マロンの散歩道から見える丹沢山塊に今年は珍しく雪が見られないので、先日、図書館で借りた「岳人 2007.11月号」の「特集<地図を読んで晩秋の山へ>藪山:破線の山ガイド 「西丹沢ショチクボの頭」コースに出向くことを検討。

「白石沢分岐」と「善六ノタワ」間は昭文社地図、国土地理院地図にコース記載が無いが、全て尾根筋の上、HPで何人かの山行記録も読めたので蛭やダニの心配の無い今がチャンスと水曜日の出発を決める。

◇所要時間: 5時間1
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記:
 勝手に、どこを走ったのだと叱られましたが・・・
このコースは標識が無く、鹿柵横は急斜面で歩きにくいので、山に不慣れな人には薦められないとおとーさんが言っていました。

 

425分、出発。国道246号線を西に走り、御殿場線の山北駅先の清水橋交差点を右折し、丹沢湖を通過北上し西丹沢自然教室に到着。曇天だが幸い無風。

 

641分、舗装路を北に出発。すぐに「ウェル・キャンプ場」前を通過。舗装路の水溜りは凍っていた。人の気配が無いのでマロンをフリーにする。

651分、先行マロンが「ツツジ新道」の東沢に走った。急ぎ、トランシーバーとホイッスルで呼んだが、熊鈴の音は前方の山に消えた。暫く待ったが戻らないのでザックを置き、ホイッスルを吹きながら東沢を上り始めると4分ほどでマロンが沢上から息を切らして戻ってきた。

水を与え、舗装路を先に進む。

73分、「バウアーハウス」オートキャンプ場前に来た瞬間、マロンが河原に走り下りた。この河原は舗装路より一段低く、河原先は白石沢の流れがあり行き止まりなので安心して舗装路を先に進むと、河原先にマロンの姿が見えない。・・?? そんな筈は・・・とホイッスルで呼んだが姿を見せない。

見失い地点まで戻ってみたが姿無し。獣の臭いに惹かれ、対岸に渡ったのかもと舗装路を先に進み対岸を見たがやはり姿なし。二人で困り果てた頃、なんと右上の山から熊鈴の音が聞え、犬越林道の崖上にマロンが姿を現した。

 

715分、息の上がったバカ犬・マロンに水を飲ませ、紐付きにして先に進む。5分ほど先で「ドックラン」設備のある「ウェルキャンプ場」前を通過。雲が途切れて少し青空が覗き始めた。路肩のミツマタが花をつけていた。

724分、「白石オートキャンプ場」前を通過し、ゲート閉鎖柵横を抜けて「用木沢出合」を通過。「ニホンシカ」管理捕獲実施中の看板もあった。

舗装路を緩く上っていくと水溜りを見つけたマロンは腹ばいになって体温を冷やした。

737分、「白石峠」分岐でコンクリート橋を渡り、キャンプ場跡地に入る。

200mほど先の山彦橋を渡るとすぐ左斜面に「ショチクボノ頭」への登路らしい踏み跡を見つけた。この取付口前で小休止し、ヤッケとフリース、手袋と耳覆いを外して登山支度を整える。

 

747分、山斜面に取り付き、すぐに鹿柵沿いに上る。尾根筋は鹿柵の内側なので、登山者は柵外の急斜面を辿らざるを得ない。左手でマロンをコントロールし、右手で立ち木や金網を掴みながら上る。10分ほど上ったがまだ鹿柵が続く。

88分、やっと尾根巾が広がり鹿柵から離れて登れるようになった。僅かながら残雪が見られた。

813分、急坂は一段落したが、GPS高度計は840mを表示しており、山頂へはあと高度で200m。アセビが増えてきた。

 

818分、鹿柵が終わり、尾根筋を歩けるようになった。前方右手に双瘤の山が「1119mピーク」らしい。ブナの幼木林通過。

前方の「ショチクボノ頭」から「1119mピーク」に続く稜線の北斜面には僅かに残雪。

 

827分、「ショチクボノ頭」への上りが始まった。雪に小鹿の足跡。空に青空が増え始めた。斜面途中で水飲み休憩。

848分、「ショチクボノ頭」へ到着。小広場の立ち木に「塩路窪ノ頭」と書かれた小板が付けられていた。ムスビを食べながら小休止。

落葉を終えた木の間越しに、東に「檜洞丸」、北に「大室山」、西に「畦ヶ丸」、南に「権現山」が近い。雲が切れ、薄日が差し込み始めた。

93分、山頂を後に「1119mピーク」を目指す。朝日が差し込む下草の無いブナの幅広尾根を気持ち良く歩く。

5分ほど先では朝日を受けた「大室山」が形のよい姿を見せた。やがて尾根巾が狭まり傾斜が増したのでマロンをフリーにして通過。

918分、「1119mピーク」への上りは露岩の急坂。このあたりには赤と黄色のテープが見られた。

8分ほどで平坦地まで上ったが、先に更に30mほどのピーク。獣の臭いがするのかマロンは紐の範囲で走り回っていた。落ち葉道を進むと左斜面からキジらしい鳥が飛び立った。

 

931分、「1119mピーク」に到着。地形図通りに東西に長い山頂だが山頂標識はなかった。西に形良く「畦ヶ丸山」が見え、南には「相模湾」が光って見えた。今日の最高ポイントなのでザックを下ろし、ムスビを食べながら展望を楽しむ。

 

946分、「善六ノタワ」目指して自然林と檜林の間を下る。登山者が少ないルートらしく、僅かな残雪に靴跡は見当たらなかった。

954分、「善六ノタワ」手前で登山道に合流し、下山続行。山腹を九十九折で沢筋まで下りると標識は「西沢出合2.7km→」。更に10分ほど下り、休憩テーブル場所で小休止しようとすると斜面下でガサゴソと獣の気配。マロンは無反応。

更に下っていくと下から滝音が響く。「本棚」の滝音らしい。涸れ沢を下る。GPSを見るとこのあたりの国土地理院地図の山道位置とは随分ズレが見られた。

 

1042分、流水の「本棚沢」横まで下ると沢上に向かって「本棚→」標識。

久しぶりの丹沢歩きなので立ち寄ることにして、100mほど「本棚沢」を遡上。途中、雌鹿が2頭、左斜面を駆け上がり、稜線で「ヒョー」と警戒の声を上げていた。

1049分、水量があり見映えがする「本棚」滝下に到着し、撮影を楽しむ。マロンは流水の中を揉まれ流れる落ち葉を鳥でも狙うように注視して固まっていた。

1054分、帰路コースに戻り、下山継続。何回も丸太組橋を渡り返しながら下る。

114分、「権現山」への分岐の休憩テーブルに登山者が1人。私たちもムスビを食べながら小休止。

 

1121分、堰堤通過。東に僅かに雪を付けた「檜洞丸」が聳えて見えた。

1132分、次の堰堤上の河原でマロンをフリーにすると、ここでも獣の臭いがするのか、河原横の急斜面を駆け上り始めた。大声で呼び戻し、下山続行。

1142分、自然教室の車に戻る。駐車場の車は10台ほどに増えていた。

 

120分、無事帰宅。

 

 

 

 

 

 

 

 

右は当日のGPS軌跡。