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寒さが本格化。関東地方に乾燥した好天日が続き、マロンの散歩道から西に見える丹沢山塊も雪を纏い始めた。

そこで、新年の最初の山は 雪解けの泥濘道を歩く可能性の無さそうな千葉県の「鋸山」を周回コースで歩くことにした。東京湾アクアラインを使うのは今回が初めて。

 

◇所要時間: 4時間38

◇難度(マロンとして): 易+++▼+難

◇マロンの日記: (前回の影響なのか・・)今回は全コース、紐を外して貰えませんでした。「東京湾の望める展望台」から「地獄のぞき展望台」への尾根道は「通り抜け出来ません」看板があり、地獄の底 まで石の急階段下りをすることになりました。

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420分、出発。第三京浜、首都高神奈川2号、1号、湾岸線と乗り継ぎ、初体験で東京湾アクアラインに入る。

料金割引社会実験中とのことでETC付車両は2320円で通勤時間帯の:69, 1720:00なら1500円に割引とのこと。総工費14000億円で20年後は3秒に1台の通過車両を想定したというが、自車の前後にほとんど車が見えず大いに呆れて通過。

対岸では東京湾沿いに内房なぎさラインを南下し、有料の鋸山登山自動車道先の2つのトンネル先を左折し、日本寺の無料駐車場に上る。

駐車場の開場時間は<8:0017:00>と書かれており、カラピナ付きロープで閉鎖されていたのでカラピナを外して入場。日本寺の拝観時間は8:3017:00とのことで東口管理所入口が柵閉鎖されていたので、境内を通過して海沿いの道に下る予定を往路の車道で山を下ることに変更。

637分、山を下る舗装路にスタート。気温は2度で快晴。路肩の水仙が盛期。

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655分、路肩に「←保田駅」看板を見つけ、左折し、数軒の人家前を通過し畑地に出た。西の東京湾越しに朝日を浴びた富士山が見えた。ガイド書には「お花畑通過」とあったので、楽しみにしてきたが現シーズンでは多くのビニール温室が見られただけ。

72分、道脇のJR内房線を列車が通過。マロンは初対面の筈だが、気にかける様子は見られなかった。

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78分、直交する車道を左折して鋸山ダム方向に向かう。10分ほどで富津館山道路の高架下を通過。

大型車・侵入防止柵の先で保田ダム湖を右に見て林内を通過。やっと山行スタイルが不自然でなくなった感じ。

744分、ガイド書に「砕石場」と書かれたあたりは、広い丘でそれらしい雰囲気は無かった。幅広くなった林道を道なりに進む。

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8時、往路の路肩の何箇所かで、「林道口 xx km」標識があり、その地点が山道への分岐地点と思い込んで歩いてきたが、GPSを見ると沢筋で「林道完成記念碑」に上るガイド書記載のコースとは完全に離れているのに気づく。

「記念碑」との距離を考えると標識に書かれた「林道口」は「記念碑」地点らしいとやっと気づいた。水飲み休憩して舗装路を先に進む。

 

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811分、坂を緩く上りつめた地点で「林道完成記念碑」に対面。碑横の「関東ふれあいの道」看板によれば、上ってきた林道南房総金谷元名線とここから鋸山経由、JR金谷駅に下る道が「東京湾を望む道」で
  
〜鋸山の自然〜 鋸山周辺の植生は、北斜面には落葉広葉樹林(コナラ等)、南斜面には常緑広葉樹林(スダジイ・アカガシ等)が優先するなど南北の斜面で違いが見られます。(以下略) と、解説されていた。

小休止後、「鋸山→」標識に従い南への山道に進むと杉林はじきに常緑広葉樹林に代わる。やがて木立越しに前方に高みが見えてきた。

 

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825分、森を抜け出し、左に海を見ながら丸太柵沿いに上る。急坂を息を切らして上り、歩き易くなったあたりに「いのしし注意」看板。獣道らしい跡も多く見られたのでマロンの熊鈴の消音カバーを外し進む。

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樹林の中、露岩を彫った岩階段も使い、山頂への急坂を上る。

857分、一等三角点のある「鋸山329.5m」山頂に到着。周りは樫の木などに囲まれ、東京湾奥が僅かに覗ける程度の視界しか得られなかった。山頂の解説板には 

 ・・・三浦半島に連続した地質構造をもち、山全体が堆積岩(凝灰岩)で出来ています。江戸時代から房州石(金谷石)の産地として知られ、建築用材などに利用されました。・・環境省・千葉県  と書かれていた。

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93分、山頂先を緩く下り、途中で一つの小ピークを越す。

916分、三分岐に着くと直進: 「←東京湾を望む展望台0.05km」、右の崖下に向かい: 「石切場跡  観月台↓」標識。

展望台では先客に犬は目障りになるかもとここでムスビを食べ小休止していると崖下から女性登山者が上ってきて展望台へ先行。

 

928分、「展望台」に上る。休憩イスが環状に設置された小広場には先の登山者が1人のみ。彼女は私たちのコースを逆行するらしく所要時間などを訊ねて下っていった。

この展望台は鋸山山頂より20mほど低いが、この先の「地獄のぞき」展望台より15mほど高く、西〜南〜東に好展望。東京湾先の西から丹沢山塊、富士山、伊豆半島、大島、房総半島の先の洲崎まで綺麗に見えた。

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933分、先へ進もうと山頂南の山道に下ろうとすると、「この先通り抜け出来ません」看板に遮られ・・・??

仕方なく、先の三分岐に戻り、「関東ふれあいの道」の看板図で「地獄のぞき展望台」へ回れることを確認し、「石切場跡↓」標識に従うことにした。

マロンに「後へ!!」と命令し、この岩階段を下り始めたが、急角度のために後続マロンが先行する私のザックに頻繁にぶつかるので前に飛ばされないように柵にしがみつくようにして下る。

943分、平坦地まで下りきって80m近い垂直の大岩壁を見上げる。

この大岩壁からどうすれば岩を切り出せるのか一寸、思いつかず、江戸時代の作業方法に興味が湧いた。(帰ったらネット検索してみよう・・)

崖上に上る道を探しながら道なりにコースを辿る。

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958分、岩壁がブロックを積んだように切られ、丸太手摺り付きの石階段が上に続いているのが見えた。これで「地獄のぞき」展望台に上れると喜んでその下に向かい、石階段を上る。

あと20mほどで岩壁上に出られるあたりで階段は行き止まり !!。やむなくコースに戻り、「観月台→」標識に従い更に下っていく。

107分、三叉路に左:「←日本寺」標識。喜んで石階段道を登り、左に大岩壁を見上げながら進む。

頭上の「地獄のぞき」展望台からは地獄の底を這い回っている犬連れチームが見える筈。

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1014分、「北口管理所」に着き、600円/人の拝観料を払う。その間もマロンは団体見学の小学生達に歓迎されて撫で回されていた。

「百尺観音」前から40mほどを上り、「瑠璃光展望台」別名:「地獄のぞき」展望台に立つ。

岩壁から張り出した展望台だと思うと先端に立つのは恐ろしい。

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小学生団体が上ってきたので早々に展望台を明け渡し、「千五百羅漢」の階段道に下る。

「西国観音」「百躰観音」「日牌堂」等、岩壁の窪みに祭られた石造群前を下る。

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1045分、「大仏口管理所」前を通過し、「日本寺仮本堂」まえに出る。

「鋸山日本寺は正しくは乾坤山日本寺と称し、約千三百年前の神亀元年(724)六月聖武天皇の勅詔と光明皇后の令旨を受け「日本国の平和と繁栄を祈る寺」として高僧行基菩薩が開創された関東最古の勅願所であります。然るに昭和1411月、登山者の失火によって惜しくも堂宇悉くと、貴重な国宝、仏像等の総てを烏有に帰し・・・」

との当山復興の協賛支援の看板があり、近くに数棟の新築堂宇が見られた。

「大仏→」標識に従い、先に進む。

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11時、広場の先で日本最大の磨崖仏という総高31mの薬師瑠璃光如来像に対面。暖かくなった広場横でムスビを食べる。

1115分、車に戻る。

 

帰路は東京湾アクアラインの「海ほたる」に立ち寄って
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20分、無事帰宅。

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当日のGPS軌跡

沿面距離=12.0km

 

⇒部分拡大図

 

 

 

 

行程断面図

累積高度=789m

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