空気が乾き、展望が利きはじめたので、雪の富士山を西から眺めようと「貫ヶ岳」を訪ねることにした。
ガイド書は中沢公民館をスタート、ゴール地点にしていたが、集落は早朝のうちに歩いてしまおうと、「中沢登山口」をスタート・ゴール地点に予定し、コースを反時計方向で周回することにした。

◇所要時間: 5時間49
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記:
 中沢峠から登山口までの下山路以外は段差の少ない歩き易い道でした。

 

350分、出発。町田ICで東名高速に入り、富士ICで西富士道路に移り5時半過ぎ、小泉ICを降りる。

早朝の富士宮市内を西に抜け、身延線、次いで富士川沿いに県道10号線を北上し国道52号線に移り、1.5kmほど南下。カーナビ指示に従い国道を左折して中沢集落に進み、村道を辿って「中沢登山口」を目指す。(この村道には121から1219まで舗装工事で通行止め」の予告看板あり)

 

登山口に近づいたと思われるあたりの路脇に空き地を見つけ駐車。

出発準備でGPSONすると衛星電波はキャッチしているのに正常に立ち上がらず・・???。数回のON-OFFで正常化したように見えたので、事前にインプットしておいたコースへのナビを指示して出発。(実際は正常稼動しておらず、爾後、3箇所でミスコースさせられることになった。)

644分、昨日は雨だったのか舗装路は濡れていた。前方に富士山を見ながら、中沢林道で中沢集落に下る。

 

76分、村に入り、最初の三叉路でGPSを見て右折(×)250mほど進んで再度、GPSを見たらミスコースが確認でき戻る。10分ほどで中沢集落の県道192号線に出て、標識に従い左折して中沢公民館に向かう。

719分、公民館横の「貫ヶ岳ガイド図」看板で山頂まで2時間15分と読み取り、一車線舗装林道で山に向かう。

竹林を通過し茶畑脇を上っていくと荷台に犬ケージを載せた軽自動車が先行。暫くするとまた軽自動車が上ってきた。犬の鳴き声もする。猟師達らしい。

 

727分、マロンに引かれて簡易舗装路を上っていくと突然、後ろを歩いていた妻が「登山口!!」と叫ぶ。驚き振り向くと右の山斜面に分岐する山道に小さな標識。

杉林の尾根を20分ほど緩く登ってマロンのために水飲み休憩。体が温まり、シャツ一枚になり、檜林を緩く蛇行して登っていく。

尾根筋を辿るコースと予想してきたが、南斜面を辿り登る。間伐されてどこでも歩けそうな杉林で小休止。

 

822分、檜林の中、勾配がキツクなり、急坂途中で小休止。

細くなった尾根筋を登ると左から朝日が差し込み、残こり葉の紅葉が色づく。自然林帯まで登ると落ち葉の堆積量が増えるとともに林床の笹が増え始めた。

846分、南北に伸びる尾根の三分岐点に着く。尾根越しに吹き付ける西風が冷たく、ヤッケを羽織り、「貫ヶ岳頂上15分→」標識に従い、北に向かう。

 

小ピークを越すとその先に檜で覆われたどっしりした山体が現れた。周りの広葉樹は9分通り、落葉を終えていた。

94分、「貫ヶ岳897m 山梨百名山」標柱の立つ山頂に到着。標識周りはススキ、山頂北側は檜が密集して眺望は良くない。

 

東眼下に富士川沿いの集落が見えたが、富士山は木立に邪魔され山体上部だけしか望めなかった。ムスビを食べ、落ち葉で色づいた山道で三分岐に戻る。

932分、三分岐を通過し、更に南に進むと山道両側は林床の笹が密集し視界は得られない。幸い、道幅の笹が刈られていたので歩き易くて助かる。小ピークや小山を越して進む。

尾根筋は細くなったが東は笹、西は木立で相変わらず展望は得られない道を進む。

 

948分、地図の「929m」ポイントの「晴海展望台」に到着。ガイド書に「ワサビノ岳」とも書かれていた。

東に雪を付け始めた初冬の富士山が美しい。10分ほど休み南下を再開。

前方に東斜面が急傾斜の特徴のある山が見えた。「平治の段」らしい。コース両側は相変わらず背丈を越す笹で眺望の利かない道が続く。

 

1016分、「十国展望所」着。東が開けているが、景色は先ほどと同様。南下を続行し、杉林に入ると三分岐があり、「←中河内峠(中沢峠) 平治の段 樽峠→」標識。

ここが「平治の段」なのか右に行けば「平治の段」なのか迷ってGPSを見ると・・「進路は右」と読め右に進む。<×・・GPSの進行方向表示機能が不稼動で正しく方向指示しなくなっていた>

 

杉林を緩く下る。道の両側は笹で覆われ視界なし。

400mほど歩いたあたりで、後ろを歩きながら「ルート断面図」を見ていた妻が、「平治の段からは緩く登る筈なのに下っているのはおかしい」と呼びかけてきた。

驚いてGPSを見ると、予定コースと90度以上外れて400m以上も誤コースに進んでいた。やはり、先程の三分岐点が「平治の段」だったと戻る。

 

1035分、「平治の段」に戻り、「←中沢峠」方向に進むと100m足らずで東が開けた展望地に出て、「南貫ヶ岳 平治の段 眺望の図」と記されたテーブル型の山座表記板に対面。

富士山の左に「節刀ヶ岳」「天子ヶ岳」「雨ヶ岳」「毛無山」等々、さらに左に「八ヶ岳」とマロンも登った山々がよく見えた。

 

 

すぐ横の高みに上ると逆光で見辛かったが駿河湾に清水港を形成する三保の松原の半島が確認できた。富士山は早くも半分ほど雲に覆われていた。風の無い、暖かな小春日和を楽しみムスビを食べる。マロンはドックフードより、私たちのムスビを所望。

1056分、中沢峠に向かい下山開始。山腹の巾狭道を南に下る。

115分、南に駿河湾、東北に富士山が見えるように木立が払われた場所に「駿河展望台」と記された表示板が草叢に落ちていた。

尾根の幅広道を進んで檜林をアップダウンしながら下る。

 

1133分、森の中の窪地に「中河内峠(中沢峠)」標識の四辻。静まりかえった森でムスビを食べながら小休止。

1141分、「中沢登山口→」標識に従い、下山継続。8分ほどで荒れた沢横に出て沢沿いに下る。道は小砂利の上に落ち葉が積もって滑り易い。

 

沢筋は風が入らないせいか黄色に色づいた広葉樹の葉が多く残っていた。

1219分、「貫ヶ岳 中河内峠入口」看板の立つ三叉路に出て、林道を下る。

車を置いた地点は?・・GPSを見ると、今朝の軌跡の表示が無い・・・???(出発時、GPSが正しく立ち上がらなかったのにまだ気づいていなかった・・)

GPSに登録した出発予定地点は戻る方向を表示していたので、妻とマロンに待機してもらい、林道を標識のある三分岐先まで車を探しに上ってみたが、荒れ林道になったので戻る。

妻とマロンに合流し、林道を100mほど下って左に曲がったら林道脇で車が待っていた。

1233分、車に戻る。

230分、無事帰宅。

 

左は今回のGPS軌跡。  歩行(沿面)距離 15.2km(うち、約1.9kmが不調GPSを頼ったことによるミスコース分)

<帰宅後、GPS不調の原因を調べると・・・GPSの「軌跡ナビしたいポイントを指定してください」指示を正確に実行しなかったのが、進路指示機能が立ち上がらなかった1原因らしいと分かったが、更に別の原因もあるように思えて・・・??>

127追記・・・:図書館で借りた「山と渓谷(9月号)」に
・・・<GPSは起動時により早く人工衛星を捕捉するため、前回使用したときの位置を記録している。機種によるが、前回の場所から約100km以内であれば、比較的早く捕捉できる。だいたい30秒もすれば衛星4基を捕捉できる機種もある。これをウオームスタートという。一方、前回とは遠く離れた場所で起動すると、あらためて衛星を捕捉し、現在地を計算するので、5分以上かかることがある。これをコールドスタートという。>という解説を見つけた。

→前回の「堂平山」と今回の「貫ヶ岳」間は100km程度、離れているので、コールドスタート状態を無視したのがスタート後、暫く軌跡が記録されなかった原因と考えられ、疑問が解消。