暑さに弱いマロンを理由に、真夏の山行を躊躇しているうち猛暑の8月が過ぎ去り、9月初旬は長雨が続く。 既に1ヶ月以上、山行を控えているうち、かなりの体力低下を感じるので、次山は高度差が少なく、標高の高い涼しそうな山を探す。
→結果、片道4時間の遠出になるが、群馬県北部の「志賀山」への遠征を決めた。

◇所要時間: 3時間43
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記:
 志賀山への上り、下りは露岩の多い急坂なので、柔なワンコ連れなら、四十八池経由で裏志賀山への往復をお勧めします。

 

3時、出発。国立府中ICから中央高速に乗り、6時ころ、岡谷JCTで長野自動車道へ移る。

631分、信州中野ICを降り、短区間の有料道路(100)を使い、国道292号線に移って志賀高原を目指し高度を上げ、幾つかのスキー場横を通過。

720分、熊の湯温泉近くの前山スキー場に着き、国道沿いの志賀プリンスホテルや硯川ホテル前のリフト乗り場横広場に車を置く。

この地点の標高は1700mに近く、気温は10度を割って涼しいのでウインドヤッケを羽織る。前日は雨だったのか路面が濡れていたが空は久しぶりに見る鮮やかな青。

721分、昇る朝日を受け、幅20mほどの緩傾斜のスキー・ゲレンデを登り始める。

このシーズンは夏の野草は花期を終え、殆ど出合えないものと納得の上でこの山を訪ねたが、ゲレンデ脇の草叢には鮮やかな紫色のオヤマリンドウ、白花のヤマハハコ、黄色のアキノキリンソウが朝日を受けて綺麗。終盤ながらヒヨドリ草、フジバカマも残っていた。

涼風が西の北アルプスの方から流れて爽やか。他に登山者がいないのでマロンをフリーにして上る。

 

100mほど高度を上げ、左に方向を変えて、緩斜面でスキーリフト上まで上ると、緑の広い笹原が青空の下に広がっていた。朝日を受けた緑の笹原に涼しい西風が渡り、リンドウやアザミなどの花が見られ、久方ぶりに山歩きの楽しさを実感。

この辺りは地図に前山湿原と表示されていた。

750分、両側が笹原の窪地の砂利道は薄暗い森に続き、やがて休憩イスのある「渋池」横を通過。身体が温まりヤッケを脱ぐ。

 

87分、森の中に右・四十八池、左・志賀山の三分岐路地点に着き、先ずは志賀山を目指す。

じきに森を抜け出し、濡れた笹に隠されたような木道を進む。マロンは直ぐに濡れネズミ()状態になり、気持ち良さそうに紐先を先行。

814分、大石の堆積する急坂が始まり、息を弾ませ上る。岩の間にゴゼンタチバナが赤い実を見せた。10分ほどで傾斜が緩み、背丈を越す笹原を進む。

 

830分、森を抜け出ると右前方に岩壁を見せる山塊が現れた。目指す志賀山らしい。

また岩が堆積する急坂をマロンに引かれてハーハー、フーフー状態で追従。40日程の山行ブランクが筋力低下を招いたのが歴然。10分ほど足掻くとやっと山頂に近づいた感じ。

842分、森の中の平坦地で山座表示盤に対面。木立越し西〜北に展望が得られたが、感激するほどの景観は得られず、方向を東に変えて山頂を目指す。

平坦な森の中は水捌けが悪いらしく泥濘箇所が数箇所。

 

845分、森を抜け出ると三等三角点のある小平坦地。足元の看板の「志賀山」の文字をみて目指した山頂と気づく。

北は針葉樹の森で視界が東〜南に限られていた。
朝日を浴びてバナナを食べながら景色を眺める。東にはこれから訪ねる「裏志賀山」、南には横手山が大きく聳え、眼下には木立の中に小さな黒姫沼が見えた。

 

857分、次の「裏志賀山」を訪ねるべく、マロンを後ろに従え、山頂東側の露岩の急勾配を慎重に下る。

下り斜面の笹の中に、朝日を受けたオヤマリンドウが開花を始めていた。

 

911分、下り終わって「裏志賀山」への上りが始まる。6分ほど斜面を上ると「裏志賀山」と「四十八池」への分岐点。緩い上りで「裏志賀山」標識に従う。

 

森を抜け出た途端、眼前に展望が開けて緑の笹原の斜面下にコバルト色の「大沼池」が姿を見せた。

見晴らしの良い地点に休憩イスが設置されていたが先ずは「裏志賀山」山頂を目指し、尾根先に進む。

 

924分、森の中の石祠横に「志賀山神社」表示があったが「裏志賀山」の山名標識は見当たらなかった。

 

森の木立の隙間から北〜東の展望が得られ、眼下には「大沼池」、その先には以前、マロンも上った「岩菅山」が見えた。

930分、休憩イス地点に戻り、ムスビを食べながら好展望を楽しむ。南の眼下には「四十八池」の湿原の中の木道が見えた。

939分、山頂を後に下山開始。三分岐点から「四十八池」側に下る。こちらも露岩の急坂。今日始めての登山者に出会うと犬を飼っているという方で暫し歓談。100m以上の高度を下ると、森の中に木道が始まった。

 

958分、次の三分岐は「熊の湯」方向に進むと木道が湿原に出た。展望所には10人ほどの若者が休憩中。

私たちは休まず湿原の木道を辿る。湿原を通過し森に入って幅広の砂利林道を緩く下る。

1021分、三分岐点で往路に合流し下山継続。登ってくる登山者と次々と交差するようになった。夫婦連れ登山者が多い。

 

1037分、「渋池」に戻り、ムスビを食べながら小休止。

この池の水は透明なのに遠目には真っ黒な池に見える。

 

下山を継続し、リフト上の笹原を通過。

 

秋空の下の緑の高原は気持ちいい。笠ヶ岳方向からの涼しい西風を受け、ゲレンデを気持ちよく下る。

114分、車に戻る。

 

3時過ぎ、無事帰宅。