂。注意して下り、途中で小休止してムスビを食べながら景色を楽しむ。北は既に見慣れた定番景色だが、西には重なる山波の中に特徴的な二瘤姿に見える「皇海山」、その手前に赤茶けた山肌の「足尾銅山」が目を惹く。更に下山継続。

931分、「半月峠」まで下りて小休止後、「狸窪→」標識に従い高度差300mの緩い窪地の下り開始。北斜面は台風の影響が少なかったらしく紅葉がきれい。広い窪地の自然林は何処でも歩けそうなのでコースを見逃さないように注意して下る。下に湖畔の砂浜が見え始めた。

 

106分、森を下り終え、「八丁出島」の付け根の湖畔に下り立つ。右のゲート先の民宿・半月荘横を通過し、湖畔沿いに簡易舗装路を北に進む。

八丁出島は紅葉のビューポイントらしく観光遊覧船が巡航してきて出島横を回遊していった。緩斜面の自然林と玉砂利の湖畔の間の簡易舗装路を北に進む。湖畔に男体山を狙うカメラマンが散見されるので私たちも湖畔に下りてザックを下ろし、ムスビを食べる。マロンは恐る恐る湖に入ったがモーターボートの起こした波にビックリして逃げ帰った。

 

1031分、「イタリヤ大使館別荘公園」が開園されていたので庭園を通過。建物は桧皮葺など手の込んだ瀟洒な作りの建物で観光客が多く見られた。庭園を通り抜け先に進むと、車道は右5mほど上に併設されており、車に煩わされず湖畔の紅葉を楽しみながら駐車場を目指せた。

1046分、立木観音まで戻ると駐車場には車と観光客が増え始めていた。

140分無事帰宅。