栃木県の山を訪ねるつもりで準備を整え、カーナビもセットしたが、前夜になって曇天の予報。

幸い、山梨県に晴天マークが残っていたので、急遽、以前、兜山に登った折に北隣に見えた「棚山」に目的地を変更。

手持ち地図(昭文社)には「棚山」へのコースは記入されていない。…が以前、兜山の尾根で「棚山→」看板も見ているし、国土地理院地図には駐車場から太良峠へ山道マークが記入されているので何とか「棚山」の山頂には立てるだろうとの思い。

HPを調べると「棚山」へは兜山からの尾根通しで登った記事が1件だけヒット。

 

 

◇所要時間: 5時間43
◇難度(マロンとして): 易++▼++難
◇マロンの日記: 
今日は人に出会わない山だからと最初からフリーにしてもらいました。森の下草の中を走ったら体中、草の実でした。
棚山に近づいたあたりでは美味しい山ボウシの実をたらふく…。風邪で留守番のおかーさんには山栗を拾って帰りました。

 

327分、家を出る。東の夜空に三日月。国立府中ICより中央高速へ。ガソリン代高騰の折、高速代を若干でもセーブしようと大月ICを下り、国道20号線を走る。

514分、山梨市内の春日居駅横の線路を横切り、国道140号線も横断。その先の果樹園の路肩の「春日居ゴルフ倶楽部↑」標識に従い、舗装のくねくね道を上っていくと「兜山↑」標識も現れた。…・(地図やカーナビには登山口へ至る道路が表示されていないので、現地看板を頼るしかなさそう。)

519分、ゴルフ場に近づいたあたりの広い舗装路で右下に分岐する1車線舗装路に下る。(分岐点にある「兜山↑」標識に要注意)。その先はゴルフ場を回り込むようにして先に進む。

 

532分、観音菩薩(?)石像の立つ、登山口・駐車場に到着。駐車場の「兜山の森・案内図」看板から棚山へのルート情報を探したが、情報なし。…(看板には駐車場の標高が660mと記されていたが560mのミスと思われる。)

出発準備中、駐車場入口に多数の栗のイガが散乱しているのを見つけ、家への土産に栗を拾う。20粒ほど確保。収穫の秋ではある。

610分、今日は先ずは「棚山」山頂に立つことを優先し、ゲートをくぐって林道を北西に向かう。気温は14度で肌寒い。

舗装と砂利道が交互する林道から道脇に飛び込んだマロンは体中にヌスビトハギ等の実を付けて戻ってきた。

 

道脇には「岩堂峠ハイキングコース」の看板。右斜面は一面に赤松林。

641分、舗装終了地点に三分岐標識。右の山へは「兜山尾根コース」、左の森に向かい「岩堂峠・積翠寺」。「熊出没注意」看板もある。小休止後、左に進む。

道は山道に変わり杉林の中を進む。山道に胡桃の実が多数散乱。「岩堂峠ハイキング道」は沢沿いで森の中に続いていく。

 

657分、森の中に三分岐標識を見つけた。左のトタン小屋に向かって「岩堂峠ハイキングコース 上積翠寺」とあり、山道らしいものが見当たらない森に向かって「太良峠」の表示板。

覚悟を決めて草や落枝を踏みしめて、「太良峠」標識に従う。50mほど先で山道跡らしい踏み跡を見つけ、涸れ沢沿いに北に進む。

慎重にそれらしいコースを辿り、テープや標石、東京営林局の看板などを見つけたりして上っていく。

 

710分、進路を見失なったが、涸れ沢の対岸にそれらしい踏み跡を見つけ辿る。

久しぶりに「セキヤノアキチョウジ」の花を見た。その先には節黒センノウの朱色花、サラシナショウマの白いブラシ状の花も。マロンは目の周りまで草の実をつけている。

涸れ沢を交差。その先がはっきりしない。倒木に鉈目跡を見つけ、安心して前進。

719分、沢筋を離れ始め、森の中を進む。ここらにも胡桃の実が散乱。

 

727分、杉林に下草が減って、見通しが効くようになってきた。少し汗ばみ、杉林の中で小休止してシャツ一枚になる。

少し先で壊れかけた小屋(避難小屋かも)前を通過。杉林は下草が減って気持ちよく歩ける。森の中に朝日が差し込んできた。

734分、左手から涸れ沢が近寄ってきた。杉林に入り、沢の東側を進んでいくとマロンは西側を進んでいた。テープがあったのでこちら岸が正解。5分ほど先で沢が分かれていた。左の沢先に黄色テープを見つけ前進。

 

742分、腕時計の標高計は1000mを表示。分岐点まであと高度差で200mほど。涸れ沢脇を登る。

746分、涸れ沢を渡るのか迷ったが沢先に林野局の看板。やがて沢から外れて登るがまた、道がはっきりしない。倒木に鉈目を見つけ前進。その先で沢が合流していた。両沢の間に進路を見つけ登る。

ブッシュ帯で小休止。あたりに数種のキノコ。枯れ木の根元に群生しているのはナラタケらしいので数株を採取。

 

歩き始めたが下草の少ない場所で進路に迷う。杉木立の並び方からルートは右の尾根筋に向かうと判断。その先で東京営林局の看板を見つけ安心して先に進む。

小鳥の声が多くなってきた。森の中にまた東京営林局の看板。文面は「ここは国有林です。〜標語〜」。尾根に近づいたが、ルートは山腹に折り返していた。

811分、地形から目指す分岐点に近づいたことが感じられる。「甲府自然休養林」看板のあたりで進路が??。右の尾根に向かうと「東京営林局」の看板。ここからは尾根筋を太陽の光を受けながら登る。笹が道に張り出してきた。

 

815分、三分岐地点に到着。木の幹には「ここは国有林です 東京林営局」、「山火事注意」の看板、赤松の幹には赤テープがあるが、肝心の標識類が無い。ザックを降ろして地形と地図をジックリ照合。標高もほぼ、適合しており、目指していた分岐点と確信。三分岐点に立つと、北と東へ向かう道はよく踏まれているが、登ってきた往路は草の中。あたりにコウヤボウキやアキノキリンソウが咲いていた。

 

823分、汗も引いたので「棚山」目指し潅木の中の山道に進む。潅木の下は一面、獣に掘り返された跡。マロンの熊鈴の音が頼り。

3分ほど先には国土地理院地図通り、左に分岐路があったが、右の尾根筋には踏み跡なし。(HPに記録のあった兜山から尾根筋を辿ってここまで来た人はかなりのベテランと感心。)

少し下ると山ボウシの実が地面に散乱。味を知っているマロンはこれに夢中。呼ばれても難聴犬のそぶり。

835分、木の幹に「太良峠←→棚山」の板看板。今日のコースで初めての「棚山」の文字に出合った。

 

ここからは帰路の下山路に使う予定の右に下る山道を探しながら前進。

前方の木立の隙間に棚山らしい山塊が見える。下り斜面にまた山ボウシの実。・・・で、食い意地マロンを残して先に進むと、岩が露出している上りが始まった。小ピークを通過するとまた山ボウシの木。今日は山犬マロンの最良の日…なのかも。

 

849分、コウヤボウキが群落している斜面を直登に近い九十九折で登っていく。

853分、下山路を見つけられないまま、「棚山」山頂に上り着いてしまった。

山頂は木立に囲まれ見晴らしは無いが、なんとか山頂に到着できたので十分満足。何はともあれマロンと共に登頂記念写真を撮る。

爽やかな風が吹きぬける。南東に伸びる尾根の木には「フルーツ公園→」「ぷくぷく温泉→」看板が掛かっていた。小鳥の声を聞きながらムスビとドックフードでエネルギーを補給。

 

912分、往路で下山開始。4分ほどで急斜面を降り切り、左に兜山へ向かう下山路を探しながら進む。

919分、国土地理院地図に記載された南に伸びる尾根らしい地形を見つけ、潅木帯の中にまで入って踏み跡を探す。10分ほど探し、諦めかけたら潅木の中に空瓶を見つけた。更に50mほど先までブッシュを掻き分け下山コースを探したが、それらしい踏み跡なし。936分、探索を諦め、往路の山道に戻る。

 

分岐点目指して坂道を一段上った地点で、山道から3mほど外れた木の幹に「兜山→」標識を発見。なぜ往路で見つけられなかったのか不思議。

国土地理院地図では尾根筋にコースが記されていたが、その尾根より西側に下山口が付いているように思える。

945分、「兜山→」標識に従い、はっきりした山道で山腹を下る。山斜面に付けられた道は狭いが、テープ標識も多く、明確な山道だ。

952分、沢筋へ降り切って、右・檜林、左・自然林の窪地を下る。

102分、潅木帯の自然林を下る。

1012分、杉林の中に山頂に向かって「棚山山頂↑」の木看板。10分ほど小休止。

1030分、山道は林道に代わった。ここにも「棚山↑」看板あり。

1041分、「兜山←→棚山」看板のある3分岐点に到着。

暫くは「兜山」目指して幅広の草道をのどかに進むが、徐々に傾斜はきつくなった。登山者と出会うかもとマロンにリードを付け、マロンに煽られて急な山腹を息を切らして登る。

115分、「兜山」と「無名ピーク」を結ぶ尾根道に登りついた。今年の1月末にこの地点で「棚山→」看板を見つけ、いつかこの道を辿って「棚山」を訪ねてみようという気になったのだが、その「棚山→」看板は見当たらず、「夕狩沢コース フルーツライン」看板だけになっていた。ここでもザックをおろして小休止。

1123分、駐車場に向かい、下山開始。10分ほどで赤松帯に入る。マツタケの匂いに注意して下ったが、遭遇することなしに1147分、林道へ降り切る。

1153分、車に戻る。

14時、無事帰宅。