この季節なら東国三つ葉や山ツツジの花を前景に、噴煙を上げる浅間山が眺められる・・かも・・との淡い期待を持って、群馬県の「角落山」と「剣の峰」を訪ねることにした。

「角落山」へは山地図で難路を意味する点線の「男坂コース」が記されており、ネットで調べるとコースに堰堤通過や露岩の崖上り箇所があるらしいので、犬連れには優しそうな「女坂コース」で登ることにする。

 

◇所要時間: 5時間33

◇難度(マロンとして): 易+++▼+難

◇マロンの日記: 道路閉鎖で予定駐車場所より3kmも手前からの登山開始でした。
「剣の峰」は段差や急坂が多く、特に下りでは緊張させられました。
両山ともに予想外にダニが多くて驚きました。

 

 

2時、出発。

首都高経由で関越自動車道に進み4時過ぎ、前橋ICを下りて国道406号で北西の倉淵町に進み、県道54号に移る。

10km先の「はまゆう山荘」手前で砂利林道に左折し、「角落山(女坂コース)」先の林道終点を目指したが、僅か600mほど先で林道は柵で閉鎖され、「車両通行止め (重機使用のため) 51日〜611日まで」看板が立っていた。

駐車予定地はまだ3km先だが、止むを得ず、路肩の3台分ほどの空き地に駐車し、ここからのスタートを覚悟。路肩に「←角落山(男坂コース)」標識が立っていた。空は快晴、気温は6度で湿度は低く、山歩きには好条件が揃った。

510分、烏川沿いに砂利林道で出発。途中、工事用ショベルカー横を通過。

林道は700mほど先で二分岐し、路肩に「←角落山登山口 (女坂コース)」標識。

左折して赤沢川沿いに南に進む。沢横のヤマツツジは満開状態。林道には落石や窪みがあり、我が家の車では腹を擦りそうな箇所もあった。

やがて路面は安定し、道脇に野草も見られた。

 

557分、15台ほども駐車可能な林道終点広場に到着。水飲み休憩後、森に進んで涸れ沢を辿る。石に描かれたコース指示で左の林に移る。

612分、隣の涸れ沢に入り、大石に描かれた標識を辿り登る。頭上は新緑で覆われ、小鳥が鳴き交わし、気持ちの良い雰囲気。

表示に従い、涸れ沢から左の森に進み、GPSを見たら軌跡は地図ルートを大きく右に外れ、「剣の峰」に向かっていたので驚く。

 

625分、木の幹に「←角落山」標識を見つけ、この山道が「コル」を目指しているのが分かり安心する。

林床にユキザサが白花を見せた。小さな尾根筋を横切り、幅広の崩壊跡のザレた沢筋を横切る。

その先で再び、補助ロープも張られた50mほどの崩れ斜面をトラバース。

 

633分、「コル」に到着。

三分岐には左「←角落山0.4km」、右「剣の峰0.5km→」標識。新緑の中、正面から朝日、背後から涼風を受けて小休止。

636分、「角落山」より険しいらしい「剣の峰」を先に試す事にする。上り始めは新緑の中のピンクの花を眺めながら気楽にスタートしたが、高度を上げるのに従い斜度が増し、段差も現れ始めた。

 

651分、幅狭の崖上のような道や厳しい急斜面を登る。マロンは全力で露岩や段差を跳ねたり攀じ登ったりして通過。木の根やロープを掴めないマロンにとっては結構厳しいコースだ。

71分、平坦になり、満開のトウゴクミツバツツジが迎えてくれた。増えてきた笹を掻き分け、ピークを目指す。

 

74分、ピークに着くと山頂標識が無い・・??。木立を透かして先を見ると、下った先に次のピークが見えた。山頂への最後の上り。このあたりのツツジは花と蕾が半々。

715分、木々に囲まれた「剣の峰1430m」山頂に到着。

 

記念写真を撮り、展望を求めて山頂西の先端に進むと、西〜北に視界が得られ、「鼻曲山」横に雪の消えた「浅間山」、少し離れた右に三角錐型の「浅間隠山」が目立った。

 

726分、いつでもマロンをサポートしてやれるよう、杖、カメラ、GPSをザックに収納し、マロンを後ろに従えて下山開始。

20分ほどで厳しい区間を下りきり、杖とカメラとGPSを再装着。フト気が付くと、離れた崖に薄紫のコイワザクラらしい花を見つけ、望遠でカメラに収める。

 

 

84分、 コルに戻り、一息つきながらマロンを見ると顔にダニ。驚いて櫛で毛を梳いたら、大量のダニが取れた。嫌がるマロンを宥めながら10分ほど夫婦でダニ除去作業に没頭。

815分、「角落山」へ出発。

出だしは南へ僅か下り、上り始める。やがて傾斜がキツクなったが、段差は少なく、転落の危険が無いのでマロンを先頭にして気楽に登る。背後には「剣の峰」が2つのピークで聳えて見えた。

833分、一時、平坦路を進む。満開のトウゴクミツバを横目に、山頂への最後の上り開始。

840分、お社のある「角落山1393m」に到着。

視界は「剣の峰」より優れ、西から北に「鼻曲山」「浅間山」「北アルプス」「浅間隠山」が目立つ。風があるせいか、浅間山の噴煙は見られなかった。

青空の下、山頂周りの新緑の中に濃紅色のトウゴクミツバの花と朱色のヤマツツジの蕾が美しい。

 

93分、下山開始。

920分、「コル」に戻り、往路で下山継続。流水の沢でマロンを冷やし、小休止してムスビを食べる。

948分、林道終点に戻り、下山続行。前方に三角錐の「浅間隠山」を望遠しながらマロンをフリーにして砂利林道を戻る。満開の朱色のヤマツツジが新緑や青空に映えて綺麗。

森の中から今年初めての蝉の声・・・エゾハルゼミかも。

1033分、「角落山登山口 (女坂コース)」標識地点通過。
10
43分、車に戻る。

14時、無事帰宅。