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秩父あたりの低山には、まだ紅葉が残っているかもと未訪問の山を探し、武甲山の北に「破風山」を見つけ、舗装路も行程に入れて周回コースで歩くことにした。

◇所要時間: 3時間23
◇難度(マロンとして): 易++▼++難
◇マロンの日記:
 村では何匹かの犬に吼えられ、山に入っても一度もフリーにしてもらえずストレスが増した山行でした。

 

350分、星空の下を出発。気温は3度。

入間ICから圏央道に入り、関越自動車道の花園ICを降りて寄居町に抜ける。皆野寄居有料道路(410)を使いトンネルで皆野町に抜け、県道284で水潜寺を目指す。

62分、水潜寺の約2km手前にある「風戸入口」バス停前の日野沢橋の袂で「←破風山」標識を見つけた。

車は下山口に置こうと更に舗装路を西に進み、水潜寺の第1駐車場に到着。この駐車場には参詣者用との断り書きがあったが、此の時期・時刻に参詣者はないだろうと身勝手に考えて駐車。山に向かう道には「←破風山・札立峠」標識が立っていた。気温は0度。

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617分、日野沢川沿いの舗装路を戻る方向で出発。道脇には駐車できそうなスペースが何箇所かあった。路肩には霜。廃校らしい建物裏の山斜面は黄色に色づいていた。

640分、バス停「風戸入口」近くで「破風山2.5km 札立峠3km」の登山標識を確認。

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標識横の「関東ふれあいの道」解説板には   <日野橋-破風山-水潜寺>コース4.3kmが関東ふれあいの道  だと紹介されていたが、この解説板に

登山者の皆様へ 破風山山頂から札所34番へ下る道と華厳の滝に下る道は台風により崩落して通れませんので、他のルートで下山してください」との張り紙があり驚いた。

・・・・が、前進出来なくなったら戻ればよかろうと覚悟を決め、日野橋を渡る。

 

橋先の三叉路に立つ「破風山→」の標識に従い右折。道なりに200mほど進むと道が草深くなり・・??

どこかで標識を見落とした筈とバックすると先ほどの標識手前10mほどの地点の垣根角に次の「←破風山」標識が山に入る方向を示していた。

648分、斜面に付けられた半端な山道を進みながら、これがガイド書にあった「車道をショートカットする近道」だと納得。

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10分ほどで舗装車道に出て朝の太陽を浴びながら舗装坂道を上る。路肩のイチョウの黄葉が青空に映えて綺麗。

79分、舗装路を上り詰めた地点の人家の犬がマロンに気づき吼えたてる。これを気にして腰の曲がったおばーあさんが家から出てきたので挨拶したら、「お早いねー。犬連れかね。この先の銀杏の落ちてるイチョウの下には罠があっからね〜。」と注意してくれた。

マロンの紐を短く持ちなおし、山に入る。

 

711分、「山頂1.5km 猿岩1km」標識地点あたりから上りが始まった。林の中でマロンに水を与える。マロンの体や顔には早くも草の実がビッシリ。

721分、「関東ふれあいの道」の標識の立つ尾根筋に上りついた。林内にお茶の木が多く、白い花をつけていた。更に上ると樹間越し前方に「破風山」らしい山頂がのぞく。

736分、道脇に大岩があり、「猿岩」の標柱。最初は「大猿の顔」かと思えたが近づいて見上げると猿の胸像らしく見えてきた。

更に上ると東の樹間越しに靄に覆われた秩父盆地が見え始めた。

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747分、森の中に大きなアズマヤ。傍らの標識は「破風山0.2km→」。

その先は緩い傾斜の狭い尾根道に変わる。南に武甲山が姿を現した。沢山の蕾をつけたアセビの間を抜けていく。

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753分、「破風山」山頂に到着。

この山の名前は国土地理院地図には「はっぷうさん」、昭文社地図には「はっぷ山」となっているが、現地の山頂標識には「はっぷざん」と仮名が振ってあった。

眼前に広がる秩父盆地は山に囲まれているため空気がよどんだ感じで靄の中に沈んで見えた。

南〜東に展望が得られ、皆野町の東を流れる荒川先に蓑山、大霧山、丸山などが同定できたが南の武甲山が一番目立つ。遠く北方には「浅間山」が南に煙を流していた。バナナを食べながら山頂の雰囲気を楽しむ。

 

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山頂には「水潜寺への経路荒廃」の案内は見当たらないので、札立峠へ進むことにして潅木の中を西に下る。

 

815分、札立峠に下りつく。峠には「札立峠」の解説板があり

 「秩父札所の巡礼は笈摺を着、菅笠、手っ甲、脚絆を身につけ、草履をはいた姿で、1巡約100km歩いて56日の道程を各寺に札を打ち巡拝しました。この峠は、昔からの巡礼道で、33番菊水寺参詣ののち、赤平川に沿った久長集落からここを越えて下日野沢へ降り、34番水潜寺に留めの札と笈摺を納めました。札立峠の名は、昔、大旱魃の時、旅の僧の「雨を祈らば観音を進ぜよ」との教えにより「澍甘露法雨の札を立てたところから名づけられたといわれています。 環境庁・埼玉県

と書かれていた。

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水潜寺への下山道は「通行止」表示板を吊るした紐で遮断されていた。国土地理院地図を見ると、この下山路はかなりキツソウな沢筋のように読み取れたので、犬連れで無理することもなかろうと往路で戻ることにする。

818分、山頂への上り返し開始。

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829分、山頂に戻る。空はほぼ快晴で秩父盆地の靄はかなり薄まっていた。一息ついて往路の下山続行。

835、あずまやを通過。近くに一株だけ山ツツジが咲いていた。前回のミツバツツジと同様、狂い咲きらしい。

911分、舗装路の上の終点に滋賀の観光バスが到着して15人ほどの軽装備の登山者が上り始めて交差。関西からこんな低山に何の目的があって訪ねてきたのだろう??

 

日野沢橋を渡って県道に出る。

水潜寺を目指し舗装路を西に進むと先ほどの滋賀の観光バスが空車で水潜寺方向に走っていった。登山者に見えたのは秩父の巡礼者達だったのかも・・・。それにしても、札立峠から水潜寺に下れずに驚いているころだろうか・・・。

通過していくこの山村には柿の木が多く、人家の軒先に沢山の柿が吊るされていた。

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940分、水潜寺の駐車場に戻る。

水潜寺入口の看板には
「この水潜寺は、秩父三十四霊場、日本百観音霊場(西国、坂東、秩父)の結願寺として、巡礼者が打ち止めの札と笈摺を納めた寺です。・・以下略・・」と書かれていた。折角の折なので、坂を上って堂宇を一見して車で帰路に着く。

1245分、無事帰宅。

  大前山・破風山へ