先日の降雪のその後が気になり、適当な山を見つけかねていると…南斜面の尾根を辿って「姥子山」を訪ねるのはどうかと妻が提案。

3年前の秋、初代マロンと大月市・秀麗富岳十二景@に名指しされている「雁ガ腹摺山」に登ったが、やはり十二景の@に指定されている隣山の「姥子山」は登り返さないと戻れないので気が進まず、未訪問の山になっていた。

久しぶりに美しい冬の富士山を眺めるのも良いのでは…と晴天予報を確認の上、木曜日の出発を決める。

 

 

◇所要時間: 5時間42
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記: 
6時間近く歩いたのに登山者や獣には出逢わなかった。
上りの尾根コースは急坂がありましたが、段差はさほど無くて歩きやすい道でした。下山では金山峠から沢筋ルートで鉱泉に戻りましたが、頻繁に沢を渡り返すコースだったので梅雨時などは避けたほうがよいのかも…。

 

 

4時、家を出る。国道16号線経由で国道20号線 (甲州街道)に進み、大月駅先から幅狭の県道512号線に入り北上。遅能戸から舗装路は1.5車線幅に狭まり、金山温泉を過ぎると1車線幅になった。土沢沿いに上っていく。

621分、金山鉱泉宿の50mほど先の路肩の駐車場(7台程度)に到着。駐車場奥隅に立つ「雁ガ腹摺山→」登山標識が駐車場横を流れる沢に降りるよう指示していた。

 

623分、出発。マロンは沢の丸木組橋を渡るのが怖くて流水を跳び越した。杉林の中の急坂を10分ほど九十九折で登る。

赤松林に入り傾斜が緩んだので20mほど先行するマロンのトランシーバに「付け!!」と発信してみたがマロンの反応はイマイチ。気温はマイナス4度。

 

638分、妻に「車に鍵を掛けた?」と問われてロック忘れに気づき、私一人が空荷で戻る。
6
分ほどで車に戻り、鍵を掛けて駐車場を再出発。

655分、待機メンバーと合流。きついアルバイトをこなしたおとーさんは汗ばんでいるのに待機のマロンとおかーさんは冷え切って震えていた。

駐車場からテスト発信したトランシーバーのベル音と伝言はマロンに装着したトランシーバから何も聞こえなかったとのことで???。通話圏外だったのかとその場でテストしてみたが確かに全然、交信できず…?????
諦めて先に進む。

710分、やっと尾根に上りつき、太陽を浴びながら北に向かう。やがて背後の木の間越しに富士山が姿を見せ始めた。適度な傾斜で北に向かって上っていく。

 

746分、小休止して再びトランシーバーを試したが、やはり全然機能しない。寒さのためかと諦めてザックに仕舞う。

753分、大岱(おおぬた)山への分岐を通過したら先行マロンの姿が消えている。「さては・・」と大岱山方向に向かって「マロン!!」と呼ぶと驚いた顔をして駆け下りてきた。

 

82分、金山峠に向かって少し下る。山道に残雪。突然、南に視界が開けて滝子山、三ッ峠山の先に冬姿で良い雰囲気の富士山が聳えて見えた。

89分、木立の中の金山峠を通過。落ち葉を踏みしめ緩やかに下る。気温は変わらずマイナス4度。日陰の雪は凍っていた。

817分、船窪林道と表示されている林道に下りた。

 

地図によると奈良子林道から派生した林道らしい。

地図に「百間干場」と表記されているこの幅広窪地には朝の太陽が差し込んで「干場」の名がそれらしく感じる。暫くはこの林道を進む。

 

827分、林道脇に立つ「雁ガ腹摺山→」標識に従い右山腹への山道を上る。

姥子山山頂へはまだ高度差で420mもあるので、陽だまりを見つけて小休止し、靴擦れ対策と水分を補給。

尾根に上りつき、枯れ木のような唐松林の急坂を上っていくと、小金沢連嶺越しに冷たい西風が吹き込み始めた。

96分、急坂を上り終えると前方左に雁ガ腹摺山が大きく姿を現し、その右に西峰と東峰の二つのピークを持つ姥子山が見えた。

912分、やつと奈良子林道に登り着き、日当たりのよい幅広の砂利林道を気楽に歩く。

920分、林道から姥子山への山道に下りる。マロンは4段ほどの鉄階段の下りにビビっておとーさんに「ダッコ!」を所望。

927分、潅木の中、木の根と岩が凍りついた狭い急坂山道を滑らないよう慎重に上り、ピークを通過。

標識は無かったが姥子山の西峰らしい。

その先の10mほどの下りは雪が凍っていてヒヤヒヤ。再び上り。東峰への道には雪が無くてホッとする。

 

937分、やっと「大月市・秀麗富岳十二景@ 姥子山東峰」標識の立つ山頂に到着。

この山頂は南が切れ落ちた岩峰で360度に展望が利き、見晴台に立ったよう。

 

南の富士山を中心にして左右に展開する山々の姿は「雁ガ腹摺山」からの南に限られた展望より格段に優れている。

流れ雲はあるが無風、太陽に照らされた山頂で登頂ムスビを食べながら地図を広げてのんびりと展望を楽しむ。

マロンはドックフードを食べ終わると狭い山頂まわりの木立を嗅ぎまわっている。

954分、往路で下山開始。

103分、西峰通過。

1011分、奈良子林道と分かれて金山峠への山道に下る。妻は孫への土産だと赤松、唐松、檜の実を拾いながら下っている。マロンは視界の範囲を保ちながらもいつも先行。

そういえば、我が家で最初に飼ったシェットランド・シープドックの「ジェニー」は山ではいつも私たちの間を歩き、メンバーが離れないよう気を使っていたし、次のコーギー犬「初代マロン」は一人先行するおとーさんに気づくと猛然と追いかけてきて踵に噛み付いて停めようとして、さすが牧牛犬と冷やかされたことなど…。二代目マロンの両親は現役の鳥猟犬なのでマロンが山道を外して森の中を歩きたがるのは無理ないのかも。

1120分、檜林の中に傾斜は緩み始め、沢を渡って右岸を下っていく。

1121分、沢を丸木組橋で渡り返す。

1124分、沢を丸木組橋で渡り返す。

1125分、沢を丸木組橋で渡り返す。マロンは丸木組橋に馴れて気にせずに先行し始めた。

 

この後も23分おきに沢を45回は沢を木組橋で渡り返した。

1138分、流水の飛沫が凍りつき大きな氷塊になっている丸木組橋を通過。

1139分、沢から離脱して右山腹のずり落ちそうな山道を上る。4分ほどで林道に上りつき、幅広の砂利林道を下る。

途中の陽だまりでムスビとドックフードで昼食。再び下り始めると林道は舗装林道に代わり、山蔭では解けた雪が氷に変わり舗装林道は滑り台の状況。四本爪×四足のマロンは何ということなく下っていくのに細心の注意していたおとーさんが見事に転倒。

124分、林道に車両通行禁止看板が立っていた。その先に人家が1軒。金山鉱泉・山口館の登山宿だった。

127分、やっと車に戻る。

帰路は中央高速を利用し2時に無事帰宅。帰宅後、トランシーバのテストをしたら何事も無く交信出来た。???。→零下4度の気温で電池が機能しなかったのかも。