明日はマロンの二歳の誕生日。
山好きマロンには山歩きが何よりのプレゼントだろうと、好天予報の地域を探し、秩父の「霧藻ヶ峰と妙法ヶ岳」を訪ねることにした。

ガイド書によると「妙法ヶ岳」には三峰神社奥宮が祭られており、三峰山とは「雲取山」「白岩山」「妙法ヶ岳」の三山の総称であると書かれていた。

「霧藻ヶ岳」からは以前に訪ねた「和名倉山(白石山)」や「雲取山」、「両神山」が近くに展望出来そうで楽しみ。

 

 

◇所要時間:4時間11
◇難度(マロンとして): 易+++()+難
◇マロンの日記: 
霧藻ヶ峰へのコースは段差も少なく道幅もあり、楽でしたが、妙法ヶ岳は山頂に近づくに従い、ワンコにはスリル満点のハードコースになりました。

 

350分、家を出る。今回も前回同様、国道299を使い飯能市経由で秩父に向かう。

秩父市内で国道140号に移り、秩父湖畔で三峰観光道路に移り高度を上げ、7時過ぎに標高1050m地点の「三峰ビジターセンター」下の広い有料駐車場に到着。駐車場ゲートは開いていたが係員は不在。気温は−4度。

711分、駐車場から「霧藻ヶ峰」へスタートしようとしたが登りのコースがどこなのか分からず、駐車場周りをウロウロ探し、時間をロス。

 

724分、ビジターセンターの背後の道に「雲取山→」標識を見つけ、簡易舗装路で登山を開始。6分ほど先で石の鳥居を潜り、杉林の山道を緩やかに上り始める。

740分、「妙法ヶ岳」への山道が左に分岐。私達は路肩の「霧藻ヶ峰1.4km→」標識に従い更に南進。杉林の中の山道は霜で白い。上るのにつれて山道が雪に覆われ始めて、仔鹿の足跡が残っていたがマロンは特に反応せず。

87分、帰路に使う予定の「妙法ヶ岳」への分岐路前を通過。

 

816分、「炭焼平」の標識近くに古い「炭焼き窯」の跡。進行方向に尖った山塊が見え始めた。

持参した国土地理院地図には「霧藻ヶ峰」の山頂マークはその先の休憩所地点より低い標高地点に書かれているのに疑問を感じていたが、路肩に立っていた詳細な「案内図」でも同内容が読み取れた。

840分、霧藻ヶ峰への上りが始まる。山道には3cm程の残雪。

 

手や耳は冷たいのだが、体温が上がり始めたので小休止してジャケットを脱ぐ。

851分、「地蔵峠」の分岐に到着。路肩の小祠は雪で覆われているが、祠内の赤いチャンチャンコを着た地蔵尊は暖かそう。風は無く、薄雲越しに朝日が差し込んできた。

小鳥のさえずりが聞こえる。

そういえば、途中にあった「鳥のさえずり」解説板には鳥の鳴き声を人間の言葉に置き換えて覚える方法があり、これを「聞きなし」という。例えば…
 ●ウグイス     法、法華経
 ●ホオジロ     一筆啓上つかまつり候
 ●ホトトギス    特許許可局
 ●センダイムシクイ 焼酎一杯グイー    との解説があった。

 

分岐点には「霧藻ヶ峰0.3km→」「雲取山7.2km→」「←太陽寺3.4km」の標識。霧藻ヶ峰に進む。

859分、西に大きく展望の開けた地点に到着。

眼前には一昨年の秋、マロン連れで訪ねた「和名倉山(白石山)」が大きな姿を見せた。これまでにいくつかの山頂から「和名倉山」を眺める機会があったが、「和名倉山」の大きさを感じたのは今回が初めて。

 

96分、先行した妻が岩の上を指差して何か叫んだ。近づいてみると大きな岩肌の上部に予想外に大きな秩父宮ご夫妻のブロンズ製レリーフがはめ込まれていた。

その直ぐ先の岩陰には霧藻ヶ峰の休憩所があり、「霧藻ヶ峰」の標識が立っていた。すると先ほどの好展望地は地図に山頂マークが書かれた地点だったらしい。

以前、どなたかのHPに「休憩所から5分ほど進んだところが好展望」地と書かれていたのを思い出し、地図を調べると更に南に進むルート上に1547mのピークが読み取れたのでそこまで足を伸ばすことにした。

ピークに近づくと…・地図ではルートがピーク上を通過しているのに現実のルートはピークを巻いて下り始めた…???。これでは好展望地など期待薄。
HP
の記事は雲取山からの下山者の記事で好展望地とは先ほどの山頂をさしていたのかも…。917分、往路に戻り始める。

 

923分、レリーフ前を通過し再度、山頂標識のない山頂で和名倉山、両神山の眺めを楽しみ、次の目的地、「妙法ヶ岳」目指して往路に戻る。

途中、中年の3人の登山者と交差。大きなザックを背負っていたので雲取山への縦走者らしい。

 

10時、「妙法ヶ岳→」標識の立つ三分岐点の鳥居をくぐり、右の山腹に上る。平坦地形を10分程進み、1350mピークの右を巻いて尾根筋に下る。

1017分、奥宮の鳥居と東屋のある地点に下り切る。北西に両神山、その後ろに浅間山がチラリ。奥宮への雪道には先行者の踏み跡が無いので、マロンをフリーにして先行を許す。

 

1021分、丸太階段や古い岩、木の根が露出している山道を進む。雪の上に2種類の小動物の足跡が続いていた。

1026分、大岩の上に鳥居、その先は岩山を左から回りこんで上っていく。

1029分、ピークを回り込んで山頂に上り着くのかと思ったら又先にピークが現れてコースはそちらに続く。そのまま山頂に向かうと思われたガタガタ道は雪の凍り付いた急下りのコンクリート階段に続く。マロンは躊躇するかと思ったが気にせず先行。

 

1035分、急角度の手すり付き階段が岩を巻いて上に向かっている。マロンはここも躊躇せず先行。

この階段の最上部は露出した岩肌を上るようになっていて、私達は手すりや鎖に助けられて上りきる。助け無しでマロンはよく上ったと山犬度向上を認めてやる。

1038分、「奥の宮神社」に到着。空は晴れ始めて青く、日の光が暖かい。ムスビとドックフードでマロンの2歳の誕生日を祝す。

1050分、下山開始。

マロンは急角度の階段や岩肌斜面に用意された手すりを利用できないのでマロンには厳しい下山条件。引き綱でサポートしながら慎重に降りるべきとも思ったが、私の左手はまだ回復しきってはいないので、ここは山犬度向上マロンの力を信用してフリーにして下ろすことにし、先ずは妻が下山開始。

これを見たマロンは思い切ったらしく、サッと先行し、急角度の岩肌と階段を一気に駆け下りて岩陰に回り込んでいった。

114分、無事に東屋のある三分岐地点に戻り、杉林の中を下っていく。

途中、すれ違ったご夫妻登山者から「あら、マロンちゃん」と声を掛けられ、マロンも私達もビックリ。ザックに書かれたマロンの名前を目ざとく読まれて呼びかけられたのだった。

1118分、往路に合流。
11
35分、駐車場に戻る。

帰路は飯能市内の混雑をさけようと、雁坂トンネルと中央高速を使って帰る。

250分、無事帰宅。