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山歩き再開3ッ目の山は少しレベルを上げようと高度差1100mほどの奥多摩の「六ッ石山」を選ぶ。 当初は奥多摩湖畔の水根からの直登を考えたが、急勾配が衰えている膝に応えそうなので青梅街道の「境橋」からハンノキ尾根をたどるコースを採用。妻は出発前日に体調を崩したので、今回はマロンとおとーさんで新緑の山を歩くことになった。 ◇所要時間: 4時間57分 |
目覚めたら2時。今日の山行が頭をよぎった途端、睡魔が去る。庭のマロンは何時でも出番OKと待ち構えていた。 2時8分、家を出る。快晴予報だったのに空に星は見えない。青梅経由で青梅街道を走る。奥多摩駅の先の橋詰トンネル先で境橋を渡り、白髭トンネル直前で右に分岐する小道に入る。道脇に「むかし道」の小看板が立っていた。そのまま細い舗装路を上りきり、境村落入口に一時駐車。 |
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国土地理院地図によれば登山道はここから急角度で左に折り返した先から西に上っていくように読み取れるので、山道と駐車可能地点を探すべく狭い林道に車を乗り入れたが共に見つけられず、白髭の標識箇所で強引にUターンして林道入口まで戻る。 地図を見直して暗闇の中、ヘッドランプを点けて林道入口辺りを調べたら林道に平行して幅狭い簡易舗装路があり、30m程先に小さな手書き看板に「六ッ石山」の文字を見つけた。 |
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4時16分、マロンに朝餌を与えて出発。出発準備にもたついている間にヘッドランプは必要ない明るさになっていた。5分ほどで高架橋の下を通過。はやるマロンに引かれて急坂を息せききって登る。 |
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急斜面には人家が点在していて、九十九折りの急な山道はその庭先を掠めるように付けられている。山道というより、ここの住民の生活道を登山者が使わせてもらっている感じ。 4時25分、山の上に向かってモノレールが設置されていた。山上でキノコ栽培でもしているのだろうか。下枝が払われ、きれいに管理されている杉林を抜け出たら、山道はモノレールの下を潜っていた。人の気配がないのでフリーにされたマロンは元気に前後して登っている。 |
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モノレールはこの急斜面の人家をつなぐように設置されているのに気づく。斜面の人家脇にはプラットフォームのような設備もある。レールの横には小さな段々畑が作られ、ジャガイモなどが栽培されていた。 4時43分、赤屋根の人家の庭先を通り越して先に進むと山道は消えてしまった。戻ってみると山道は人家の20mほど手前で急角度で折り返し森に続いていた。上るに従い、杉林の中に朝日が水平に差し込んできた。 4時56分、また人家。雨戸は締まっているが、使われている家屋らしい。モノレールも来ている。生活物資を持ち上げる設備かも。その上の青屋根の人家のあたりも道がはっきりしなかったが、この裏山に登るのが正解。 |
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5時、杉林の中を上りぬくと、立ち木のない山肌が前面に広がった。朝日を浴びて遥か先に1軒家。モノレールはそちらにも伸びている。近づいていくと、けたたましく犬の鳴き声。マロンが心配そうな顔。リードを付けてユックリ近づく。登山口からはすでに高度で300mは登っているはず。 5時15分、犬の吼える人家に近づくと周りは網柵で囲われていた。この網沿いに右周りで上る。ヒモでつながれた2匹の犬の横に白髪の老人がいたので挨拶。網柵の中にはタラの木が沢山生えていた。栽培でもしているのかも。 5時34分、伐採跡を登り、杉林の中で小休止。 |
5時40分、森の中に小さな石祠。その先で斜面西側が自然林に変わり、涼しい風が吹き込んで、汗が一挙に引っ込んだ。 |
5時52分、杉林と自然林の中に道が二つに分かれていて、右の杉林の中に赤テープ。尾根の急斜面を息を切らしながら登る。 上りあげると10mほどの幅に草木が取り払われた防火帯に出た。 防火帯の右斜面は若葉の自然林で朝日に照らされた新緑が目に鮮やか。 |
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6時3分、左に電波反射板が現れた。 反射板の先は木々が切り払われていて奥多摩湖が覗く。防火帯の東斜面には朝日を受けてマルバダケブキが風に揺れていた。風は涼しく、温度計を見ると10度。 6時24分、進路の先に右手から尾根が延びている。この尾根との合流点が「六ッ石山」らしい。マロンは防火帯の中を右往左往しながら気持ち良さそうに登っていく。周りの樹木は全て自然林になった。空は青く、木々の緑は明るくて気持ちよく登る。 |
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6時30分、トオノクボ分岐に到着。マロンに水とドックフードを与えて、最後の上りに向かう。 6時37分、左の林床は枯れ笹。この中をマロンが気にしている。何箇所かに鹿のフン。ツツジの花が散っている。 6時44分、少し下りが始まった。この先は標高差で80mほど登りきれば山頂が待っているはず。 |
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7時4分、「六ッ石山」山頂に到着。 かなりの広さのある山頂で岩塊がゴロゴロ転がっている。以前読んだガイド書には奥多摩湖からの直登路は急坂で標高差があるので登山訓練に使われ、訓練者は石をボッカして登ると書かれていたので、その岩塊かも。 展望はまずまずといったところ。遠くに南アルプス。北岳の雪はかなり少なくなっていた。南西の木立の間に富士山。こちらの雪も随分減っている。 |
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マロンはのんびり辺りを嗅ぎまわっている。気温は12度。朝日を浴びてムスビを食べながら景色を楽しむ。雲ひとつない快晴。鷹ノ巣山が近い。雲取山はその陰か。 7時21分、往路での下山を開始。 7時45分、トオノクボ分岐通過。 |
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7時52分、山道が左にも分岐し若葉の林の中に続いている。よく踏まれていたので、そちらに入りかけたが、往路は尾根筋だった筈と思い返して、踏み跡の少ない防火帯を下る。やがて見覚えのある立ち木を見つけて安心。あの左へ分岐の道は地図に記載がなく、何だったのだろう。 8時3分、反射板地点を通過。 8時12分、防火帯の終わり。細い杉の木に「境橋に至る」と記載の赤テープあり。杉林を下る。マロンに「後へ!!」の命令を出す。 8時45分、森の中で老夫婦登山者に出会い挨拶。もう下りですかと驚いていた。杉林の中を降下。膝に少し疲れを感じる。 |
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モノレール下を通過する地点に土地のおじいさんが休んでいたので挨拶。暇そうだったのでこのモノレールについて訊ねたら、これは福祉モノレールと呼ばれていて山斜面に建つ家の人の乗り物だとのこと。山斜面の人家に道が付けられないのでモノレールをつけてもらったのだと話してくれた。 9時13分、車に戻る。 11時30分、無事帰宅。 |
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