テレビが秩父の「城峯山」山頂からの紅葉風景を放映。

味のある山らしいと感じて地図とHPを調べると・・・手持ち地図には表参道コースの記載しかなかったが、HP (http://www.ryusei.biz/yama/map1.html) には山頂と中郷登山口を結ぶ南尾根コースの記載もあり、周回ルートで歩けることが判明。

山頂は既に落葉を終えている頃だろうが、山麓で色づいた落ち葉が風に舞う風景を眺めるのもまた良いのではと、三連休明けの月曜日の山行を決める。

 

◇所要時間: 4時間58
◇難度(マロンとして): 易+++▼+難
◇マロンの日記:
 上りは関東ふれあいの道とかで歩き易い道でした。途中は杉林の中で単調な上りでしたが、お社から先は明るくて気持ちの良い所でした。

下りの尾根コースは殆ど杉林の中でしたが、巻き道は伐採枝や枯れ草が積み重なり、マロンには歩きにくい道でした。

 

350分、出発。前回の「破風山」と同じコースで6時前に花園ICを降り、国道44号線で西南に向かうと雲間に16夜の月。
皆野寄居バイパス、県道37を使い、万年橋から県道363を北上。

623分、「城峯山」の中郷登山口に近い吉田石間交流学習館の10台程度の駐車場(学習館の20mほど先)に到着。気温は0度。

632分、舗装路を北に向かって出発。

100mほど先で石間川の流れを利用した水車小屋前を通過。観光客用の蕎麦粉を挽くと解説板に書かれていた。路肩にトイレも設置されていた。

648分、銀色の大きな鳥居横に「城峯山登山道→」標識。鳥居をくぐり、沢を右にして東に10分ほど緩く上り、舗装路が左に急角度で曲がるところで登山道は直進。

 

75分、橋の袂に「男衾登山口」標識。

橋を渡って最後の人家前まで上ると建物の間に手づくりの「城峯山↑」標識が見えた。杉林の中の急な山道を登る。

716分、左から半納登山口からの登山道が合流。マロンは落ち着いているのでフリーにする。

 

722分、「第一ポンプ場」前を通過し丸太橋で沢を渡る。幅広の砂利道にキャタピラの轍跡。

マロンの鈴音が杉林の中を動き回り始めたので呼び寄せて紐付きにして上る。杉林の中、右の沢筋あたりだけ赤・黄に色づいたモミジが逆光に映える。

748分、「城峯山専用水道第2ポンプ場 標高771m」標識前を通過。山頂まで残り高度270m。この表参道登山道は杉林の中で展望は全然ない。

 

83分、山頂に近づいたらしく、小広場前に登りつくと三叉路があり、右は「石間峠→」で車道がきているらしい。

左の「←城峯神社・城峯山頂」に進むと神社の境内に入る。モミジの綺麗な境内にはお社、社務所、舞台風建物、トイレなど建っていた。

境内には将門の隠岩(伝説)なる解説板があり

 

今を去る一千有余年前第六十一代朱雀天皇の御世 平将門は・・・・一部略・・・戦に破れた将門は一族と共に落ち延びて関八州を一望に収めるこの城峯山に城を築きました。一方秀郷もまた将門を追って下吉田村に入り鶴ヶ窪城を築き激しく攻め立てたが地の利の勝る将門はこれを一歩も寄せ付けなかった。 ほとほと弱り果てた秀郷は或る日椋神社に賊徒平定の祈願をした所その夜半鼠の大軍が城峯山に押し寄せ一夜の中に鎧兜の紐をばらばらに食いちぎってしまった。時を逃さず一挙に攻め立てて破った。 岩窟に隠れ再挙を図った将門も影武者七人と共についに捕らえられた。秀郷は将門がいるのか逃げ延びたのかに迷ったが将門の愛妾桔梗の前を捕らえて拷問したところついに耐えられず自供するに食事の時鬢の毛の著しく動く人が将門なりと この時将門眼を怒らせ歯軋りして桔梗を睨みて桔梗あれども花咲くなと言って果てたという   以下略。   吉田町観光協会 と書かれていた。

 

お社横に「←将門隠れ岩」標識を見つけ、山頂を訪ねる前にこれを一見しようと岩肌沿いに進む。

818分、「将門隠れ岩」が岩壁上にあるらしく、右の岩壁に6mほどの鎖が垂れていた。メンバーを代表して私一人が鎖を上ることにする。

先ずは鎖を上り、岩上に立って更に上を見上げると4mほど上に丸太柵らしいものが見えた。

岩の突起や潅木を掴みながら岩肌を慎重に這い登る。最後の50cmほどは戻るのが難しそうにも思えたが、頂上横に柵が見えるので、上には別ルートがありそうに思えて強引に上りきる。

 

827分、狭い岩上には石祠があり、東に伸びる狭い岩稜尾根にコンクリート製の丸太風柵が設置されていた。

上ってはみたが目指す「将門の隠れ岩」らしいものは何処にも見られず・・??。ここに至って、鎖で上った地点の岩壁の凹みが「隠れ岩」だったのか!!とやっと気づくと共に、コースでもないところを無茶して登ってしまったのにも驚いた。

下で待機している筈の妻に「別ルートで戻るから〜」と声を掛け、尾根筋を東に辿る。

834分、分岐路を経てメンバーの所へ戻り、一息ついて山頂への道に進む。3分ほど先の分岐路に先ほど攀じ登った石祠に向かって「天狗岩→」標識が立っていた。その先では日本武尊を祭る「城峯神社中宮」のお社前を通過。

 

840分、朝日の差し込む幅広の関東ふれあいの道を東に進む。この山頂あたりは地形に変化があり、紅葉も見られて良い雰囲気。

847分、一等三角点のある「城峯山 1037.7m」山頂に到着。

中段に展望台を付けた巨大な電波塔が聳えていた。展望台に上ると6方向に山名表示の展望写真が設置されており、全周360度で目ぼしい山名が同定可能。私たちが訪ねた山では・・・

 

西には浅間隠山、鼻曲山、東御荷鉾山、(浅間山)、西御荷鉾山、赤久縄山、八ヶ岳、御座山、二子山、両神山。

南に白石山、破風山、御岳山(秩父)、大洞山、妙法ヶ岳、雲取山、蕎麦粒山、大持山、武甲山、武川岳、伊豆ヶ岳、二子山、丸山。

東に筑波山。 北には日光連山、赤城山、穂高岳、子持山、谷川連山、榛名山、草津白根山。

バナナを食べながら展望を楽しむ。少しずつ雲が増え始めた。

 

912分、南尾根コースで下山開始。

急斜面を下りきると上りで使った舗装路が右下にチラリ。杉林に入り、尾根筋を下る。

921分、砂利林道に下り、「漆木・中郷登山道」標識に従い更に見通しの無い尾根筋を南に下る。通行者が少ないのか枝払いした小枝が山道に散乱して歩きにくい。

更に下ると道がハッキリしてきた。高度差50mほどの上りの手前で「まきみち→」標識を見つけた。楽をしようと「巻き道」に進むと山道は山腹の東斜面に回りこみ始めた。

 

934分、陽だまりで一休み。太陽に照らされて温度計は20度を表示。半袖シャツ1枚になる。

歩き始めて日陰に入ると山道に雪が残っていた。

巻き道は大きく伐採された山の東斜面を横切って等高線沿いに付けられており、伐採の小枝や枯れ草が山道に積み重なり、これらを踏み越えて進むのでマロンにはきつそう。結構長くこの状態が続く。東の眺めは良いが、なかなかの悪路。

 

957分、尾根コースへの合流点が見えた地点でムスビを食ながら小休止。巻き道で楽をしようと思ったが期待外れだった。

1015分、小ピークに上って小休止。更に赤・黄・茶色の紅葉の中を下る。対面の山斜面も地味ながら色づいていた。

1036分、「漆木登山口↓」と「中郷登山口→」の三分岐点では右に下る。

1042分、小休止してムスビを食べ下山続行。相変わらず杉と檜の見晴らしの無いコースを下る。

 

1047分、地図に展望岩と表示されている地点では道の左に大岩が露出。

これに乗ると南に武甲山〜両神山が望めた。

黄緑に色づいた南斜面を下る。風が出てきて気持ちいい。16号鉄塔への分岐でムスビを食べて小休止。

 

下山を続行すると青空に柿の朱色が映え、里に近づいた感じ。

1124分、舗装路に下り、「石間交流学習館→」標識に従って舗装路を下る。

1130分、車に戻る。

 

2時、無事帰宅。

  城峯山2