<コースと標準タイム>…アンダーラインの距離は公式資料に記載なく指導標等より採取

神海公民館バス停→(4.3km 1:45)自然歩道分岐→(2.4km 1:30)妙法ヶ岳→ (7.1km 2:40)→横蔵バス停→(3.4km 1:25)下辻越峠→(3.7km 1:30)小津橋→(4.0km 1:10)久瀬村役場バス停→(8.0km 2:30)日坂→(5.6km 1:50)日坂越→(1.9km 1:30)鍋倉山→(4.7km 2:10)谷山→(5.0km 1:50)六合バス停→(4.3km)新丁バス停→(3.6km 1:30)願成寺古墳群→(2.5km 1:05)霞間ガ渓→(1.6km 0:40)涼雲寺(梅谷越) (4.5km)梅谷→(4.4km)禅憧寺→(2.2km)伊富岐神社→(1.2km)丸山狼煙場・…総距離=74.4km

 

`98年末に当「鍋倉山越え」コース走破を計画するも、孫たちの訪問受け入れを優先し出発は見送り。年明けは半年がかりで建設の「終の棲家(町田市へ転居)」への引越し作業で身動きつかず。続く初春は杉花粉に悩まされてアウトドアーを敬遠した結果、体力が大幅に低下。一方、今回コースは「東海自然歩道3大難所の1つ」。で、体力把握と筋力作りを目的に高尾山、次いで丹沢・大室山の標高差1000mを試したが、予想通り3日ほど腿のはれに悩む。

腫れも退いた412日、テレビの天気予報は2日間の晴れと3日目の曇りを報道。急ぎ「鍋倉山」前後の村の旅館に予約電話を入れた上、自然歩道歩きの準備に入る。

4月13日(火)

850分、RVRで家を出て「横浜・町田IC」より東名高速に入る。14時過ぎに「岐阜羽島IC」を降り揖斐川、根尾川沿いで前回の終着ポイントの神海駅へ。ここを通過する樽見線の終点駅・樽見には老桜で有名な「淡墨桜」があると解説書にあり、見物に足をのばす。花は昨日の風で散ってしまったとの事で1500年の老幹を写真に収めて神海に戻り、根尾川河畔で車キャンプ。

4月14日(水)

 

5時、神海駅横の無料駐車場(?)に車を置き、自販機のコーヒーで気分を引き締めて小雨の中、傘をさし出発。

510分、神海公民館バス停で前回の自然歩道に復帰し、6分ほどで昨夜の根尾川キャンプポイント脇を通過し突き当たりを右折。

527分、「華厳寺5km 100分」標識を見付けて左の道に入る。5分ほど先で舗装路は熊野神社前で山道に変わる。根尾川沿いの山道に薮椿の花がきれい。

 

543分、舗装路に降りる。「岐礼」らしい。「華厳寺2.2km 妙法ヶ岳5km」標識が西への進路を示す。イワカガミらしい草花が咲いていた。川沿いの舗装路は杉林より山道に入る。

640分、「淀橋峠」に登ると休憩テーブルと「華厳寺1.1km 妙法ヶ岳2.1km」の標識あり。

656分、三叉路に出る。華厳寺への道を左に見て妙法ヶ岳への道を取る。「奥の院1km妙法ヶ岳2.1km」標識に従うとやがて50m程毎に小祠。天台宗の古刹西国三十三霊場巡りのミニ版らしい。

 

731分、奥の院に登りつく。急斜面の沢にカエルが鳴きあっていた。

810分、本日の最高点「妙法ヶ岳(667m)」に到着。

見晴らしはないが、笹藪の中に純白のコブシが咲いている。ミツバツツジ、カタクリやショウジョウバカマの花が目を楽しませてくれる。小休止して先に進む。

934分、山道は北に向きを変え2030m程度の起伏の尾根道を進む。やがてしゃくなげ平を通過。

1013分、岐阜県施設の「いこいの森」の本堂跡に到着。伝教大師が創建した横蔵寺本堂の最初の場所とある。講堂跡を通過すると「まんだらの滝」。滝上に配管が見えてガックリ。さらに下ると「いこいの広場」が木の間越しに見える。キャンプしたくなるようなよい雰囲気。

 

1050分、横蔵寺に到着。

伝教大師が自作の薬師如来を祠った寺。200円の拝観料で舎利堂の妙心上人のミイラと重要文化財の仏像に対面。

妙心上人は以前訪問したことのある御正体山の洞窟で入定されたとのことで若干、親しみの気持ちで対面。ケバくない仁王門、三重の塔、本堂を見ながら足を休める。

1121分、「横蔵寺」出発。右へ入る道を探しながら歩くと「下辻峠3.3km 20m東左折」の標識。判断に迷ったが、20m戻って左折の指示らしい。小細工せずに曲がり角に設置してくれればよいのに。ダラダラ上りの舗装路は飛鳥川をわたる。タンポポの咲く道路沿いの川端で昼食とする。

126分、鱒養魚場裏手の桜のあたりで舗装路は山道に変わる。

1249分、下辻峠着。「小津3.7km 東津汲7.7km」の標識。やつと今日の終着点「津汲」の文字に対面。倒木の多い沢沿いの杉林を下る。日当たりの良い沢にウドを見付け噛むと春の味。

24分、高知川をわたる小津橋通過。このあたりより久瀬村。自販機あり。

240分、進路はトンネルに向かう。が、トンネル横に「木天蓼(またたび)橋 414m」の標識を見付けて渓谷沿いの道に進んでみる。道路に落石が多いが渓谷風景はよい。

やがて洒落たマタタビ橋に到着。宿に入るには早すぎる時間の為、橋を渡った行き止まりの対岸で大休止。人が入らず、環境に恵まれている為か、タラの芽、ウワバミ草、ヤブレ傘がやたら巨大化していた。

325分、対岸に戻り小津渓谷下りを再開。この遊歩道はやがて車道のトンネル口と合流。こちらの入り口にはこの遊歩道が自然歩道である旨の表示板があつた。

急に天気雨が降りはじめ、急いで傘をさし舗装路をくだる。

344分、「東津汲0.1km 日坂7.0km 下辻峠7.9km 小津3.9km」の標識に続いて役場、トイレ、案内板あり。濁った揖斐川を赤い久瀬橋で渡る。

4時、久瀬村・西津汲の増元屋旅館(Tel.0585-54-2008)に到着。

 

他客が未着のため一番風呂に入れてもらう。食事後は早々に就寝。

本日の総距離=24.9km 本日の歩行時間=10時間50

4月15日(木)

75分、旅館前の自然歩道を日坂に向かいスタート。右に久瀬ダムがみえるあたりで進路は西に変わる。

726分、右のトンネルからの車道に直交。左に進む。広い舗装路を歩く背中に朝日が強い。夏には歩きたくない道がいつまでも続く。

8時、地蔵橋に「日坂4.0km」の標識と村設の休憩設備あり。小休止の後、さらに舗装路を西進。

853分、道脇に岐阜の名水と書かれた「清水川(しょうずがわ)」が湧いているので涼味を味わう。ニリンソウの群落が見られた。

94分、自然歩道は村人が祭り準備に忙しい春日神社前を左折。

路肩には「六合17km 380分 東津汲8km 120分」の標識があり、今日の行程は約25km、歩行時間は8時間20分程と知る。

923分、鍋倉山への登山注意看板の所で左折すると今日の宿泊地の「六合まで15km 340分」の看板が立っていた。

看板を読んでいると軽トラ運転のおじいさんが停車して「鍋倉に登るんか? なら少し行くと おれんちの田圃があるで、そこの右の方の上の道を行くんだ」と教えてくれた。

 

936分、農作業小屋横の柿の木の下に水が湧いており、小屋前に指導標が立てられているが直進指示に見える為、舗装路を先に進みかけてハッ!。ここが彼の「おれんちの田圃」では?。小屋横に右に登る道が分岐していた。右折が正解。

山道を登りはじめるとリスが飛び出して杉の木の上から見送ってくれた。

10時、休憩テーブル横に「鍋倉山3.5km 六合13km 日坂2km」標識と入山警告、入山計画書入れがあった。これらを見て妻が「今朝、旅館を出る時、鍋倉山を通って来た登山客から、この山は熊が出るかも」と忠告されたと言い出した。「この程度の山に熊が住めるわけない」と言いつつも用心して常備の笛を首にかける。

 

1023分、美束分岐。左折し日坂越に向かう。尾根に登ると見晴らしが良く、鍋倉山を眺めながら早めの昼食を摂り大休止。

11時、出発。17分程で日坂越を通過。傾斜は徐々に増しはじめる。

1142分、「長者平」の解説板があり、眼下に森林地帯が広がっていた。山頂近くになると山道に残雪。

1217分、「鍋倉山(1050m)」山頂に到着。解説板はあるが、回りはスズタケが繁茂していて見晴らしはなく先に進む。

 

1225分、「南峰」着。太陽光発電設備やトイレのある平成8年建設の清潔な避難小屋あり。小屋前には沢山のフキノトウが顔を出していた。テーブルで大休止して1250分、六合に向けて下山開始。 

12分、「下50mに水場」の看板。かすかに沢音が聞こえた。

133分、三叉路。「外津汲4.3km」を左にして下山継続。昨日の妙法ヶ岳と違って山が乾燥している感じで花は見られず笹が多い。

210分、桧、杉の倒木と共に山道の崩れ個所が多くなる。昨冬の積雪の影響か? 前進は可能。沢沿いの道にはネコノメ草、トリカブト、カタクリ、山葵、カタバミ等の草花が増え始めた。

233分、「谷山」地区通過。廃屋がならぶ。解説板によると昔から木地師の里だったがS41年に全戸離村とあった。

253分、舗装路が終わると道が分岐。指導標に従い左に進む。

37分、「六合 2.7km 40分」標識地点で自然歩道は車道から別れて、右の道に入り高橋谷川の渓谷沿いに下る。

42分、幹線道路に出る。「左 村役場0.4km 右 バス停0.6km」の標識。左正面の対岸に「もりもり村」の幟に囲まれた新規施設。薬草風呂がウリのレジャー施設? 村役場近くで旅館所在地を聞くと、方角違いとの事で六合バス停に向かう。

430分、森本旅館(TEL0585-57-2004)着。

今夜の客は我々だけらしく街道に面する2階の2部屋を提供してくれた。伊吹百草湯とかの薬草風呂で柔らかい香りに包まれ疲れが抜ける。おかみ(森はつこさん)から熊の話や六合集落の経緯やご主人についての思い出話しを聞きながら夕食。明日は5時出発を予定し、朝昼食をムスビで作ってもらい清算の上、就寝。

本日の総距離=25.2km 本日の歩行時間=9時間25

4月16日(金)

 4時には目覚める。静かに支度を整え宿の玄関に向かう。と、おかみは既に起きていて茹で卵と夏みかんを持たせてくれた。暖かい心配りに感謝!。

 

440分、ヘッドランプを点けて宿を出て柏川沿いの太い舗装路を下る。

537分、右に瑞願寺橋があり、橋方向に向かって「500m先 瑞願寺」の標識があるのを目に留めながらも妻との話に気を取られてウッカリ直進。ミスに気づき瑞願寺橋に戻るが17分間のロス。

 

559分、瑞願寺はチラリとだけ眺めて先に進む。水流を集めた柏川が自然歩道の左を大きく流れて、視界が広がる。途中、蘇生の泉の休憩舎で朝食を摂る。トイレあり。

626分、新しい柏川大橋袂の四つ角を右折して「池田ふれあい街道」に進む。

右手に茶畑斜面が広がり、左手は広い平野の先に岐阜の各市街が遠望出来る舗装路を進む。しだれ桜が美しい大津谷公園、茶畑の中の願成寺古墳群、桜で有名な霞間ガ渓を眺めながらひたすら南進。

815分、「涼雲寺」を通過し道が分岐するあたりで道路工事に遭遇。通行禁止標識や土煙を上げるブルドーザーで進路がよく分からないがそれらしい道に進む。道は次第に上り坂となり山に入る。

827分、左に分岐する道に小さな白黒の自然歩道標識を見付け安心する。通行禁止標識もあったが「垂井町 関ヶ原方面」の表示もあり、この道を進むことにする。

851分、「自然歩道仮設標識 迂回路」との表示板が出始め、進行方向、高度が地図と異なる事から「梅谷越」に入り込んだのではとルートミスを危惧しつつも自然歩道に復帰可能を信じて先に進む。

92分、峠に登り切る。少し先に道路工事人を見付け、この先に円興寺があるかと聞くと「ある」との答え。…うそ

922分、舗装路が大きく分岐し県道53号線標識があるので???。通りかかった自動車を止めて聞くと、この先は「円興寺」でなく「梅谷」との事。やはり「梅谷越」に入り込んでいた。正規ルートを若干ショートカットする事になり「円興寺」を見落とすことになるがやむなしと先に進み、地形を見ながら正規ルートとの予測合流点に急ぐ。

 

941分、自然歩道の標識を見付け、ホッとして近づくと別看板に「ルート変更と通行止めのお知らせ」があり、8月いっぱいまで「円興寺越」ルートは通行止めと書かれていた。内容からすると「涼雲寺」の工事現場にも同じ看板があって然るべき。・…私たちが見落としたのかも・…。偶然にも結果的には暫定正ルートを歩いたことになった。

101分、変形十字路を右折し、田園風景の中を「大滝」に向かう。広々した田圃の中に「藤の森 お休み所」がつくられていた。

「伊富岐神社5.4km 岩手3.2km」標識を最後に、いずれの曲がり角でも標識が見当たらなくなる。どこかで右折標識を見落とした模様。地図では自然歩道が前方山並みの先端で東海道線に接近しているので地形を頼りに前進。

 1040分、自然歩道に復帰。8分ほどで東海道線踏み切り前に出て、指導標に従い折り返す。岩手川にぶつかり禅憧寺前を南下。鉄道ガードを潜り竹中半兵衛陣屋跡で標識に従い右折。「伊富岐神社2km 30分」の標識。

この地点よりルートは「山と渓谷社の解説書」の表示と異なりはじめる。またこのあたりから関ヶ原までは、岐阜県発行の東海自然歩道−岐阜県コース−資料にも詳細図の記載がなく、また日地出版地図にも省略されており、現地の標識のみが頼り。一方、現地標識も新旧あるので結構不安な気持ちで歩く。

1125分、今日始めて舗装道路から外れ、田圃道で東海道線のガードを潜る。すこし線路沿いに歩き次の踏み切りで右折。50m先で指導標に従い右の道に入る。しばらく山道。

 

1136分、跨道橋で東海道線を跨ぎ、森を抜けて田圃に出る。

1150分、「伊富岐神社」到着し木陰で昼食。

125分、関ヶ原に向けて再び舗装路を歩きはじめる。鳥居を背に少し歩き右折すると「古戦場3.2km 50分」の標識。緩やかなカーブの住宅地内の道を南西に進む。日蔭がほしい気分。左遠方に新幹線、その手前に中山道や東海道本線が望める。

関ヶ原への着時間が予定より1時間ほど遅れた為、今回は関ヶ原の周遊は断念したが、次回の為の駐車場を見付けておこうと丸山のろし台に向かう。

1257分、のろし台に到着し今回の自然歩道歩きはここまでとして関ヶ原駅に向かう。

本日の総距離=24.3km+1km 本日の歩行時間=8時間35

駅横の「東首塚」の駐車場を見に行く。駐車広場のある事を確認。次回はこれを利用させてもらう事とし車の待つ神海へ向かう。

2:14東海道線で大垣へ 3:32樽見線レールバスで神海へ到着。4時過ぎよりRVRで往路を走り 9:45に無事帰宅。

高速料金: 町田ICから岐阜羽島 7400円*2 電車: 関ヶ原駅―大垣駅―神海駅へ 790/