「沼津アルプス」と呼ばれる登山コースをネットで調べると、沼津海岸脇にあり、「鷲頭山392m」を最高峰とする5連山で全山踏破距離9km、累積高度900mとのことで結構、人気のあるコースらしい。

私たちは車に戻る必要があるので、今回は「鷲頭山」とその両脇の山を周回するルートで歩くことにし、余力があれば北の「徳倉山」まで足を伸ばすことも考慮。

◇所要時間: 3時間56
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難・(梯子有り)
◇マロンの日記:
 雪の中を出発しましたが、山の上では青空に太陽。眼下に青い海を眺められて変化の多いコースで楽しく歩けました。

 

430分、出発。町田ICから東名高速に乗ると御殿場あたりで雪。止みかけた雪が沼津ICを下りて海岸に近づくにつれ、再び本降り。

630分、駐車予定地の鷲頭神社を見つけ、近くの空き地に駐車したが、雪が降り止まず、30分ほど様子見。

降雪量が減り始めたので出発準備中、近くの家から人が出てきてここは自分の駐車場だという。・・ならば下山予定地に駐車場所を探そうと大井村落方向に車を回したが、適地を見つけられず、幅広の村道脇に車を置く。

 

713分、雪が降り止まないので、レインコートを着て先ほどの鷲頭神社に向かい出発。

730分、神社横を通過するあたりで雪は止んだ。その先の舗装四差路の「登山コース標識」に従い、村道を先に進む(この地点から山に向かうのが多比口コース)

737分、次の四差路の「山口峠→」標識に従い、村落を抜け山に向かう。

 

5分ほど先の「三権現神社」前の「山口登り口」標識には
沼津アルプス  香貫山から南へ横山、徳倉山、鷲頭山、大平山と続く山々は、別名「沼津アルプス」と呼ばれている。五山七峠を越える長いハイキングコースですが、沼津市の街並みをはじめ伊豆や箱根、駿河湾や富士山など素晴らしい展望が眺められる。」との解説があった。満開の梅を見ながら山に入る。

 

檜林の簡易舗装路はじきに山道に代わる。途中、マロンに水を与え、レインコートを脱ぐ。涸れ沢沿いの小岩が転がる山道を登る。あたりはうっすらと雪景色。

 

88分、山道脇に高さ10mほどの崖が露出。岩壁は石を巻き込んで固まった岩石。海抜0mに近いこの地になぜ沼津アルプスと呼ばれるような山塊が存在するのか不思議に思って来たのだが・・・・、

・・・その昔、丹沢歩きに熱を上げていたころ読んだ 「南の海から来た丹沢 (神奈川県立博物館編)」に・・
  今から600万〜400万年前、フィリピン海プレートに乗って北上してきた丹沢山地が日本列島に衝突、その後200万〜100万年前には伊豆半島が丹沢山地に衝突し、関東山地や丹沢山地を隆起させた。
・・・と書かれていたのを思い出し、沼津市がその接触線あたりに位置することから、この沼津アルプス構成の山々の成因はそれによるのではと推測し勝手に納得。

819分、尾根筋に上りつく。標識は無いが「山口峠」のはず。

直ぐ先の岩盤の上で東の展望を楽しみ、8段ほどのアルミ梯子を下り(マロンは崖縁を駆け下りさせる)、その先の岩と木の根の露出した急坂を登る。

マロンに引かれ、急斜面を息を弾ませ登る。水平線の晴れ間が広がり、富士山の裾野が見え始めた。

 

838分、「大平山356m」に到着。標識板には「おおべらやま」とのフリ仮名。山頂周りは木立に囲まれて展望には恵まれなかった。

先に下っていくと5人の登山者と交差。

856分、「多比口峠」の四分岐を通過。前方に「鷲頭山」が左右に羽根を広げた大鷲の感じで姿を見せた。

 

岩の露出した巾狭尾根を辿ると足場や景色が刻々と変化するので気が抜けない。岩尾根に繁茂したウバメガシ林を縫いながら先に進む。

    

 

923分、「多比峠」通過。林のアオキの葉に雪が積もり、赤い実が映える。

937分、「鷲頭山392m」に到着。

西の眼下に駿河湾が青く美しい。小広い山頂には「鷲頭神社」の石祠。残念ながら北の富士山は木立の蔭。ムスビを食べ、先に下る。

 

959分、「小鷲頭山」山頂に着く。

ここは好展望地で、青い駿河湾やヨットハーバー、沼津市街、その先に富士山。その左後ろには白銀の山並。位置からして南アルプスかも。

104分、岩の露出した急坂を下る。マロンを後ろに従え、時には補助ロープにも助けられ下る。

5分ほどで急坂下りが終わり、山腹を巻き下る。

 

1017分、左右に「←志下 御前帰→」の下山路のある「志下峠」を通過。

道脇の常緑樹は相変わらずウバメガシが多い。

「志下峠」からは勾配の無い幅広道で、ハイキングコースの雰囲気。

振り返ると鷲頭山と小鷲頭山が双瘤の山体を見せ、東前方に沼津港と沼津の街並みが見える。

 

1036分、「志下山214m」に到着。山頂には「さざなみ展望台」標識があり、ムスビを食べながら、西〜北の眺望を楽しむ。

今日のコースは変化に富み、充分楽しめたので、「徳倉山」へは足を伸ばさず、この先の「志下坂峠」で下山することした。

青い海を見下ろしながら山道を歩くのは珍しい体験などと話しながら「志下山」を下る。

 

1053分、「志下坂峠」に着き、「大井・大平→」標識に従い、右のアオキの林に下る。

113分、簡易舗装路まで下りて檜林を下り「大井公民館」横で村落に出た。

119分、幅広舗装路脇にとめた車に戻る。

 

 

110分、無事帰宅。