<コースと標準時間>
大野→(1.0km 0:25)引地→(3.1km 1:30)行者越→(0.6km 0:45)鳳来寺→(1.1km 0:50)鳳来寺山頂→(2.1km 1:50)玖老勢峠(くろぜとうげ)(1.8km 1:50)棚山高原→(4.8km 1:30)宇連山(うれさん)(3.7km 2:00)仏坂峠→(2.9km 1:40)四谷→(2.9km 1:40)鞍掛山→(4.5km 3:20)岩古谷山(いわこやさん)(5.4km 2:00)小松口→(2.0km 0:40)田口・・・・総距離35.2km

季節が悪い事とコースが遠方且つ難所で、途中ほとんど水場を望めない事等から決行を躊躇していたが、キャンプ道具を背負える程度に体力が回復したとの認識(丹沢表尾根でテスト)で、半年ぶりに計画を実行することにした。

58日(金)

正午、例により後部座席を外した三菱RVRで厚木出発。東名高速「浜松西」ICを下り、257号線で「三河大野」に行き、駅横の空き地を車キャンプ地候補に決める。夕食は往路途中の「道の駅」に戻り、カレー定食で済ます。天気は予報より遅れ、駅に戻る頃に一時的な集中豪雨となる。

「本長篠駅」あたりまでキャンプ地を物色したが、結局、当初の駅横空き地を車キャンプ地とする。寝袋に入る頃には雨も上がり、0時頃には月も出始めた。

59日(土)

425分、三河大野駅を出発し、前回の東海自然歩道に合流。飯田線踏み切りを渡り、直ぐに小道へ左折。「鳳来寺4.7km」。沢沿いに杉や桧の林を進む。16丁目標示の石碑で山道へ。19丁目に椿地蔵。

540分、「油谷峠」通過。三叉路標識と案内板あり。
鳳来寺パークウェイを横断歩道橋で二度越える。

555分、「行者越え」地点。昔の修験者が苦闘したらしい岩場を右に巻いて登る。25丁目、広重の画にもなっているとの説明板。石像、地蔵等多い。ベンチがあり、鳳来寺パークウェイの標識がある。山道は駐車場の脇を通っている。キノコや銀竜草が目に付く。

 

630分、東照宮に到着。

階段下には観光案内図、赤い橋の袂に水道(沢水)と自販機あり。鳳来寺本堂の背後の長い急な階段に沿って「南無不動明王」の幟が多数並んでいた。朱の縁取りのお堂と六本杉を通過。

723分、奥の院着。古色蒼然とした朱色の質素なひずんだお堂。裏の岩に登ると一面の見晴らし。

742分、大きな桜の木がある鳳来寺山頂(684m)。

瑠璃山(684.4m)を巻いて進む。岩山の尾根に出る。鉄梯子を下、上、下、下。槙原渓谷への三叉路を通過。林の中には天狗茸、ホソ葉シャクナゲ、カクレミノなど。

857分、玖老勢峠通過。「棚山高原1.8km 2:10」標示。薄紫のツツジが清楚に咲いている。このあたりの休憩テーブルはみな朽ちていた。上り坂が続く。登りが一段落した所でバナナ菓子を食べながら一休み。石ころが黒く光っている。黒曜石?

1013分、斜面を登りつめた所に宇連山への迂回路指示標識あり。手持ち地図の進路は棚山高原キャンプ場経由であったが、現地指示に従い迂回路を前進。左手の林の奥にキャンプ場らしい空き地が見え隠れする。

1115分、直進の道は崩壊でもあったのか?現場指示板が「左に下れ」の標示。指示に従うときれいな沢。「大島の瀧」の上流?「宇連山2.6km 1:00 棚山高原2.2km 50分」標示。ベンチでおにぎりとグレープフルーツで昼食。

1134分、幅広の林道に出てこれを上る。右側は工事の終わったばかりの火山性の黄色い岩、左下はきれいに伸びた杉林。15分ほど歩いて標識に従い、右手の山道に入る。

1210分、現地に迂回路標示板があったが、指示する方向が良く分からない。結局、直進の道を選び前進。少し先に水場。(これより5k仏坂まで水はありません補給をどうぞ。)の看板。

1238分、宇連山分岐着。山頂へは「0.3km 10分」と標示されていたが、戻る方向の為、登頂意欲出ず先に進む。このあたりより現地指導標の記載時間が、我々の進路方向に限ってかなり遅い時間表記になっていた。「仏坂峠3.7 km 4:30 宇連山山頂0.3km 10分」「海老峠2.3km 2:50」「海老峠1.7km 2:10」。

117分、「仏坂峠2.6km 2:40 棚山高原5.9km 2:10」標識ポイント通過。

1351分、十字路に出る。名称板がないが海老峠か?「仏坂峠1.4km 1:20」の標識。キノコが多い。アセビ、ヒメシャラ、ツツジ、キクラゲ。アップダウンの長い道。

1450分、「仏坂峠」へ到着。ここは馬頭観音や石仏が並ぶ森の中の四辻で、道の一つは「鞍掛山登山口」になっていた。朝4時半より歩きつづけて聊か疲れもあり直接、尾根伝いで「鞍掛山」に向かいたいとも考えたが、地図での自然歩道の正規ルートによる所要時間も50分との事で、正規ルートで進むことにする。・…後で分かったが、このルートは地図時間にミスがあり、2時間以上余計に歩かせられた。

154分、豊富な水量の水場で水補給。ついでに夕食用にミツバを摘む。「これより5km 宇連山を越えるまで水はありません」の看板。

1521分、「仏坂トンネル入り口」に下り着いて、現地の標識を見てビックリ。

仏坂峠と鞍掛山間の所要時間は2時間50分になっていた。
(日地出版KKの地図では50分と表記されている。)

<宇連山→(4km 4:30)仏坂峠→(0.5km 30)→仏坂トンネル→(2.5km 50分)かしゃげ峠→(1:30)鞍掛山>

ことここに至っては如何ともしがたく覚悟を決めて四谷トンネルをくぐって舗装路を下る。

1542分、右折して山道へ入ると「鞍掛山2.9km 1:50」標識。

四谷の里に出ると農家の人が千枚田で田植えの準備をしていた。人家の庭下を回り山道を進む。

1556分、水量の多い沢を渡る。「これより約8km 水はありません」の看板あり。

164分、「かしゃげ峠」着。

信玄が引き上げた道との解説板。「鞍掛山1.2km 1:30」の標識が恨めしい。「鞍掛山1.2km 1:00??標識の所で進路を右に変える。下枝がきれいに払われた杉林をひたすら登る。

1722分、「鞍掛山」山頂に 到〜着。

山頂には「東京まで393km、大阪まで611km」の道標あり。

山頂横に板床の大きな東屋を見付ける。この中にテントを張らせてもらい固形燃料で「ドライカレー」を作る。食べ終わる頃にあたりは薄暗くなっていた。

寝袋に入ると遠くでブッポウソウ?らしい鳴声。今日の思いがけない13時間の強行軍を思い返しているうちに眠りに落ちる。

510日(日)

5時、鞍掛山を出発。

いきなり長い下り。100m毎に「設楽xx」と白い標識が設置されていた。「設楽15」あたりで(水場 下へ40m)看板あり。下りは更に続く。

513分、「びわくぼ峠」にトイレとテーブルあり。「障子岩」の標識があったがどれか分からず。

559分、「御殿岩」。(石英安山岩との説明あり)見晴らしの良い下り。
6
35分、峠。道は三叉路。「岩古谷山2km 1:30」標識あり。
6
53分、高圧線鉄塔。(まむし注意)の標示多し。

720分、「岩古谷山0.8km 40分」標識通過。

この先は地図では平地に見えたが結構凸凹の多い山道。次第に高度を上げ始める。オオホウライ茸を多数見付け採取。(…家に持ち帰って確認したら不食対象だった。)

山道は岩山にぶつかり、そこに新しい長い鉄階段が架かっていた。ガイドブックに書かれていた10m以上の鉄梯子はその脇に廃残の姿で残されていた。

754分「岩古谷山」山頂(799m)着。

石英安山岩の切り立った岩の上で一息入れる。少し下には「田口7.6km 2:45 堤石トンネル0.6km」標識とトイレあり。

 

岩肌に張り付いた長い鉄梯子や木造階段は非常に良く出来ている。愛知県に感謝。ここで今回初めて人に出会い挨拶を交わす。

824分、堤石峠の三叉路。「田口7km 2:25」。杉林の「十三曲がり」を下る。

842分、「田口6.3km 2:10」標識通過。眼下に道路と集落が見えるところで休憩。更に下って、「田口6.1km 2:05 和市バス停400m」標識の所まで下り、あと一山の上り下りで最終目的地に着く予定。

・・で、「余分の飲み水は捨てて身軽で行こう」と500CCを廃棄。が、思い違いで残っている筈の500CCが無いのに気づき焦る。バス停に自販機ある事を期待し、雌おしどりとザツクを残して舗装路を下る。が、バス停に自販機は無く、畑の人に話して飲用沢水を分けてもらい、人家の脇から山道に入る。

930分、山斜面から豊富な湧き水。これが分かっていれば、飲み水で焦ることは無かった。

943分、林道に出る。「池葉守護神社」が山上に見えたが、楽をして下の鳥居の所から参拝。
(東京400km 大阪まで644km 田口5km 1:40)の標示があった。…高尾山からよくも歩いた歩いた。

955分、林道を下り「田口4.1km 1:20」標識で山道へ。人家横に出て村道を下る。「田口3.7km 1:15

1026分、標識が車の多い舗装道路から山道にガイド。これで1120分のバスは諦めてパンと鰯缶詰で昼食を摂る。更に沢沿いに山を登らされる。

11時、細い舗装路に出て少し歩くと、「田口1.1km 20分 役場400m」標識。今回の東海自然歩道の旅予定はいま少し先の福田寺までの予定だったが、「ここから駅に直行すれば1120分のバスに間に合うかも!」と気づき即、予定を切り上げ、バス停のありそうな方向に小走りに向かう。

歩行者に聞きながら小走りにバスセンターを探す。
11
17分、田口バスセンターに到着。3分後に「本長篠」方面行きバスが出発。12時、「本長篠」着。

駅前にタクシーは見当たらず、「三河大野」行き電車は1時間半後の出発とのことで三河大野に置いた車まで歩く事にする。

途中、一人が空荷で車を取りに行くのが有利と気づき、雌おしどりとザックを道端に残して三河大野駅まで急ぎの一人旅。1250分、雌おしどりとザックに合流。1645分、無事帰宅。

高速料金(厚木→浜松西)4800円X2 バス(田口→本長篠) 900円/人