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日光・白根山まで遠出するなら是非、快晴の空の下を歩きたいものと好天日を待つうち、季節は早くも10月下旬。 テレビが中禅寺湖の紅葉風景を放映。 紅葉が見られるのであれば快晴でなくてもと、月曜日の出発を決める。この山は私と妻は20年ほど前に登っているが犬連れは今回初めて。 ◇所要時間: 5時間57分 |
2時、星空の下、家を出る。気温は11度で秋も深まった感じ。 コンビニで朝昼の食料を調達し、稲城大橋経由で中央高速、首都高、東北自動車道へと進む。ラジオが関東全域の晴天を予報。宇都宮ICで日光宇都宮道路に移り、他車に出合うことなく終点の清滝ICまで走り5時前、いろは坂上に上りつく。中善寺湖畔の気温は4度。 |
湯ノ湖脇を通過し、金精峠トンネル先の管沼登山口の駐車予定地に到着。 舗装駐車場はまだロープが解かれていないので登山道入口標識の立つ幅広路肩に駐車。日の出時間が近いがまだ薄暗い。やがて歩ける明るさになり、先着車から夫婦連れ登山者が先行。 5時45分、私たちも準備を整えて出発。GPSは百名山には不要と車に残す。風は冷たく道脇に霜柱が見られた。 緩やかな坂を8分ほど進み落葉を終えた岳カンバ林に入る。紐先のマロンの動きが慌ただしい。遠くでヒョーと鳴いているのは鹿かも。 |
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6時2分、標識は無いが木の幹のテープに従い山斜面の森に進む。辺りに僅かに紅葉が残っていた。 6時23分、岳カンバ林の中の岩の転がる道を進み、路肩で休んでいた先行夫婦を追い抜く。大きな段差が増えてきて、岩混じりの潅木帯をアップダウンしながら進む。 |
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シラビソ林で小休止していたら先ほどの夫婦登山者が上ってきた。挨拶すると百名山踏破を目指しているらしく大阪から車で来て、昨日は皇海山に裏から登ろうとしたが林道の泥濘に撃退され今日はこの白根山、明日は男体山に登る予定とのこと。話を終えて先行していった。 6時53分、山に入って最初の標識、「←登山口2.0km 弥陀ヶ池0.9km→」に対面。その先では山道に残雪が現れた。 |
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7時13分、「弥陀ヶ池」に到着。青空をバックにして雪を付けた白根山が大きい。 池畔で撮影に熱中していたご夫婦を残して池先の日当たりの良い地点に上り、「白根山1.0km↑」標識地点で小休止。 |
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太陽を浴びながら一息入れていたら大阪の二人が上ってきて、雪の付いた北斜面に取り付いて登り始めた。 ここの残雪は凍っているらしく二人は慎重に登っていく。 7時25分、私たちも後を追い、雪道に取り付いたが踏み固められて凍りかけた残雪が滑る。 出発前日、「アイゼンは?」と言う妻に「紅葉の秋山だから」と提言を無視したのが悔やまれたが後の祭り。 |
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7時37分、傾斜が緩み前方の裸の樹林の上に岩稜に雪を残した山頂が聳えて見える。このあたりに雪は多いが凍っていなくて助かる。 7時45分、林を抜けると風が吹き付け、手袋を付ける。マロンを先頭にして雪の付いた岩稜の急坂を一歩一歩注意して登る。滑る場所では張られているロープにも頼り上る。 写真を撮ったり紐先のマロンに注意を払ってやる余裕は無くなった。 |
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8時11分、岩塊を回りこんで上ると雪が減って一安心。更に岩斜面を上る。 8時18分、ピークに登りつくと前方に標識の立つ山頂が見え、先行した二人が山頂に続く岩尾根を歩いているのが見えた。後を追う。 山頂に近づくと岩を縫って登るようになった。山頂直前の大岩段差はマロンが躊躇したので抱いて押し上げ通過。 |
8時29分、朝日を浴びた「白根山 2577.6m」山頂に無事、到〜着!!。後続の2人の男性登山者も山頂に上り着き、互いに記念写真のシャッターを押し合う。 大岩の累積する山頂は狭くて落ち着けないので隣の岩峰に移動。ムスビを食べながら、「やはり百名山だけのことはある」と景色を楽しむ。 空に雲は無く、眼下には緑の「五色沼」が綺麗。南東前方には中禅寺湖が光り、その左に男体山、大真名子山、女峰山、太郎山と近くに見える。南には皇海山も。 |
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頂上近くのお社横の岩で鳴いていたイワヒバリにマロンは大いに興味を示す。 8時42分、下山開始 |
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雪の無い南東斜面を回り込みながらザレ道を下っていく。風の当たらない東斜面は太陽に照らされ暑いくらい。ダケカンバ帯に入り下る。 9時16分、岳カンバ帯を下り終えて河原地形に立っていた標識を見ると「←前白根山」の文字。「五色沼」を目指している筈なのに又、ミスコースしたのかとビックリ。 |
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地図を調べていたら、妻が道先に小屋を見つけた。地図で避難小屋が三叉分岐点で「五色沼」は直進、「前白根山」は右折、と分かりホッとする。 9時23分、避難小屋前を通過し、岩混じりの岳カンバ林を抜けていく。 9時37分、五色沼に到着して湖畔の大石の上でバナナを食べながら小休止。 |
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五色沼が波立つほど北風が吹き込んでくるが日当たりが良いので気持ちいい。気温は8度に上がった。 僅かに巻雲が掛かる青空をバックに黄金色に染まったカラマツ林を前景にして雪で彩られた日光白根山が見事。 9時46分、山を下りてきた大阪のご夫婦に五色沼を明け渡し、私たちは「弥陀ヶ池」に向かう。シラビソ林を高度で100mほど上る。 |
10時14分、「弥陀ヶ池」に戻る。3人ほどの登山者が写真撮影中。下山継続。 樹林帯を下る途中、20mほど前方から2羽の山鳥(雉?)が飛び立った。私の後ろを歩かされていたマロンは気づかずに無反応。シラビソ林の中で小休止してムスビを食べる。 11時8分、ザックを下ろし休む。これまでに上ってくる10人ほどの登山者と交差したがマロンに触る犬好きの人が多かった。見晴らしの無い樹林帯の凸凹の山道を更に下る。 |
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駐車場に近づくと前方からマロンと同じ犬種のブリタニーが現れ、その後ろを3人家族が歩いてきた。話してみると千葉で現役の猟犬とのこと。 同じ犬種は気持ちが通じ易いらしく犬嫌いになったマロンも走って遊びたそうなそぶり。先方のご主人はマロンのハーネスに付けたトランシーバーに興味を持たれたようだった。 11時42分、車に戻る。 |
色鮮やかな紅葉を見ながら車を走らせると竜頭の滝あたりから紅葉見物らしい上りの車がビッシリ。 下山者の車は左程多くなく、いろは坂も順調に下り東北自動車道に戻ったが首都高速では30分ほど渋滞に巻き込まれ、3時半、無事帰宅。 |