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日光の「高原山」はマロン連れで登るには頃合の山と思っていたが、少し遠出になるので出来れば天気の良い日に登りたいと暫く出発を見合わせていた。 天候を崩していた台風7号は房総半島をかすめて北に抜け、栃木県北部に久しぶりの晴天予報が出たので出発を決める。 ◇所要時間: 5時間52分 |
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高原山は遠方なので出発を早めて1時10分、家を出る。都内の大泉から首都高速に入り、東北道に乗り継ぐ。宇都宮ICから日光宇都宮線に入る。 4時20分、鬼怒川有料道路に入ると前方に高原山が特徴ある姿を現した。外気温は18度。有料道路は徴収時間帯でなく、フリーパス。次の日塩有料(600円)道路も無料で通過。徴収時間帯は7〜19時との看板あり。5時過ぎ、標高1200mを越したあたりの道脇に赤い鳥居を見つけ、道を挟んで20台位は駐車できそうな空き地に車を止める。 |
5時8分、「高原山・鶏頂山登拝口」看板の置かれた鳥居を潜り、鬱蒼と茂った森に進む。山道は密生した笹藪に覆い隠されそう。 5時26分、森の藪道から笹原の小さな広場に抜け出た。20〜30m幅の笹原が山上に向かって延びている。暫くはスキー場ゲレンデの中の踏み跡を辿るらしい。前方の森の中からカッコウの声。 5時37分、朝露(昨夜の雨?) に濡れた笹原を潜って進むマロンは全身濡れネズミになったが涼しくて気持ち良さそう。 |
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5時53分、スキーリフトの終点広場に到着。「アカシヤコース」の中、初級コースのスタートポイントとの表示板があったが現在、このスキー場はスキー客減少で休業中らしい。 山頂に向かい「鶏頂山山頂→」標識があり、前方の森の上に形の良い鶏頂山が姿を見せた。ここからはスキーコースを離れて森の中の山道を歩くようになる。羽虫が飛び始め、防虫網を被る。 |
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一昨日通過した台風7号の影響なのか森の中に水溜りが増えてきた。その先に「大沼入口」の石標。水溜りが大きく広がっているので仕方なく水を渡る。 6時6分、歩き始めて1時間、カラマツ、檜の森の中に朝日が水平に差し込んできた。マロンは下草の少ない森の中に獣の臭いでも嗅ぎ取ったのか縦横に走りながら登っていく。森の中、傾斜が増してきた。 6時15分、平坦地形に出ると大きな水溜り。台風の影響が残っている感じ。 |
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6時21分、再び水溜りが多くなった。地図を見ると「弁天沼」の表記があり、鶏頂山への上り口らしい。鳥居前の石碑を読むと、山上には「鶏頂山神社」があり、猿田彦(記紀神話で天孫降臨の際、その道案内をしたとされる神)が祭られているとのこと。鳥居を潜ると再び、森の中に笹が生い茂り始めた。ダケカンバの林を通過。青空に雲は見えない。 6時28分、かなりの急坂を岩や木の根を踏みしめて上る。段差箇所にはアルミの三段ハシゴが設置されているがマロンは脇を跳ね上がって頑張っている。 |
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青空に夏の朝日が昇っているが、幸い木立の中までは差し込んでこない。 6時41分、「鶏頂山」と「釈迦ヶ岳」の分岐に到着。 この稜線の先は切れ落ちた崖になっており、遥か昔の火山の爆裂口とのこと。稜線沿いの御岳山や釈迦ヶ岳を眺めながら休憩し体温を下げて「鶏頂山」山頂を目指す。 |
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岩混じりの細尾根の急坂に再び息が上る。夏の太陽が照りつけてきた。 6時54分、山頂に向かって山道脇にトラ縞ロープが張られている。 先行マロンが戻ってきた。先に進んでみるとアルミハシゴの設置された大きな段差。マロンは「ダッコ !」の命令に従順に従い、段差を通過。 |
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7時3分、「鶏頂山」山頂に到着。 山小屋風のお社があり、「鶏頂山神社」の表示。快晴の空の下、視界は良く南西に男体山、女峰山が形良く見える。東には爆裂口越しに「釈迦ヶ岳」がシルエットで大きく聳える。無数の赤とんぼが飛び交っていた。 マロンの顔にダニ発見。出発時、ダニの忌避剤を身体にスプレーしてやったが、顔は除外したせいかも。ムスビを食べて、15分ほど休み、設置されていた鐘を撞いて先ほどの分岐点に下りはじめる。 |
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7時27分、先ほどの分岐に戻り、そのまま釈迦ヶ岳に向かう。こちらの道は登山者が少ないのか、山道への笹の張り出しがキツイ。マロンは笹薮から戻る度、顔にダニを付けてくる。 7時33分、下山路に使う予定の「弁天沼」への分岐を通過し御岳山へ進むが、前方にマロンの気配が無いので、もしやと犬笛を吹くと弁天沼への下山路からマロンが息せききって登って来た。 |
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途中に石の小さな祠があったが御岳山のピークはハッキリしないまま通過。眼前に「釈迦ヶ岳」が大きく見える。笹が張り出した狭い山道を40mほど下りきると徐序に「釈迦ヶ岳」への上りが始まった。 8時7分、岩と木の根の多い急斜面を息を切らして上っている。山頂に近づいたせいか西方から涼しい風が吹き込み気持ちいい。 |
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8時14分、左から「大間々台」ルートが合流してきた。ウグイスが鳴いている。周りの樹木の背丈は低くなり、青空が覗く。 8時19分、「釈迦ヶ岳」山頂に到着。山頂下の東側に石の釈迦如来像が南を向いて鎮座していた。 如来像を入れて記念写真を撮ろうとマロンを呼んだら、石像に驚き吼え立てて近寄らない。リードを付けたら観念して記念撮影に参加。 |
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朝の太陽に照らされた木立のない山頂からは360度に視界が開けていたが、私達は先ほどから気になっているマロンのダニ除去作業に取り掛かる。 冷えた草の上に転がったマロンは私達に身を任せて成すがまま。 驚いたことにマロンの身体はダニのオンパレード。30分で百匹以上除去。なんとか一息ついてムスビを食べながら展望を楽しむ。こちらの山上にも無数のアキアカネ(?)が飛び交っていた。 |
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9時5分、下山開始。途中、若者の単独登山者と交差。 9時41分、弁天池への分岐に戻り下る。窪んだ山道は沢になり、水が流れていた。10分ほどで沢筋から外れ、潅木の林の中を下る。 9時56分、往路で通過した弁天沼の「鶏頂山登山口」を経て10時7分、大沼分岐を通過。 |
10時14分、リフト終点に戻り、木立の陰に入って休む。夏の太陽で結構、暑さを感じ始めたが、マロンだけは檜の森の中に獣の臭いでも嗅ぎ取っているのか休むことなく走り回っている。新調して初持参した光学12倍のデジカメで走る姿を捉えようとするが倍率を上げるとマロンの姿は追いきれない。一段とタフな犬に成長してきた。8分ほど休んで出発。 10時32分、ゲレンデコースでは暑さがモロにこたえる。ゲレンデを下っているうち、分岐地点を見逃して、気が付いた時には休業中の鶏頂山荘の大駐車場まで下りてしまった。 |
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マロンとおかーさんには鶏頂山荘入口バス停脇で待機してもらい、おとーさんだけで車を取りに日塩もみじラインを下る。 11時、駐車場所に戻り、7分ほどで車を鶏頂山荘入口バス停にまわし帰路に付く。 帰路の都内通過で激しい渋滞に巻き込まれ、4時過ぎにやっと帰宅。帰宅後、マロンの身体を洗い、ダニ除去作業を続行。我が家のメンバーにとって高原山は激しくダニ攻勢を受けた山として記憶に残る。 |
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