ガイド書で群馬県の「根本山・熊鷹山」周遊コースを見つけた。このシーズンはツツジの花期ではあるが、平日の早朝登山なら登山者は少なかろうと晴天予報が出た月曜日の出発を決める。

◇所要時間: 4時間59
◇難度(マロンとして): 易++▼++難
◇マロンの日記
: 先行登山者や獣は居そうも無いからと途中からフリーにしてもらえました。全般に歩きやすい山でした。

 

2時、満月を過ぎた十六夜の月を見ながら出発。入間ICから圏央自動車道に入り、関越、北関東自動車道と乗り継いで伊勢崎ICを下りる。

早朝の静かな桐生市内を抜け、桐生川沿いに上流に走る。日の出前にも拘わらず渓流に釣師が見られた。

5時過ぎ、舗装林道が柵で車侵入禁止にされている地点に到着。路肩に10台ほど駐車可能な空き地があり、車を置く。(その地点から左に林道三境線が始まっていた。)

512分、登山標識は見当たらないが川沿いに進めば間違いない筈と柵を越して林道を進む。空に雲は無く、気温は7度で薄ら寒い。

 

56分先の不死熊橋を過ぎると沢脇の崖に「沢コース↑」標識があり、岩に鎖が垂れていた。私達はこれを見送り更に林道先に進む。

524分、「中尾根コース 至る根本神社」の標識地点で左の草道に入る。路肩にヤマブキやウツギが咲いていた。

535分、林道脇の「中尾根コース→」標識に従い右の山道に進み、檜林の中、尾根の先端を九十九折で上っていく。

 

檜林はコナラに赤松が混じる自然林に代わり、樹間にツツジが増え始めたが花期は終わったのか花は付けていない。右の山肌に太陽が差し込みはじめ新緑が綺麗。更に上っていくと痩せ尾根になってきた。

558分、石祠前を通過。ツツジの潅木が多いが五葉の葉っぱばかりで花は無い。痩せ尾根の岩稜帯を上つていく。

613分、歩き始めて1時間経過。尾根の勾配が緩んだところで一休み。花を付けているツツジはチラホラ程度。薄ピンクは三つ葉ツツジ、朱色は山ツツジ、赤紫が赤ヤシオだろうかとツツジの種類を推測しあう。

歩き始めると五葉のツツジが下向きに白花を咲かせていた。やはりシロヤシオらしい。
マロンの姿が見えない。今日も又、失踪か!!と心配したが呼んだら直ぐに後ろの茂みから飛び出してきた。細尾根を順調に上る。

629分、傾斜が緩む。左の自然林は一面、ツツジの幼木。ウグイスが啼いている。前方に根本山らしい高まりがあり、山頂に雲が掛かっていた。

635分、尾根沿いに潅木帯の道を辿りやがて太り始めた尾根筋を上る。明るい尾根で気持ちがよい。オオカメの木が白花を付けている。

649分、左に分岐する山道に「←根本沢コース」標識が立っていた。先行して沢コースに走ったマロンを呼び返し、檜林へ伸びる山道を進む。…が、山頂に向かう筈なのに高度が上がらず???…あっ!!、巻き道を歩いているのでは…と、気づいて急ぎバック。

5分ほどロスして合流点に戻り、沢ルートに僅か進んで振り返ると、木の幹に薄汚れた「根本山↑」の板看板。山頂に向かう。

657分、一段登り上げたが山頂は更に先。穏やかな自然林の尾根を進む。新緑の森に薄い霧が流れてきた。霧に霞んだツツジを撮影していたら、前方から「山頂に到〜着」の妻の叫び声。

 

76分、全員揃って山頂標識をバックに記念写真。山頂はリョウブ、コナラ、ツツジなどの林の中で見晴らしはない。ムスビを食べ一休みしているうちに寒くなり一枚羽織る。気温は9度。雲が増えてきた。

山頂からは進路を示す標識が無く、山道は北と東に伸びていた。東への道は先にミスコースしかけた巻き道から上ってきているものと考え、北に進む。

 

霧の流れる尾根筋を気持ちよく3分ほど進んで木立の中を下り始めると、踏み跡がはっきりはしなくなってきた…???。磁石で方向を確認すると予定ルートと90度も違っている。あ〜、山頂から東に向かう山道が予定のコースだった!!。と気づき、またまたバック。

724分、山頂に戻って右の道に進む。こちらの尾根のコナラや唐松はやっと芽吹き始めたばかり。

1分ほど進むと下りが始まった。霧が消え、北の空が晴れ始めた。木立越しに見える山斜面に朝日が当たり新緑が美しい。

 

736分、下りきったあたりから再びツツジの花が見られるようになってきた。小ピークにシロヤシオが咲いていた。

その先で尾根が平坦に広がり、感じの良い地形に十二山根本神社のお社があり、境内を通過。太陽が差し込んできた。

750分、地図に十二山と表示されている辺りにピークは無く、左に「氷室山・宝生山」への分岐。私達は右の「熊鷹山・野峰→」に進む。

 

南に回り込みながら右手を見ると先ほど通過してきた根本山の山体が朝日を浴びて樹種ごとの若緑色に染まって綺麗。平坦なクマザサ道を熊鷹山に向かっていく。

815分、いつの間にか、熊鷹山への上りが始まっていた。山頂の木立越しに展望ヤグラらしいものが見える。山頂に近づくと赤紫色のツツジの花が増えはじめた。

綺麗なアカヤシオを見つけて撮影を楽しんでいたら先に山頂に登りついた妻から「こっちのほうが凄いわよ〜」の呼び声。

 

818分、「熊鷹山」到着。

山頂の南はツツジ真っ盛り。朱色、ピンク、赤紫色で埋まっている。北西に見える根本山をバックに記念写真を残す。

山頂のヤグラに上ると足元はカラフルなツツジで埋まり展望は360度。近くの山々は色とりどりの新緑で輝いている。

北西には近いうちに訪ねてみたい袈裟丸山。北の遥か遠方には男体山と女峰山、その左に白根山。

遠路ハルバル、遠征してきた甲斐のある景色を堪能。

839分、「小戸口、丸岩岳→」標識に従い下山を開始すると山頂下の鳥居地点で道が3分岐。

「丸岩岳・野峰→」標識と更に細かく書かれた手作り看板が立っていたが、行き先地名が地図に記載されていないので進路に迷う。

853分、迷った挙句、「丸岩岳・野峰→」標識に従う。山道を西へ100mほど下ると道が二つに分岐。ここにも板看板があったが表示は消えていた。エイヤッ!の判断で右に下る()

9時、森の中で右にも道が分岐していたが直進が良さそうとそのまま下る()

94分、砂利林道に下りきり、右に進む。10分ほど歩いて林道に日陰を見つけて小休止してムスビを食べる。

マロンが右足踵を舐めているのに気づく。見ると血。林道にマロンを寝かせて点検すると出血は止まっていたが足首に1cmほどの傷口が開いていた。軟膏を付けバンダナで包帯しテープで固定。足裏の肉球でなくて良かった。

地図に1時間10分と書かれている長い林道を下る。マロンの歩きに不自然さは見られず安心。今日はそれほどツツジの花を期待していなかったが、熊鷹山頂のツツジの見事さを賞賛しながら下る。

中尾根コース分岐地点あたりで1人の登山者と出会う。「熊鷹山のツツジの様子は?」と聞かれたので、「最高!」と答えてあげた。

1011分、車に戻る。

210分、無事帰宅。