守門岳(新潟県)」と「帝釈山(栃木と福島の県境)」は何れも遠距離で日帰りはキツそう・・と、遠征を躊躇していたが、両山共に花の季節を迎えたことを知り、一泊(車泊)二日で両山を訪ねる計画を立て、梅雨の晴れ間を待って木曜日の出発を決めた。

 

◇所要時間: 6時間23
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記:
 「大岳」までは潅木帯の単調な上りが続きました。そこから山頂迄は雰囲気が一変、残雪も見られる雄大な景色が開け、十分楽しめたと、おとーさん達は喜んでいました。

「守門岳」にはブヨ(ブユ)が多いと事前情報を得ていたので・・・蜂タイプの虫に恐怖を感じるマロンには虫除けジュエルをタップリ塗ったダニ避け背当て、私達は虫除けスプレーと蚊取り線香、特に虫毒に弱い妻は更に電池式蚊取りも用意。

 

230分、出発。

地元のコンビニで朝・昼食を調達し、環八経由で練馬ICから関越自動車道に乗り、200kmほど北上して小出ICを下り、コンビニで夜食を調達。車ラジオの天気予報が「長岡地方に一時、雨」と嫌な放送。

国道252号を北上し、入広瀬町で県道347号に移り、9kmほど北上し、カーナビに従い右折して林道を上る。途中、二口登山口と保久礼登山口を見送り、更に林道を上る。 

621分、「保久礼小屋」手前200mの駐車場に到着。駐車場には筑豊No.の車が一台。気温は14度と涼しく、雲の合間に僅かに青空。

 

623分、「守門大岳2.7km 保久礼小屋0.2km→」標識に従い出発。

砂利道を緩く下り、避難小屋横を通過。樹林の中の丸太階段は梅雨シーズンで一段ごとに水が溜まり歩きづらい。道脇にヤマツツジやウラジロヨウラクが咲いていた。

641分、長く続いた丸太階段が終わり、山道を緩く登る。全天が雲に覆われた。再び丸太階段が始まった。

653分、道脇の「キビタキ清水」に立ち寄るとかぼそい湧水。気持ちのよい若ブナ林に銀竜草。風があるためかこれまでのところ、ブヨは不在。相変わらず潅木帯の中の抉れた道を登っていく。道脇にユキザサが白花を見せた。

 

731分、「展望台N0.2」地点で小休止。北西に越後平野が広がって見えた。
蚊取り線香が煙を出しているのに羽虫が寄り始めたのでマロンに虫除けジュエルを追加塗布し、私達は虫除けスプレーを体に噴霧。

(帰宅後、ネットでKINCHO社のHPを調べると・・・蚊取り線香や電池式蚊取りは蚊成虫を対象にした製品で、我が家の要望(蚊、ブヨ、アブ、ダニ対策)に合致するのは ディートという有効成分入りの 虫除けジュエルと虫除けスプレーであることが判明。)

 

747分、「大岳までは0.4km→」標識の立つ「不動平」で小休止。上空が暗くなってきたので雨具をすぐに取り出せるよう準備。道脇にイワカガミ、マイズルソウが咲き、潅木帯にはガマズミの白花が増えた。

810分、「大岳」着。
石の転がる広場に「巣守神社」の石碑。初めてのヒメサユリが標石横で蕾を見せた。

 

方向を南に変え、先に進んだ途端、「オッ!!」・・・
前面が開け、右に雪を残す山斜面が大きい。稜線先の「守門岳」山頂は完全にガスの中。

好展望に俄然、元気を出して南に進む。道脇にヒメサユリが咲いていた。

オオカメの木の林を抜け、下っていくとシラネアオイとウツギが咲き、蕾のヒメサユリが増えてきた。

守門岳に連なる稜線の雲は薄まっていく感じ。緩く下るとまた、シラネアオイが咲いていた。

839分、下りきった地点でマロンは残雪で体温を冷やす。45m/秒の風がガスを吹き流していく。いつもなら歓迎しない風だが、今日は虫を寄せ付けないので助かる。

残高度240mほどの上り開始。ぬかるむ斜面を登り平坦地でザックを下ろし、小休止してムスビでエネルギー補給。カッコウが鳴く。上空の雲が薄まり、風が乾いてきた。

 

96分、「二口コース」との合流点を通過し、平坦な低木帯に進む。道脇のマイズルソウ、ユキザサ、イワカガミの花が霧に濡れていた。潅木帯を木道で通過。タムシバが大きな白花を見せた。

明るくなり、更に雲が切れ始めた。シラネアオイが増えてきた。蕾のニッコウキスゲに対面。

 

928分、強い風が吹き抜ける「青雲岳」に着く。ブヨが湿原のイワイチョウの姥花にとまって風除けしていた。

前方に「守門岳」が姿を現し始めた。笹と潅木帯を木道で進む。山陰に入り、風が無くなるとブヨが飛び回り始めた。忌避剤を追加スプレーし、また木道を進む。

 

943分、「守門岳1537m」に到着。広場には二等三角点と山座表示盤。流れるガスの合間に越後平野が見える。

折角の機会だと、下界に見える長岡市に住むS君に電話を入れてみると「圏外」表示で驚く。マイ携帯は山用としては能力不足??・・・・*

いつか訪ねてみたい南西にある筈の「浅草岳」は完全に雲の中。

・・* (帰宅後、Docomoのサービスエリアを<http://www.nttdocomo.co.jp/support/area/index.html>で調べたら守門岳はFOMAプラスエリアでもカバーされていなかったのが判明。)

 

106分、下山開始。木道で三人登山者と交差。西〜北が晴れ上がり、青い空に白い雲、白く残雪を残す緑の山肌が綺麗。「二口コース」分岐近くで二人登山者と交差。

1052分、「大岳」への上り。振り返ると「守門岳」山頂の雲が切れ、立派な山稜と広大な山斜面が姿を見せた。あと1ヶ月もすればこの斜面がキスゲやヒメサユリで彩られるのだろう。

マロンが道脇に鼻を近づけた途端、跳ね上がった。丸まって日向ぼっこしていた蛇に飛びつかれたため。

1117分、「大岳」に戻り小休止。信濃平野の先に弥彦山が見えた。
11
42分、「不動平」を通過し、悪路を下る。

1213分、「キビタキ清水」で休む。水が美味しいので明日の「帝釈山」の為に、水筒水を入替え、蝉の声の中を下る。保久礼小屋に立ち寄り、舗装路で駐車場に向かう。

1246分、駐車場に戻る。車は2台のみ。

 

明日の「帝釈山」山行のため、車泊予定の「馬返峠」目指し、120kmの移動を開始。「田子倉湖」北を通過する「沼田街道(国道252289号線)」を好調に走り、途中、時間調整のため、南郷スキー場でヒメサユリとニッコウキスゲの群生を見物し、更に「沼田街道(国道401352号線)」を南下して「桧枝岐村」に進み、村役場先600mあたりで「←帝釈山」標識を見つけ左折し、14kmほどの帝釈山林道を走り、17時前に数台の車が残る「馬返峠」に到着。

駐車場広場には簡易トイレが4つ。

やがて他車は全て下山し、「馬返峠」には私たちだけになった。風があるのに羽虫もいたので風通しの良い場所に車泊場所を決める。コンビ二弁当とマイ菜園の野菜で夕食を済ませ、19時には寝袋に入る。

夜空には13夜の丸い月。