アカヤシオを尋ねての次山は前「小沢岳」南で地図に「アカヤシオ」と注記もされている「シラケ山〜烏帽子岳」とし、出発は5月連休の前日とした。

この山は人気のある山らしいので、登山者が上り始める頃には山頂部を歩き終えられるよう、早出することにした。

 

◇所要時間: 4時間5
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記:
 「シラケ山」から始まる「尾根コース」は交差も困難な痩せ尾根道でマロンも緊張するような段差通過もあり、山慣れしてない人は避けたほうがよさそうでした。

<山名> この奇妙な山名由来をネット検索してみたが1件もヒットしなかった。なお、読売新聞に連載のみなみらんぼう氏の「一歩二歩山歩」には・・「石灰岩の露出部分が白けて見えるところから付いた名だと思われる」と書かれていた。

 

150分、夜空に満月を見上げ出発。前山行と同じく、下仁田ICを降りて県道45号線を南下。

カーナビは「西上州やまびこ街道」なるクネクネの山越え道で「塩ノ沢峠」経由の「天狗岩入口」への経路を指示したが、近頃、この下を「塩ノ沢トンネル」が開通されたことが分かっていたので、45号線のトンネルを通過し、上野村側から「西上州やまびこ街道」で「天狗岩入口」を目指し、登山口先の20台分ほどの駐車場に車を止める。

快晴で気温は3度。既に、歩くには十分な明るさ。

 

452分、出発。

50mほど先で「天狗岩登山口」標識を確認し、杉林を沢沿いに登る。沢は鉄の橋で渡り返して上る。林床にハシリドコロやニリンソウが花を見せた。沢沿い道の木々は若葉を見せて良い雰囲気。

59分、岩壁沿いに沢横道を登っていく。

 

512分、避難小屋前に「←天狗岩」と「天狗岩山頂を経て烏帽子岩・ニリンソウ群生地を経て天狗岩→」標識。

ニリン草を見ようと右山腹に取り付き、10分ほど上ると唐松林の西斜面にニリンソウが群生。早朝のせいか、花は開いていなかった。ネコノメ草らしい黄花も群生。更に山斜面を九十九折で上る。唐松林は未だ芽吹きなし。

528分、尾根に着くと三叉路。左の「←天狗岩山頂を経て烏帽子岳」方向に進む。薄日が差してきた。両側から岩が迫る間の丸太階段道を登る。

 

535分、次の尾根に上りつくと三叉路。右の僅かな高みが石祠のある「天狗岩」ピークだった。

540分、「天狗岩」ピークの標識がはっきりしない。(帰宅後の調べで、東に進めば見晴台があったらしい。)

西に下る道が「シラケ山」への道と判断しこれに下る。80mほど先で道が二分岐。「←烏帽子岳」標識に従い西に進む。

 

更に80mほど下ると左下から「おこもり岩」経由らしい道が合流してきた。右上に進む。前方の高みが「シラケ山」の筈だが何故か「シラケ山」という標識が現れない。

550分、道が二分岐。標識は山腹沿いが「←烏帽子岳(横道コース)」で右上が「←烏帽子岳」。
「シラケ山」経由の「尾根コース」で「烏帽子岳」を目指す予定のため、右上に進む。このあたりの潅木は僅かに芽吹き始めたばかり。

 

555分、尾根に上り着き、右上の岩に上ると好展望。岩横の立ち木に小さな「シラケ山」標識が付けられていた。

「シラケ山」は大きな山体で山頂はこの岩塊らしいのに、正式山頂標識は見当たらなかった。「シラケ山」なる名称は正式には認められていないのかも。

眼下に「アカヤシオ」が点在して咲いていた。

 

64分、三分岐に戻り、「烏帽子岳」を目指し痩せ尾根の潅木帯を縫いながら下る。50mほど先で「横道コース」から上がってくる道を合流し先に進む。右の岩壁下を辿り下って細尾根を進む。

612分、「シラケ山」を半分ほど下り、岩横の狭い道をすり抜け進む。前方に「尾根コース」が延び、岩山の先に「マル」、その右に「烏帽子岳」が見えた。

618分、「シラケ山」をほぼ下り終え、6分ほど掛けて次の岩上に上った。

振り返ると後ろに「シラケ山」が大きい。この岩上で小休止。

 

このあたりのアカヤシオは蕾が9割。この様子では満開時期は連休の後なのかも・・。

637分、厳しい「尾根コース」の半分は通過したらしい。予想していたより危なっかしいコースだ。岩の下り段差ではマロンは飛び降りで通過。

痩せ尾根は両側から抉ったように感じる部分もあり驚く。

 

「マル」とその先の「烏帽子岳」が近くに見え始めた。細尾根を塞ぐような大岩は岩下を巻いて通過。

648分、「尾根コース」の厳しい区間は通過し終わったらしく北斜面の山腹を下るようになり、ホッとする。

653分、大岩横を抜けると左下から「横道コース」が合流してきた。

 

道幅が広がり、峠地形に下り立つと進路が二分岐。右は「烏帽子岳」への巻き道で私たちは先に「マル」を目指す。

71分、「マル」山頂に到着。「マル」も正式名でないのか山頂標識は無い。北西下に「烏帽子岳」を見下ろせるので山頂の裸地の石祠まで見えた。朝日を浴びて小休止。山頂周りのアカヤシオはまだ蕾状態。

715分、「マル」を下り、北に進むと「烏帽子岳」は屹立した岩山。こんな尖った岩山にどうしたら登れるのかと疑問を感じながら・・・更に「烏帽子岳」に近づくと・・・

 

ルートは正面突破だった。私達が垂らされた虎縞ロープに頼っている間にマロンは先頭をキープして攀じ登った。

723分、「烏帽子岳1182m」山頂に到着。

山頂からはパノラマの好展望。北に妙義山その左先の霞の中に残雪の浅間山、南西に御座山。往路の「尾根コース」を眺めると、「シラケ山」「岩山」「マル」が形良く並んで見えた。

737分、静かな山頂雰囲気を楽しんで下山開始。

「烏帽子岳」を下り、70mほど戻ったところの赤テープ地点の左への踏み跡が「マル」の巻き道と見てこれに進む。

 

752分、緩く登りながら往路へ合流。往路を130mほど戻り、「横道コース→」標識に従い、山腹ルートへ進む。このあたりの「アカヤシオ」はほぼ開花。芽吹きを開始した自然林の山腹道を気楽に進む。

85分、「シラケ山」から南に派生した尾根を横切るように斜面を登る。

814分、尾根を乗り越え、朝日の当たる唐松林に出た。唐松の芽吹きは僅か。

817分、朝の往路に合流。150mほど先の無表示の二分岐は右下への道が「おこもり岩」への道と見て、朝の往路と分かれ下る。130mほど先の「おこもり岩→」標識に従い立ち寄ることにする。

 

827分、「おこもり岩」に着き、10畳ほどの岩のくぼみにマロンを座らせ記録に残す。ムスビを食べ、下山続行。

涸れ沢沿いに窪地を下る。窪地には「エンゴサク?」「ハシリドコロ」「ネコノメ草?」が群生。

844分、登山者に出会わずに避難小屋まで戻れた。マロンは沢に入って体を冷やす。

この先の下山路は交差に不自由しない広さなので安心して下山続行。7組ほどの登山者と交差。

857分、駐車場に戻る。
駐車場は20台ほどの車で満車。出発準備中の登山者達もいた。

交通渋滞にも巻き込まれず、1150分、無事帰宅。