所要時間: 5時間20

難度(犬として): 易+++▼+難

マロンの日記: マロンは生後10ヶ月で先代マロンが東北の百名山に登った時より体力が勝っているので、お前にはもっと遠い所の山に連れて行ってやると云われ、一日掛けて九州まで連れていかれました。

 九州の最初の山は草や木が少なく、岩石ゴロゴロで足に優しくなかったけれど、楽しく歩けました。

九州の深田・百名山を訪ねる旅の計画概要

<1日目> 8:30自宅→(東名・名神高速)→大阪南港(関西汽船)18:50→船中泊

<2日目> 6:20別府港→牧ノ戸峠→九重山(中岳)4時間20→牧ノ戸峠→阿蘇山東駐車場で車泊

<3日目> 阿蘇山東駐車場→阿蘇山 3時間30(中岳→高岳)→阿蘇山東駐車→えびの高原→霧島山(韓国岳) 3時間→えびの高原で車泊

<4日目> えびの高原→指宿・開聞山麓ふれあい公園→開聞岳 3時間→開聞山麓ふれあい公園→宮崎港(宮崎カーフェリー)19:20→船中泊

<5日目> 7:30大阪南港(名神・東名高速)→自宅

●走行距離=2000km
●高速料金=27,500
●フェリー料金(+二等寝台・2+)=77,000

 

 

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9時頃、町田ICから東名高速に入る。途中、足柄SAで犬を放せる施設「ドックラン」でマロンを遊ばせる。マロンは先着のワイマラナーの若犬と暫しの交流を楽しんだ。
 浜名湖SAで時間調整をして、名古屋で名神高速に乗る。阪神高速道路による大阪市内通過はカーナビに助けられ、1530分には大阪南港フェリーターミナルに到着。

 

「関西汽船」の乗船券発売は16時からとのことで港の空き地でマロンを散歩させ、夕フン完了。私たちは「大阪→別府」2等寝台、マロンはペットルームを予約。

 

18時過ぎに乗船し、マロンは乗務員に案内され船尾デッキのペット小屋に直行し、ケージに入れる。他犬の乗船予定は無くペットルームはマロンの独居房の感。部屋は消灯され、ドアはロック。マロンが少しでも安心して過ごせるように家で使っている寝具(毛布を丸めてドーナッツ状にしたもの)を持ってきて良かった。

9時頃までは申し出があれば乗務員同伴でペットルームに入れるとのことだったが、下船前まで顔は出さないことにした。

1850分、フェリーは定刻で出港。満月に近い月の光を受けた海は穏やか。明日からの「犬連れ・九州の山登り旅」計画を反芻しながら眠りに付く。

 

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620分、別府港着。

未だ車の少ない国道500号線に出てやまなみハイウエーと呼ばれている県道11号線(日田往還)を走る。途中、朝日を浴びた湯布岳山麓の草原でマロンを少し遊ばせる。

霧に包まれた湯布院の街中は素通りして、更にやまなみハイウエーを走り、朝の牧ノ戸峠に到着。

駐車場の標高は1333mと表示されていた。

計画より30分以上早く到着したので、最高峰の中岳に加えて、久住山にも登ることにした。

 

830分、「牧ノ戸峠」を出発。

空の半分は雲に覆われている。笹やススキの間の舗装された登山道を上る。5分ほど歩いて、マロンの昼食ドックフードを忘れた事に気付き駐車場まで逆戻り。

840分、仕切り直しで再出発。

853分、展望所の東屋前を通過。5分ほど先の「←牧ノ戸0.7km 久住山3.4km→」標識箇所で気温は1度。表示は無いが、これより「沓掛山」を通過するらしい。岩山のハシゴを通過。

 

 

95分、岩稜帯の下り坂に「登り専用道」の表示があり一瞬、?
ピーク地点を通過し、前方の山並が見渡せるようになったが、目指す山はまだ姿を現さない。

98分、「←牧ノ戸1km 久住山3.1km→」標識あたりでロープもある下り。日影には霜柱。この先は霜が解けたドロドロ道で靴が重くなる。マロンも泥道は好まない様子で道を選んで歩いている。

925分、上り。

 

927分、ピーク通過。関東の山と違って活火山帯の山には樹木が少なく、地形の変化が激しいので進むに従い次々と眺めが変化し見飽きない。

937分、小ピーク。上空に青空が広がり始めた。左前方に赤茶けた「星生山」が大きく鎮座。その先で「扇の鼻」分岐標識を通過。

944分、再び、「扇の鼻」分岐標識。視界は広がり一面に山並みが望める。

 

952分、「星生山」の右手にゴツゴツした岩山が姿を見せる。「←牧ノ戸2.9m 久住山1.7km→」標識あたりにはケルンが多く、登山者に人気の山と分かる。3分ほど先に「星生山」への分岐標識。このあたりのススキ原が「西千里浜」と呼ばれているらしい。

「久住山」が前方の山蔭から姿を現し始めた。

107分、ピーク。逆光の久住山が正面に見える。山頂へは左稜線を登るらしい。ガラガラした岩塊の坂を下る。星生山うしろの硫黄山からの噴煙が流れてきて、硫黄の臭いに包まれる。

 

1012分、火口盆地らしい広場の「久住山避難小屋」前を通過。

1014分、「北千里浜、すがもり小屋、法華院、坊がつる」標識の立つ「久住分れ」分岐を通過。

1020分、「中岳」分岐地点を通過。中岳が姿を見せたが、山頂に雲が掛かっていたので先ずは「久住山」に登ることにし、前進。

1027分、再び、「中岳」との分岐標識ポイントを通過。

1045分、大岩ゴロゴロの「久住山(1787m)」山頂に到着。

山頂標識は古びた角材一本の素朴なもの。標識にネジ留めされた温度計が11度を表示していた。見晴らしが利き、一等三角点があった。360度に九重山の山並みが続く。快晴の空の下、ゆっくり食事しながら展望を楽しむ。

1112分、「中岳」の雲が消えているので、中岳に向かうため山頂を後にする。

1120分、「中岳」分岐を通過し、僅かのアップ・ダウンで「天狗の城」との分岐を通過。

 

1130分、現地標識に従い「御池」の縁を巡る。手持ち地図コースとは異なっているが周りが見えているので安心してこれに従う。

1134分、「池ノ小屋避難小屋」分岐を通過し、中岳への最後の上りが始まる。

大岩ゴロゴロの急坂にマロンがたじろぐ箇所もあった。

 

1152分、「中岳(1791m)」山頂に到着。

岩塊の折り重なる山頂は狭いながらも九州一の最高点とのことで360度の展望を楽しむ。景色を楽しめないマロンにはドックフードで疲れを労ってやる。

今夕は阿蘇山麓の駐車場で車泊予定なので、僅かの休憩で下山開始。

普段、流水を嫌がるマロンが「御池」では縁に張った氷の上を歩いた。

1223分、久住分れを経由し、往路を戻る。

1350分、車に戻る。今日、出会った登山者は4050人。

 

計画より、1時間程先行しているので、気を楽にして次の目的地「阿蘇山」に向かう。やまなみハイウェーの約30kmは快適にドライブし、15時半には「阿蘇山」麓の仙酔峡ロープウェー東駅の駐車場に到着。広い駐車場に観光客や登山者の姿は無く、車はマイカー1台のみ。簡単な夕食を作り、夕暮れの阿蘇山を眺めながら食事を終え、車内を車泊仕様に整える。

翌朝は暗い中の出発を予定しているので、事前に登山口を確認。計画ではP→高岳→中岳→Pの右回りを予定してきたが、ヘッドランプの光を頼りにP→高岳の岩稜を登るのは危険そうなので、逆周りで登ることを決めて、18時半頃には寝袋に入る。