奥多摩の「蕎麦粒山」は山名が面白くて我が家の登山候補の山に加えられていた。

地図やHPを調べるうち、名栗湖から広河原逆川林道の最高点の峠(無名?)まで車で入れば 1.5時間程度で登れることが分かった。「蕎麦粒山」の先には「三ツドッケ」というこれも奇妙な名前の山があるので体力に余裕があればそこまで足を伸ばすことも計画に入れる。

前回の山行から5日しか経っていないが、「蕎麦粒山」コースの下調べもほぼ終わっているし、晴天予報も出ているので月曜日の山歩きを決定。

所要時間: 6時間25

 

424分、家を出る。満月かと思えるほどの月の下、青梅経由で名栗湖の北岸に進む。驚いたことには広河原逆川林道が始まる地点で道路がゲートで閉鎖。横の看板には「林道は6時迄通行止め」と書かれていた。

10分ほど待機し、ゲートが上げられたので峠に向かう。カーナビはこの林道を道路と認めておらず現地看板頼りで舗装林道を上る。

30分ほどで目的の峠地点に到着。(その先の秩父方面へは柵で道路閉鎖されており、柵には「土砂崩れにより秩父方面への通行止め」看板が掛かっていた。)

車を路肩に停め出発準備を整えたが、これから目指す「蕎麦粒山」への登山標識が見当たらない。地図コースは尾根を辿っているのに尾根に登る道も見当たらない。

 

640分、尾根筋とほぼ平行に作られた砂利林道「日向沢線」を進み、頃合をみて尾根に登り上がることに決めて砂利林道に歩き出す。

10分ほど歩き、斜面に登る踏み跡を見つけ、急斜面を強引に尾根まで登る。

655分、登りきった地点に「←日向沢の頭」「有間ダム→」「有間山→」の看板が立っていた。藪を掻き分けながら「日向沢の頭」に向かう。晴天予報の割には雲が多く、雲間から光芒が射す。先に進むと林道が左下に近づいてきた。

75分、林道からこの山道に楽に入れる「登り口」があり、簡単な手書き道標も立っていた(帰路に写真に収めた)。更に尾根の細い山道を進む。

722分、高圧線鉄塔が立つ見晴らしの良いピーク通過。後ろに名栗湖が見える。細尾根を進むうち太陽が昇り始める。藪の中を登る。

 

737分、東京都と埼玉県の境界になる広い尾根に合流。標識は「←ソバツブ山・一杯水」「日向沢の頭・踊平→」。

尾根筋は10m幅ほど樹木が切り払われ、防火帯になっているらしい。ザクザクと霜柱を踏みながら登る。

752分、大きな岩のある頂に登りつく。標識は無いが「桂谷ノ峰」らしい。

前方の木立の中に三角形の「蕎麦粒山」が見える。5分ほど急斜面を下り、前方を仰ぎみると斜面の上方の山頂に朝日を浴びていかにも「蕎麦粒」といった三角形の岩が光っていた。

 

815分、「蕎麦粒山」山頂(1473m)に到着。狭い岩山の山頂。記念写真を撮ろうとしたが気温が低いため(4度位)かデジカメが機能しない。電池をライターで炙って何とか一枚を確保。川苔山や棒ノ折山、名栗湖等が望める。

832分、「三ツドッケ」目指して藪の尾根の下りに向かう。

840分、下りきった三分岐点には尾根に向かい「←仙元峠」、巻き道の形で「←一杯水・酉谷山」の道標。先ずは一杯水を目指す。6分ほど先で先ほどの尾根から下るルートが合流してきた。ここからは尾根筋を僅か外して等高線沿いに杉や檜林の中の山道を長く歩くことになる。

928分、地図に記載のある「一杯水」ポイント。石桶はあるが涸れ沢で見る影も無い。標識も見当たらなかった。

 

934分、「一杯水避難小屋」に到着。

小屋の中を覗くと、10坪ほどで綺麗に整理されていた。先着していた同年輩の登山者は「東日原」から2時間強で登って来たとのこと。私たちは「三ツドッケ」への上り口を探しながら先に進む。

地図には小屋近くから山頂へルート記入されているがそれらしい道が見当たらないのでコースの先で「三ツドッケ」山頂からこのコースに合流してくるであろうポイントまで進むことにした。

 

955分、山道に雌の子鹿が姿を現し写真に残す。分岐ポイントが見つからず心配になったころ、目新しい「←酉谷山」、「天目山(三ツドッケ)→」、「一杯水避難小屋→」の標識を見つけ、折り返す方向で「三ツドッケ」山頂に向かい笹ヤブを登る。

107分、2ッ目のピークに手書きの「天目山」標識を見つけ、マロン像を入れて記念撮影。

 

「天目山」山頂で展望を楽しみながら一休みしたいところだが雲が出てきて雪でも降りそうに寒い。急ぎ山頂を後にして笹薮や岩の尾根を抜け林の中の急坂を下る。

1030分、「一杯水避難小屋」に戻る。(「三ツドッケ」への上り口は小屋の東後ろにあった。)

小屋を背にして陽だまりでのんびりと食事。コンビ二弁当をみると狼に変身したマロンが思い返される。

1048分、帰路に付く。

1130分、仙元峠へ分岐。往路は巻き道を使ったので「仙元峠」経由で帰ることにする。

1138分、ピークに登りつく。石の小祠と「仙元峠(1440m)」の表示板があったが山頂に「峠」の名前はどうもそぐわない感じ。

このあとは往路を戻ったが、高圧鉄塔先からは日向沢林道に下りた。

15分、車に戻る。

スタート時点で尾根筋に登る登山口を見つけられなかったのを思い出し、閉鎖ゲートの先もチェック。結果、閉鎖ゲートの先に小さな「←日向沢の頭 タタラの頭→」標識を見つけた。今日出遭った登山者は4人。

230分、無事帰宅。