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ガイド書によると前回の根本山の隣にある「袈裟丸山」では5月から6月にかけ、尾根の沿道ではアカヤシオ、シロヤシオ、ヤマツツジが咲き競うと書かれていた。 ◇所要時間: 5時間19分 |
2時、出発。全天曇り空。前回と同様、北関東自動車道「伊勢崎IC」を下りて今度は国道122号線で草木湖に向かう。 |
草木湖先で林道・小中西山線に左折し1車線舗装林道で高度を上げ、車20台以上駐車可能な広い空き地のある袈裟丸山・「弓の手コース」スタートポイントの折場登山口に一番乗り。登山口には水場やトイレの設備があった。 5時9分、マロンにリードを付けて丸太階段でスタート。4分ほどの登りでコースは北周り (健脚者向き)と南周り (一般者向き)コースに分かれ、私達は南コースで上る。空は曇って周りに霧が流れている。 両コースは直ぐに合流。道脇に花期を終えた三つ葉のツツジがチラホラ。ブナの幼木の林を通過。 |
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5時25分、白樺、ブナ、ツツジの混生林を通過。何れの若葉も萌え始めで霧の中でも明るい雰囲気。 5時33分、「←折場登山口0.7km 賽の河原→」標識地点あたりから傾斜は無くなる。霧の中、左下から沢の音が聞こえてきた。右の森の中からも水流の音。 尾根沿いのツツジ潅木の中、膝丈ほどのクマザサ道を上っていく。 5時48分、「←賽の河原0.5km 」標識地点で休憩。この辺りから山道がぬかるみ始めて道を選ばないマロンは泥脚になる。 |
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一段登り上げるとツツジの木が増え、ツツジ平に近づいた感じ。相変わらず霧は深いが頭上が少し明るくなってきた。道沿いのツツジの木に殆ど花は見られず葉っぱだけ。 5時59分、丸太造りの袈裟丸山展望台に到着。霧に包まれて展望は無いので先に進む。 |
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6時4分、霧の中に多くのケルンが現れた。ここが「賽の河原」で石造りの碑に …弘法大師がこの付近に来た時、日が暮れて夜になった。子供達の泣き声が聞こえるのでその方を見ると、鬼火が見え、大勢の子供が集まって石を積み重ねていると鬼火が赤鬼青鬼となつたので皆泣きわめいていた。そこでその責苦を救うため三夜看経し済度したと言われ、今でも子供の新仏を出した人がここで石を積むと子供に会えるといわれている。 と書かれており、また「袈裟丸山」タイトルの解説板には |
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袈裟丸山の名称は弘法大師にちなんだものと言われています。中国から戻った弘法大師が赤城山に高野山を開こうとしたところ、赤城山の山神は仏の地となることを嫌い、一谷を隠して九百九十九谷しか現さなかったそうです。大師は残りの一谷を探して現在の袈裟丸山まで来たのですが、ここにもなく落胆し、袈裟を丸めてこの山に置いて下りたため、袈裟丸の名が付いたということです。 環境庁・群馬県 |
と書かれていた。 その先でもツツジに花は見られず葉っぱばかり。 6時13分、静まり返った唐松林を通過。霧の中からカッコウの鳴き声。ウグイスも啼いている。「←小丸山1.2km 賽の河原0.5km」標識を通過。 6時21分、初めてアカヤシオを見つけ写真に残す。花の形はツツジより桜の花のような感じ。緩く下っていくとアカヤシオの花がチラホラ見られるようになった。 |
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霧が少し薄くなってきた。小ピークを通過し小丸山に向かっていく。 6時29分、膝丈のクマザサの中を上っていく。僅かな風が霧を集めた木々の葉から水滴を降り注ぐ。 6時34分、再び小広場通過。賽の河原と同じように多くのケルンが積まれている。 6時57分、霧の中、小高いところで一息ついたら横に「小丸山」標識が立っていた。小休止してムスビを食べ小丸山を下る。 霧の上ってくる谷を覗くと霧に濡れたアカヤシオが美しい。マロンを妻に託してひと時、撮影を楽しむ。 7時15分、黄色のドーム状の避難小屋に到着。まだ霧が晴れない。 その先で上りが始まる。素直に伸びた若い岳カンバ林を上る。下草は背丈ほどのクマザサ。 |
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7時25分、北の方から晴れ始め、前方に3つの山塊が姿を見せ始めた。地図を見ると正面が前袈裟丸山でその右が後袈裟、奥袈裟丸山らしい。霧は見る間に薄れていく。 7時43分、正面に大きな山体をみせる前袈裟丸山へ向かう花道のような尾根筋を辿って近づいていく。 前袈裟への上りが始まった。木の根と岩を踏みしめ急坂を登る。 |
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7時57分、急坂の段差の大きいロープ箇所でも紐付きマロンは元気に跳ね上っていく。リードを持つおとーさんはマロンに引かれて「待て!」「ユックリ!」と息を弾ませ汗だらけ。完全にマロンにしごかれている感じ。森の中の沢筋に雪が残っていた。 8時4分、勾配が緩んできた。前方の高まりが山頂らしい。空が青くなってきた。近くの山は見えるが遠方は雲の中。 8時7分、やっと前袈裟丸山に到着。 |
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山頂は50*30mほどの広場で一等三角点がある。正規の山頂標識は「←袈裟丸山0.5km」とあり、北隣の後袈裟丸山を指しているが後袈裟丸山への道には別看板で「前袈裟丸山から奥袈裟丸山の間の八反張は風化が激しく危険ですので通行を禁止します。東村」と表示されていた。 展望は南に視界が開けているが遠景は雲の中。北側は潅木の間から近くの後・奥袈裟が望めた程度。タイミングよく雲間から太陽が出た。ムスビを頬張りながら霧の動きで変化する近景を楽しむ。西風が吹いてきて気持ちがいい。 |
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8時25分、西の空が晴れ始め、赤城山らしい山頂が雲の上に姿を現した。往路で下山を開始する。 8時36分、急坂を下り終えた辺りで北に展望が得られ、ゴツゴツした鋸山を中心にして庚申山と皇海山がかなり近くに見えた。下るに従い、登ってくる登山者と交差し始めた。 8時56分、避難小屋へ戻り小休止。見かけは不細工な避難小屋だったが室内は綺麗に整理されていた。小丸山の巻き道分岐を意味するらしい赤テープが木の幹に巻かれている。 |
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空が晴れ始めたので小丸山で展望を楽しみながら帰ろうと小丸山に向かって登り始めたらガスが流れてきて見る間に小丸山も見えなくなった。ガイド書地図では巻き道が小ピーク先でコースに接近していたのを思い出し小ピークまで上る。 9時11分、峠地形の地点で右に下る踏み跡に進み巻き道に合流。赤テープにガイドされながら巻き道を進むと林の中に花を付けたアカヤシオが増えてきた。ウグイスも鳴いて良い雰囲気。 |
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9時18分、往路へ合流し下山継続。尾根筋を西から東にガスが流れていく。ガスが深くなり展望は無くなった。登山者との交差はかなり増えてきた。5〜6人の団体もいる。 ガスの流れる唐松林を通過。芽吹いたばかりの新鮮な若草色がガスに濡れて美しい。撮影を楽しむ。 9時50分、ガスの流れる賽の河原では10人ほどの登山者が休んでいた。丸太の展望台もガスの中。 |
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10時28分、車に戻る。駐車場は車が溢れ、舗装路にまで駐車していた。 2時、無事帰宅。 |
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