明日木曜日は長野県に快晴予報。

この秋には日光の女峰山を訪ねたいので、今回はメンバーの体力作りを兼ねて、北八ヶ岳の「天狗岳」に登ることにした。

山中、急坂での登山者との交差は避けたく、朝のうちに西天狗岳に上ってしまう左回りルートで歩くことにした。

 

 

◇所要時間: 7時間9
◇難度(マロンとして): 易++++▼難
◇マロンの日記: 西天狗への岩場の上りとヒュッテへの大岩ゴロゴロ地帯の通過は石の隙間に落ちそうで怖かった。
おとーさんのガイド書には「一般向き」と書かれているそうですが、ワンコには「健脚犬向き」の山でした。

 

 

238分、家を出る。17夜の月が頭上に輝いていた。

諏訪南ICで中央高速を下り、上槻ノ木集落から三井の森別荘地に進み、砂利林道で高度を上げていく。

554分、唐沢鉱泉に到着し10台ほど駐車可能な無料駐車場に車を停め、登山口を探す。

61分、鉱泉前の橋の袂に「西天狗岳→」標識を見つけ、唐沢を渡りまだ薄暗いシラビソの森の中に出発。

ぬかるみに落ち葉が積もり、どこが道なのかハッキリしない。山腹を横切りながら上っていく。

640分、先行マロンの熊鈴の音が森の中に消えてしまった。鉱泉の紹介HPにカモシカが現れることもあると書かれていたので、獣の臭いに誘われているのかも。名前を呼んだり、犬笛を吹いたりして待つこと2分、やっと戻ってきた。困った奴だ。

 

652分、左斜面の唐松の若木林越しに南八ヶ岳の山々が姿を見せ始めたが、山道はすぐに針葉樹林帯に入り、視界は閉ざされただ登るのみ。

75分、「枯れ尾の峰」分岐点を通過。標識に従い西尾根を辿り、西天狗岳に向かう。山道幅が広くなり、歩きやすくなった。

729分、斜度が増し山道に岩がゴロゴロ露出し始めた。気温は低いが風がないのでシャツ一枚で登る。

745分、「第一展望台→」標識を通過。シラビソの森の中にツゲらしい木が混じり始めた。木立越しに前方から太陽が差し込む。

 

8時、一段上り上げて、「第一展望台」に到着。

雲ひとつない青空に月が残り、その下に好展望が広がった。

87分、眺めを堪能し、展望台を後にする。

再び背の低いシラビソ林の中に進む。傾斜は緩やか。道脇の霜の中にゴゼンタチバナが赤い実をつけていた。シラビソ林は這松と岩のゴロゴロ道に代わる。

 

831分、「第二展望台」で小休止後、少し先の30mほどの下りが始まるポイントまで進むと、眼前にズングリした西天狗岳が現れた。

前面の岩の急斜面には登頂ルートを示す白ペンキの○や×標識が山頂まで連なって見える。ここからは殆ど垂直の岩壁に見えるのでマロン連れで上りきれるか心配しながら坂道を下る。

848分、這松帯の中にシャクナゲの木が混じり始めた。いよいよ、岩場の上りが始まる。

852分、岩石ゴロゴロ帯を手も使って上っていく。

大岩の隙間を怖がるマロンに手を貸したり、励ましたりして登る。遠目には垂直の壁に見えた急坂も現場に来て見るとルートが上手く設定されていてペンキの○印標識を外さなければマロンでも上り続けられる。

98分、岩石帯は終わりに近づき、傾斜が緩くなってきた。岩下に霜柱が立っていた。

915分、「西天狗岳 2646m 信州百名山」標柱の立つ山頂に上りついた。

 

北アルプスは遠く白馬まで続き、槍や穂高もハッキリ見える。中央アルプスには木曾駒や千畳敷カールの地形、その左には独立した木曾御嶽山、更に左に南アルプスの連山、すぐ近くに南八ヶ岳の赤岳、横岳、硫黄岳も確認できた。

無人の山頂で記念写真を撮り、ムスビを食べながら360度の展望を楽しむ。

 

東には東天狗岳が近い。

北の眼下には北八ヶ岳の樹林が広がり、その先に先代マロンと登った蓼科山がモッコリ。

相変わらず上空は雲一つ無い快晴。

928分、展望を十分に楽しみ、東天狗岳へ向かう。下りを始めると登ってきた若い3人連れ女性登山者と交差。ほぼ同じ高さを上り返す。

 

955分、東天狗の山頂着。山頂には同年輩の男性と女性登山者の先客がおり、互いに山名を教えあっていた。

西天狗で見えた山々に更に北方の展望が追加され、噴煙をなびかせる浅間山も遠望できる。私達は山頂を外して小休止し、下山継続。

104分、鎖場があったが、使用するほどのこともなく通過。

 

1012分、中山峠への分岐は右に見送り、スリバチ池を回る急坂を下る。気温は10度に上がったが、日陰の石には霜が残っていた。大きなケルン横を下る。

1030分、分岐からは下りきったがその先の大岩ゴロゴロ地帯を通過するのに全メンバーとも難儀。

115分、スリバチ池横を通過しているが未だ溶岩ゴロゴロ帯の中。結構苦労して前進中。

1114分、屋根一面にソーラー発電パネルを貼った黒百合ヒュッテが眼下に見える地点に到着。建物前に下るのも岩の急坂下りなので手こずる。

1124分、ヒュッテの前庭に降り立ち、休まずに唐沢鉱泉に向かう。この沢筋の下りの道も大石ゴロゴロ。登山者と出合う時間帯なのでマロンを繋いで歩いていくが結構大変。おとーさんは石に滑って2度も転倒。

126分、やっと渋の湯と唐沢鉱泉の分岐に到着。小休止してムスビとパンをマロンと分け合う。

 

1218分、相変わらずシラビソ林の中を下っている。大石が減り、かなり歩きやすくなってきた。森の中には一面の苔。

1253分、右下に鉱泉の屋根が見えた。このあたりからやっと紅葉が見られるようになった。唐沢を木橋で渡り鉱泉の建物前を通過。

1310分、車に戻る。予想外に苦戦を強いられた山行だった。

 

1540分、無事帰宅。