台風13号が九州に近づき、これからの1週間は全国的に晴天予報が少ない中、明日の長野県に一日晴れの予報。これを活用しない手はないと、急遽、霧ヶ峰の「鷲ヶ峰」山行資料を検討。

霧ヶ峰は花の多く見られる山らしいが、9月中旬では夏花の盛期は既に過ぎているのが判ったが我が家は犬連れなのでこれも承知の上で出発を決める。

◇所要時間: 5時間0
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記:
 高低差の少ない歩き易いコースでしたが距離は14kmと結構歩きでがありました。

 

3時、16夜の月の下を出発。

国立府中ICから中央高速に乗り5時過ぎ、諏訪ICを下りる。国道20号線を4kmほど北に走り県道40号線で高度を上げ、霧ヶ峰スキー場ゲレンデ下の「強清水」大駐車場に到着。気温は12度。

546分、幅広ゲレンデ上に登ろうと道を探したが濡れ草の斜面に道は見当らずゲレンデ下をウロウロ。強引に濡れ草斜面を50mほど登ってみると直ぐにズボンがビッショリ。霧の中の電柱を見つけ、近づくとゲレンデ外れに登路を見つけた。

 

花期を終えたヒヨドリ草やヤナギランを見送りながら登っていくと、マツムシソウ、アザミ、吾亦紅が花を見せた。

557分、「←忘れじの丘園地に至る」標識を通過。オンタデ、ヤマハハコも花を見せる。

61分、霧の中に鐘楼(?)を見つけ、鳴らして更に幅広砂利道を東に進む。遊歩道脇のハンゴン草群落が黄色の花を見せた。

 

617分、ビーナスラインの交差地点に着いたがこれを横切る歩道が無い。前方の霧の中の大きな標柱を目当てに強引に車道を横切り、ガイド看板の立つ「第2園地」の「←霧ヶ峰自然研究路」標識に従い草原に進む。

この辺りの道脇の花にもノコンギク、ノハラアザミ、オオバギボウシ等々、野草横に花名札が立てられていた。クサレダマ、ツクバヒヨドリ、アマドコロは既に花期を終えていた。花好きの人には楽しめるコースだ。

 

623分、水神社の鳥居前を通過し、柏林に入ると紫花にツクバトリカブトの花名札。山道に濡れ草が張り出して、靴の中まで水が溜まる。ミズナラ林を通過する頃、薄雲越しに太陽が現れた。

630分、うねった草原のあちこちに大岩が見られる。道脇の「転石」解説板には「点々と転がる岩石は霧ヶ峰火山の岩石で安山岩の一種で、このあたりに最も多く見られます。長野県」と書かれていた。妻に言われて目を凝らすと、この黒看板をバックに朝日に煌く極小の霧粒が空間を流れているのが見えた。2分ほど先で第4園地を通過。上空に青空が広がり始めて気分、最高。

 

640. 「←八島ヶ原湿原 60分」標識の立つ第5園地で水飲み休憩。その先の「車山」、「八島ヶ原湿原」の分岐を通過すると道は前方の霧の中に下り始めた。

苔むした岩が堆積する暗い森に入るとロープがコースをガイド。足場が悪いのでマロンをフリーにすると身軽に先行し直ぐに姿を消した。自分勝手犬なので急ぎトランシーバで呼び戻し、紐付きにして進む。

5分ほどで森を抜け、唐松と自然林の間を進む。

 

75分、沢音に近づくと、前方下に舗装路の三叉路が見え、下り立つと前回も通過した「沢渡」だった。幅広車道で八島ヶ原湿原に向かう。

719分、「御射山遺跡」解説板前を通過。前方の八島ヶ原湿原先に独立した「鷲ヶ峰」が山体を現した。まだ遠い。

 

738分、木道で湿原に進むと左に「鎌ヶ池」。池畔のトリカブトの葉が紅葉し、ズミが赤い実をつけていた。

木道脇にはイブキボウフウやノコギリソウ。

752分、木道の三分岐地点で「鷲ヶ峰2km→」標識を見つけ小休止し、バナナでエネルギー補給。

 

81分、木道と分かれ、右斜面に取り付き振り返ると僅かに色づいた八島ヶ原湿原の先に山頂に気象レーダの見える「車山」、その左に「蝶々深山」、「男女倉山」と霧ヶ峰を構成する優美な山波が続いて見え、ほぼ1年前、霧の中ではあの山稜を歩いたのかと懐かしく眺めた。

平坦地まで上ると「鷲ヶ峰」が綺麗な山体を見せた。

 

この斜面は見晴しが良いのでマロンをフリーにして上る。

823分、一段の高みに上り、山頂着と思ったら山頂は背丈の低い潅木帯の先に見えた。

 

841分、「鷲ヶ峰」山頂に到着。

霧ヶ峰高原の周りから雲が湧き始め、雲間に北アルプス連山がチラリと見えたが比較的近い浅間山や八ヶ岳は雲の中。頭上の太陽も雲に隠れてしまい、羽虫が纏いつき始め虫網を被る。

 

859分、下山を開始すると今日始めての中年夫婦登山者と交差。

上空の雲が切れ青空が広がり、太陽が輝き始めた。湿原を下に眺めながらガラガラの破砕石の坂を下るとフウロ、ナデシコの花を見つけた。

929分、山荘横に下り、「強清水→」標識に従い木道で湿原脇を東に向かう。

 

湿原の中の羊歯の群落が赤褐色に色づいていた。

木陰の下の木道に腰をおろし、ムスビを食べながら小休止。木道脇にはシラヤマギク、タムラソウが咲いていた。木道はミズナラ林を通過。

956分、左「←御射山遺跡」、直進は「インターチェンジ 強清水2.9km→」標識の立つ三分岐点。予定では「御射山遺跡」で往路に合流して車に戻る予定だったが、車を置いた「強清水→」標識に魅力を感じて直進路に進む。

緑屋根の無人のヒュッテ前に出ると小広場に「旧御射山史跡」看板があり、「旧御射山史跡 平安時代から鎌倉・室町を経て元禄時代まで続いた諏訪大社下社の祭事のあとである。この祭事には各地の代人たちが騎射を競い、周囲の階段状の地形はそのときの桟敷あとといわれ・・・長野県」と書かれていた。

背丈を越すススキや蓼の生い茂る見晴らしの効かない道を進む。GPSで軌跡を調べると国土地理院地図記載の小道を辿っているらしい。この道はマツムシソウやアキノキリンソウなどの野草が多かった。

 

107分、車道下をガードで横断し下草が笹原のカラマツ林を緩く下る。流水の沢ではマロンは流れに漬かって体温を冷やした。

1014分、「インターチェンジ 強清水1.9km」標識に従い、方向転換して唐松林を進む。GPSを見ると車道沿いに南西に進んでいるのが判る。変化の無い緑の森の道を緩く上っていく。

1028分、ビーナスライン横に出て、荒れた砂利林道を南西に進む。10分ほどの直進で「霧ヶ峰ホテル」前を通過し県道40号線に出て駐車場を目指す。

1046分、車に戻る。

1340分、無事帰宅。

 

 

 

 

左は当日のGPS軌跡。

帰路の御射山遺跡地点からは現地の「インターチェンジ 強清水→」標識に従い、予定外のコースで車に戻る。

この帰路コースは昭文社地図には記載されていないが、高低差は少なく、かなりのショートカットで車に戻れ良かった。