奥多摩地図を見て、雲取山と鷹ノ巣山の間の「七ッ石山」が未訪問であるのに気づき登ることにした。

コースは当初、奥多摩湖畔と山頂を結ぶ直登コースを考えたが、単調な山行になりそうなのでHPで情報を集める。

すると鷹ノ巣山に続く浅間尾根の中腹にある「奥」という集落まで車が入れることが判ったのでここに車を置いて浅間尾根で高度を稼ぎ、石尾根を辿って「七ッ石山」を往復するコースを採用することにした。

 

 

 

◇所要時間: 6時間25分 
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記:
 全般に歩きやすいコースでした。
上りのブナ林では思わず……で夢中になり…森の中を走り周り、20分ほどしておとーさんの所に戻ったら「バカ犬 !」と叱られ、後はひも付き犬にされました。

 

312分、家を出る。青梅街道を走って奥多摩湖北岸の峰谷橋手前を右折し峰谷川沿いに北上。峰谷から先は1車線舗装路で高度をかせぎ、「奥」集落まで上る。集落最後の分岐は上の道に進むと砂利道になり、300mほどで「鷹ノ巣山登山口」標識の立つ地点に到着。

登山口には「入山する皆様へ 最近、この近辺にツキノワグマが出没しています。鈴など音の出るものを携帯してください」のビラが掲示されていた。

 

520分、標識に従い石垣の間の急階段で登山開始。杉林を上っていくと「鷹ノ巣山→」標識が浅間神社の鳥居をくぐり上るよう指示。5分ほどで神社前を通過。気温は3度で風は無い。

544分、手入れの良い唐松林の尾根の先端を九十九折で登る。マロンがフンを終えたのでフリーにする。急傾斜は15分ほどで緩み、なだらかな広いブナ林の尾根を登って行く。

 

ブナ林の左斜面に先行したマロンの姿がフッと見えなくなった。

トランシーバや大声で呼んだが戻らない。ザックを置いて妻はルート先、私は尾根の左下に進んで名前を呼び、耳を澄ますが鈴音は聞こえない。ブナ森の林床には鹿のフンや足跡が見られた。

20分ほど経過し、登山は中止せざるを得ないかと考え始めたところへバカ犬が息を切らして戻ってきた。

644分、大小のブナが立ち並ぶ気持ちのよい尾根道を北に登って行く。木立越し前方に形の良い日陰名栗峰が姿を見せる。鷹ノ巣山は前方ピークで隠されているらしい。

73分、高みに登り上げて緩く下る。前方左右に石尾根が延びて見える。山道両側は背丈を越すスズタケが密集。マロンはおとなしくなり、おとーさんの後ろを歩くようになった。ブナ林の平坦な道で5分ほど小休止。

722分、道は地形に従い左にカーブし始めた。ひんやりした気温の中、ブナやコナラ林の山腹の道を進む。

724分、大岩の下からの湧き水をコンクリート水鉢で受ける水場を通過。

730分、鷹ノ巣山避難小屋に到着。

しっかりした造りの小屋の中は整理整頓清掃が行き届いている。水場は近いし、気持ちの良い設備だ。

尾根道を西に向かう。コースは下草が幅10m幅ほどに刈られた防火帯で気持ちのよい道。

 

735分、進路は日陰名栗峰への直登路と巻き道に分かれていた。私達は高度差130mほどの登降は辞退して巻き道に進む。西から冷たい風が吹いてきた。道脇に霜柱。前夜は零下になったらしい。

748分、日陰名栗峰の南を通過中らしくザレタ斜面を通過。

一時、木立越し南に視界が開け、富士山が霞んで見えた。日陰名栗峰を回り込むと前方に高丸山と七ッ石山が姿を現す。

755分、小休止してムスビを食べる。南斜面に群生するダケカンバが白い幹を並べて景色を明るくしている。

 

86分、立ち木の少ないはげ山帯を通過。ポツポツ立っている潅木はツツジらしいがまだ芽吹きには至らない。6月頃なれば華やかな雰囲気で迎えてくれる場所になりそう。

88分、尾根道と巻き道が合流していた。尾根筋の標識には「←高丸山 日陰名栗峰→」の文字。景色に変化が出てきた。高度差100mほどある高丸山も巻き道で逃げて七ッ石山を目指す。

 

相変わらず南斜面の平らな山道を前進。景色に変化なく単調な道が続く。

821分、また尾根筋の道と合流。標識には「←千本ツツジ 高丸山→」の表示。更に巻き道を進む。

829分、峰谷から赤指尾根を上ってくるルートとの合流点標識は「←七ッ石山」表示に従う。森を抜け出た箇所で富士山方向に展望。

842分、巻き道と尾根筋コースが合流。
8
56分、「←七ッ石」標識に従う。

91分、七ッ石小屋、鴨沢からの合流点を通過。もう一息で山頂らしく、岩がゴロつく坂を上っていく。山頂下の壊れかけたお宮の前を通って古びた岩がゴロゴロ露出する急坂を登る。

913分、「七ッ石山」山頂に到着。

晴天予報の筈が相変わらずの薄曇。マロンの失踪事件で、一時は諦めかけた「七ッ石山」山頂も何とか踏むことが出来て、満ち足りた気分で記念写真を撮る。

山頂から北西に伸びるコースの先に雲取山、その左先に飛龍山。南には大菩薩連嶺と丹沢山塊の間に春霞の富士山が浮かんでいた。

925分、往路で下山開始。

1040分、避難小屋に戻る。小屋近くで1人、浅間尾根で6人パーティ、その先で夫婦登山者と交差。

1145分、車に戻る。

往路はマロン失踪事件などあって4時間近くかかったが、下りは2時間20分で下り切った。
駐車場所から「奥」集落を見下ろすと桜や菜の花が満開で白、ピンク、黄色、若草色に彩られて春爛漫の風情。

210分、無事帰宅。