5月下旬〜6月にかけ、那須の「白笹山〜南月山〜日の出平」を巡る周回コースでミネザクラ、シロヤシオ、シャクナゲ、ドウダンツツジの花が見られることをガイド書で知り、訪ねることにした。

(ガイド書の周回所要時間は6時間、山地図では5時間15分と書かれ、何故か時間差が大きかった。)

 

◇所要時間: 4時間43

◇難度(マロンとして): 易+++▼+難

◇マロンの日記: 白笹山への上りは荒れた感じの山道で始まりましたが、あとは特に危険な場所も無く、楽しく歩けました。おとーさん達は期待した花には12週間早すぎたようだと話していました。

 

220分、出発。

首都高・経由で東北自動車道に進み、日の出時間に那須ICを降り、県道17号を北進。10kmほど先の一軒茶屋前交差点を左折し県道266号を約8km西進・右折し、路脇に朱色の山ツツジの花を見ながら高度を上げ、林道終点の「沼ッ原駐車場」に到着。

気温は8度で快晴。前回の山で懲りたので、ダニ防除目的でマロンの体にキンチョールをスプレー。

519分、洒落たトイレ東の道に「白笹山→」標識を見つけ、出発。「熊出没注意」看板を見てマロンの熊鈴の消音カバーを外す。

 

カッコウの声を聞きながらヤシャブシ林を通過。林床は笹。10分ほどで樹林帯に入り、荒れた山道を上り始めると林の中にトウゴクミツバやシロヤシオが花を見せた。

石の転がる涸れ沢を横切り、露岩の坂を上って最初の水飲み休憩。その先の沢は危なっかしい橋で渡る。

541分、岳カンバ林を通過。林床はここでも笹。駐車場から高度を100mも上げるとシロヤシオは蕾状態。今年は開花が遅いらしい。段差の大きな露岩斜面を上る。

 

更に上ると背後に「沼原調整池」が見え始めた。水飲み休憩して辺りを見回すと林の中にアズマシャクナゲ!!

上るに従い、石楠花の花が増え始めた。西に見晴らしが利き、遠くに雪の連山が見えた。オオカメも白花を咲かせ始めていた。

 

634分、山斜面に蕾を付けたミネザクラ。朝日が差し込む地点まで上ると北東の「日の出平」〜「南月山」の稜線の上に「茶臼山」が山頂を見せた。

643分、周りの潅木の背丈が低くなり、勾配が緩み、歩きやすくなってきた。鶯が鳴く。

646分、潅木が密集し、ピークとは思えないような地点に「白笹山1719m 栃木百名山35座」標識が立っていた。写真を撮り、緩く先に下る。

 

653分、樹林斜面を下り、ツガの古木林を通過。前方に視界が広がり、「南月山」から「日の出平」へ続く笹尾根が大きく延びているのが見えた。

658分、ほぼ鞍部まで下りきり、背丈ほどの笹とハイ松帯を進む。朝日を浴びながら水飲み休憩。笹の露が朝日に煌く。

無風快晴の中、背丈を越す笹原を進む。山道に僅かに残雪。「南月山」目指し、高度差140mの上り開始。

711分、潅木やツゲ林を登る。ミネザクラも増えてきたがまだ5分咲き程度。

 

726分、「南月山1776m」山頂に到着。

石祠横には「南月山神社」の石碑。青空の下、北に「茶臼岳」が荒々しい姿を見せた。

ムスビを食べなから小休止している間に北から登山者が到着。

 

740分、「日の出平」目指し、火山礫地形に進み、その先で背丈を僅か越すミネザクラ林を抜けていく。

757分、「日の出平」に到着。蒸気を上げる「茶臼岳」が近い。

82分、「←沼原」標識に従い、西に進む。この尾根筋もミネザクラ林で花は2分咲き程度。明るい潅木帯を抜けていく。

 

植生はハイ松と笹とツツジの潅木帯になった。急角度で右に曲がる地点に近づくと南に視界が開けた。

820分、尾根先端を北に回りこみ下り始めると前方下に「沼原調整池」が姿を見せた。

山斜面を横切りながら緩く下ると少しずつ、ミネザクラが増え始めた。この辺りから湿原に向かって高度差500mの下り開始。

841分、下り斜面途中の道脇に池。「畏敬池」名板があり、池には繭状のモリアオガエルらしい卵が多数。更に岳カンバと笹斜面を下る。

眼下に「調整池」を見ながら下る。石楠花が増え、最盛期の綺麗な花を咲かせ、シロヤシオも見られるようになった。1人登山者と交差。

 

99分、涸れ沢沿いに下る。路肩にモミジ笠を見つけ、噛んでみると蕗に似た春の苦味。道脇にエンレイソウやゴゼンタチバナの若葉が群生。

912分、「三斗小屋」と「日の出平」への三分岐は「←沼原」標識に従い下る。道脇のトウゴクミツバツツジが濃紅色の花を見せた。勾配が緩み、笹原を進む。

923分、「←駐車場近道」と「沼原湿原→」標識の三分岐。時間と体力に余力があるので湿原に立ち寄ることにする。

ミズナラ林に進み、20人ほどの団体登山者と交差すると途中、子連れ猿に出会ったとのこと。自然林を緩く下る途中、マロンの動きが激しくなり背後の笹が揺れた。・・が、猿は姿を見せず、緑色の糞だけが落ちていた。柔らかい新緑を見せる唐松林を通過。

940分、「沼原湿原」の四阿屋で小休止後、湿原の木道に進む。

コバイケイソウの若葉やリンドウ、ミツバツチグリの花が見られた。解説看板によるとこの湿原ではコバイケイソウ、ザゼンソウ、クロサンショウウオが見られるらしい。

952分、木道歩きを終え、「駐車場300m」標識に従い、駐車場を目指す。

102分、車に戻る。
駐車場はバスも駐車しており満車に近く、これから出発する登山者も見られた。

 

120分、無事帰宅。