前回は北信州の「飯縄山」に遠征したが、天候に恵まれず、北信の山々を目にすることができず、残念な思いをしたので、今秋中に快晴日を選び、隣の「黒姫山」を訪ねることにし、事前に体力確認目的で同レベルの山として、愛鷹山塊の「位牌岳」に登ってみることにした。

この「位牌岳」というチョット 意外な山名が気になり、その由来をネット検索してみたが、それらしい解説は見当たらなかった。

 

◇所要時間: 5時間59

◇難度(マロンとして): 易+++▼+難

◇マロンの日記: 「つるべ落としの滝」を周回するルートから上は笹薮や木の根、大石の堆積帯があり、勾配は緩いが結構、歩きづらい道でした。鹿などの獣が住み、密生笹が多いせいか、沢山の小ダニに取り付かれ、帰宅後は二度も体を洗って貰いました。

 

310分、出発。

東名高速・沼津ICを降り、県道405を北上して沼津ゴルフ場、沼津国際ゴルフ場横を通り、暗闇の林道を上っていくと鎖で道路が閉鎖されていた。車を降りて調べると右下へ舗装林道が分岐し、そこが出発予定地の「水神社」駐車場だった。

527分、まだ暗いが前方の街灯頼りで舗装路に出発すると・・・「八大竜王を祭り、漁師や海洋渡航者の信仰を集めている水神社」境内に入り込み、その先は行き止まり・・??

・・已む無く、車に戻り、出発点を今日のコース最南点の「池ノ平入口」に変更しようと移動を開始したが、フト、予定コースは先ほどの鎖ゲート先の舗装路では!!・・と気づき、水神社の駐車場に戻る。

 

547分、鎖ゲートの先が予定コースだとGPSでも確認し、舗装路を500m200先で折り返しながら緩く登っていく。

68分、下山コースとの合流点のゲート前を右に折り返し砂利林道に進むと300mほど先の林道脇に「←池ノ平・ 急登近道」標識。笹道に分岐して急斜面を登る。

 

628分、正規コースに合流して巾広尾根道を登る。

300mほど先の「池ノ平公園」に到着すると南に「愛鷹山」、その左に駿河湾、その先に伊豆半島が見えた。

小休止後、密林のような樹木のトンネルの中に進む。

 

653分、薄暗い桧林の中に「つるべ落としの滝↑」「位牌岳→」の三分岐。
「位牌岳」標識に従うと、山道は狭まり木の根が露出し、背丈の2倍ほどの篠竹の中を登るようになった。

このコースに登山者は少ないらしく笹が道に張り出して煩わしい。

 

大ブナ混じりの林を登るようになり、森の中で水飲み休憩。徐々に勾配が増し、倒木にスギヒラタケが見られた。(昔は食茸とされ、食べたことがあるが、今は×)

相変わらず笹の中を登る。ブナの倒木にヒラタケらしい大型キノコ、林床にはリンドウやアキノキリンソウが見られた。

 

標高1000mを越した辺りで南に展望が開け、左に「駿河湾」、右に「愛鷹山」と「袴腰岳」が望めた。

 

 

高度を1150mあたりまで上げ、痩せ尾根を登るようになると右前方の稜線上に「富士山」が姿を見せた。

これをカメラで撮影中、眼下の窪地から森に駆け込む数頭の鹿を見つけカメラに収める。珍しく雄鹿だった。

 

朝日を浴びながら勾配の緩んだ尾根筋を気持ちよく進む。林床には白い球状のキノコ。

811分、「富士山」左に「位牌岳」が見えてきた。

 

道脇の立ち枯れブナに大型キノコが鈴なり。「ヒラタケ」ではと軸を割ってみたら黒ずみがあり、有毒の「ツキヨ茸」。

 

825分、「ブナ定点観測木」の看板が立つ裸地状の平坦地を通過。ここの立枯れブナにも大型キノコが沢山ついており、試しに割ってみると軸に黒ずみが無く、「ヒラタケ」らしいので2個を採取。

 

黒い泥地があり、獣のヌタ場らしくマロンに落ち着きがなくなる。日の入る森の中にヨメナらしい白花が綺麗。

広い尾根を進むうち、コースを見失ったがGPSで進路を維持しているうち、踏み跡に戻る。この辺りは気持ちの良い林。

 

841分、林の中の三分岐に「←つるべ落としの滝1.8km」「位牌岳0.8km↑」標識。大小のブナ混じりの林を気持ちよく登る。

851分、「←袴腰岳を経て愛鷹山へ」「位牌岳→」の三分岐。北に進むと進路左に「位牌岳」が姿を見せた。

 

910分、「位牌岳1458m」山頂に到着。

木立の間から北に展望が得られ、「越前岳」の先に雲に隠れ始めた「富士山」が大きい。

この山頂の西に連なる「鋸岳」を眺めたいと西斜面に下ってみたが、潅木で視界が開けず山頂に戻る。

928分、下山開始。

 

942分、林の中の三分岐は「←つるべ落としの滝1.8km」標識に従い、苔むした大石の堆積する枯れ沢沿いルートを下る。

コースは分かりづらく、テープを探しながら注意して下る。途中、小休止してムスビを食べ、沢筋を離れて南斜面を辿り下る。

 

(帰宅後の調べで、ラン科植物で「ツチアケビ」と判明。)

標高1070mまで下ったところでソーセージのような実を沢山付けた奇妙な植物??を見つけ、写真に収める。

山腹を下っていくと急傾斜の角木階段下りが始まる。5分ほどで下りきると沢上が「←つるべ落としの滝」。

1047分、滝下に着く。雨後でないので流水量は僅かだが、高度20mの崖面は迫力を感じさせる。

 

ムスビを食べ、下山再開。沢を横切り、10分ほど沢横を下ると歩き易い山道になってきた。

113分、山腹の三分岐に「池ノ平2.0km→」「林道1.2km↓」標識。GPSで水神社は「林道」方向と確認し、沢筋に下る。

 

途中、「せんじょう岩」の案内板を見つけ、滑沢の大岩盤を見物。

更に「板状節理 溶岩が冷却に伴う収縮により、板状に割れ目の入ったもの」の解説板もあり、山道には剥離したような割れ岩が多く、「位牌」らしくも見え・・これが山名に使われたのかも・・??

やがて木橋で沢横を離脱し、1128分、森を抜け出して砂利林道を下る。

 

1134分、ゲートを抜け、朝の往路に合流し、舗装林道を下る。

1146分、車に戻る。最初から最後まで人に出会わない山行で今日は結構、疲れた。

 

145分、無事帰宅。マロンの体を調べると体一面に粉サイズのダニが付着。キンチョール直射でダニを殺し、ダニ取りシャンプーでダニと薬を完全除去。キノコは1ヶの軸に僅かに黒ずみが見られたので2ヶとも廃棄。