読売新聞の「みなみらんぼうの一歩二歩山歩」欄で長野県の「五郎山」が紹介された。

地図とHPで調べると
登山口からかなりの急坂を登り上げ、マキヨセの頭からは岩稜帯をうまく迂回しながら狭い山道を辿って山頂を目指す山らしい。

慎重を要する山らしいが、狭い道ならマロンは後ろに従えて歩けるので晴天予報の金曜日の出発を決める。

 

◇所要時間: 3時間12
◇難度(マロンとして): 易++++▼難
◇マロンの日記:
 唐松の落ち葉の山道をルンルン気分で登っていったら・・・だんだん急坂になり・・・岩が増えて・・・ついには・・・・・涙・・・。おとーさんとおかーさんへ::足を引っ張ってゴメンナサイ。

 

316分、家を出る。気温は6度。

相模湖ICから中央高速に乗って須玉ICを下り、清里経由で川上村を目指す。川上村の路肩の温度計はマイナス3度を表示。山を隠していた雲は徐々に消えて周りの山が姿を見せ始めた。

632分、町田市市民休暇村先を左折。みなみらんぼう氏一向は休暇村に駐車と記されていたが、どなたかのHPで「幻ノ滝」分岐近くに駐車との記事も見たので更に林道を進み数箇所の駐車可能スペースを見送った先の空き地に車を止める。

 

650分、幅広林道で出発。

進行方向の木立の上で朝日を浴び始めた岩山が五郎山らしい。すぐに「幻ノ滝」分岐を通過しその先で林道を横切る流水を渡る。風は無いが寒い。手袋をしているのに指先が痛いほど冷たい。

マロンをフリーにしてトランシーバーで呼ぶと反応しない。今日の寒さがバッテリー機能を低下させたらしい。・・・で、マロンは今日もひも付き犬と決まる。

75分、幅広林道を緩く登っていくと路肩に「五郎山入口」標識を見つけた。左折して唐松と白樺林の山腹を斜めに登り始める。

 

 

山道は徐々に急傾斜の尾根筋を登るようになってきた。

 

728分、大きな露岩下に登りつき体が温まったのでウインドヤッケを脱ぐ。このあたりから山道に岩塊が増え、露岩の急坂を登る。

 

746分、また大きな岩の下に登りついたのでザックを下ろして小休止。地図で現在地を調べるとマキヨセノ頭の露岩に近づいたらしい。山越しの朝日が暖かく感じる。

 

757分、コメツガ林に入り立ち木や岩に掴まりながら尾根筋の露岩斜面をクネクネ登る。

 

トンネルから抜け出るように樹林帯から岩尾根に飛び出すと一気に視界が広がった。右下は切れ落ちた崖になっているらしい。南に形良く尖ってみえる山は甲武信ヶ岳らしい。

 

さて進路は・・・と前を見るとすぐ先に大きな露岩が重なって立ち塞がっている。この岩の上が「マキヨセノ頭」らしい。

岩を掴んで上れる私たちには問題ないが、マロンには足の踏み場が無いので独力通過は無理と判断。一箇所サポートすれば通過は可能と思えるが戻りも可能か暫しルートを観察。帰路も一箇所を抱けば通過可能と判断し、マロンを励ましてこの露岩帯を通過。

 

816分、「マキヨセノ頭」に到着。

眼下の山々は朝日を浴びて山腹に雲を纏い、西方の雲の上には雪の南アルプスの山頂が連なって見えた。

 

バナナを食べながら景色を楽しんでいるとマロンが足を気にしている。見ると右足の親指の爪が割れて血が出ていた。

岩場通過時に爪を引っかけたらしい。軟膏、包帯、赤ちゃん用の靴下で傷を保護して、今日は無理せずにこの地点で戻ることにする。

 

842分、岩場の下り開始。

妻が先行し、私はザックを残してマロンを伴い、厳しいポイントだけをサポートして通過させつつ、下で待機する妻のもとに向かうよう命令。

847分、全員、無事通過して下山継続。

 

途中、同年輩の男性登山者と交差。カラマツの裸木越しに見える周りの景色に靄がかかり始めた。

 

923分、五郎山登山口に下りきってムスビを食べながら陽だまりでのんびりと休む。マロンは枯れ木を齧り、妻は孫への土産にと唐松の松かさを拾い集める。

一息ついて幅広林道を下る。

944分、全員に余力があるので「幻ノ滝」へ寄り道することにする。

「幻ノ滝」分岐に近づくとリードの先のマロンが右往左往し始めた。突然、20mほど前方の藪から3匹の鹿が飛び出し山斜面に走った。3匹とも大型の雌鹿だった。今日は森で食み跡やフンなど見ていなかったので鹿に遭遇するとは予想外。

 

950分、はやるマロンに引かれて「幻ノ滝」に到着。

流れの脇水は凍りかけていて滝下は落ち葉に埋まっていた。うらぶれた滝を写真に収める。

102分、車に戻る。

130分、無事帰宅。

  五郎山・2