テレビの気象予報者が早くもスギ花粉を話題にし始めた。
今年は幸い雪も少なく、丹沢に増えつつあるダニやヒルにも一番厳しいこの時期を逃しては・・・・と丹沢「檜洞丸」をマロンの64番目の山に選択。

この山への登頂ルートは多いが、マロンに楽そうなツツジ新道を採用。

穏やかな好天予報を待って木曜日の登山を決める。

 

 

 

◇所要時間: 5時間25

◇難度(犬として): 易+++▼+難

◇マロンの日記: ゴーラ沢出合までの平らな山道が登りの準備運動になったり、下山時の整理運動になったりでよかった。ゴーラ沢出合からの急坂はキツカッタが変化のある山道でおとーさんに助けてもらう所もありましたが何時の間にか頂上に登りついていました。

 

5時、真っ暗な中、家を出る。国道246号線を辿り、松田の先の清水橋で丹沢湖方面に右折。中川温泉を通過して西丹沢自然教室前の駐車場(無料・10台程度)に車を停める。

7時、出発。掃除中の自然教室の管理人が「この時期は滑るからね」と声を掛けてくれた。まずは駐車場前の舗装路を北に進む。

10分ほど歩いて「西丹沢自然教室0.5km檜洞丸4.8km」標識箇所より右の沢沿いの山道に入る。50mほどで沢と分かれて左の斜面に登る。ザレた場所には丸太組み木橋が何ヶ所も設置されている。

 

723分、尾根に登りつくと前方下に東沢と石棚沢の合流点が見える。東沢を右に見下ろしながら平坦な山腹の山道を進む。

後ろにムスビ形の権現山、これに続いた畦ヶ丸が姿を現す。道脇にミツマタが花をつけている。小鳥も姿を見せる。平坦な山道歩きは20分ほどで終わり、緩やかに沢に下り始める。

 

 

748分、「檜洞丸3.1km」標識のある「ゴーラ沢出合」に到着。広く白石に覆われた河原の中を流れる清流を飛び石で渡り、対岸のコンクリートの階段を登る。急な上りで鎖が付けられている。しばらくは痩せ尾根で木の根の多い箇所を通過。

82分、壊れかけたテーブルを見つけて小休止。この辺りから霜柱が現れる。岩と木の根と屈曲の多い急斜面が続きグングン高度が稼げる。時々、マロンを持ち上げ手助けする。

 

833分、左の沢の対岸沿い林道からこの登山道に入り込める山道が左から合流。上りは更に続く。ほぼ同時に駐車場に到着した中年登山者がマロンの頭を撫でて先行していった。

840分、展望台に到着。朝日に輝く雪の富士山とマロンを写真に収め、ついでにムスビを食べる。再び急坂を登る。鹿のフンが見られたがマロンは全然反応せず。

916分、鎖とハシゴ箇所通過。左に檜洞丸山頂から犬越路へ下る尾根の山肌が望めるが少し荒れて見える。

925分、「檜洞丸0.8km」道標地点の休憩テーブルで小休止。西に展望があり、以前、マロンも登った「大室山」が立派。

 

この辺りからが6月頃、トウゴクミツバツツジやシロヤシオの競演が始まる箇所。しかし予想外に地表土が流されていて、木々の根が地表に露出し倒れ掛かっているのが多い。5年ほど前には見られなかった木階段や木道、ハシゴが設置されている。

ブナの立ち枯れで山の保水能力が減退し、登山道周りは小潅木だけでは表土を維持しきれなくなった様子。人工物での荒廃防止努力が見られるが、荒廃進行を停めるのは難しそうに見えた。

942分、テシロの頭の分岐点を通過。標識は「檜洞丸0.6km つつじ新道4.3km 箒沢石棚コース5.5km」。春にはバイケイ草、マルバダケブキが姿を見せ始める場所なのだがこの辺りも荒廃の雰囲気。道が凍っていて固い。

 

 

ここから300mほどの平坦な木道沿いのブナ林はツツジの写真を撮りに通った当時の雰囲気が残っていた。

950分、木道終点にソーラーパネルが設置してあり、大気観測機器の電源との説明板。山頂に向かう斜面のブナに精気が感じられない。

10時、標高1601mの「檜洞丸」頂上に到着。

落葉ブナの枝越しに富士山、南アルプスが展望出来た。おニギリで早昼食。僅かな風があり手が痛くなるほど冷たい。北斜面に僅かに残雪が見られた。

1015分、山頂の石祠の山神様に登山感謝のお参りをして下山開始。

前方に富士山を眺めながら凍った道を注意しながら下る。マロンも下りは得意でグングン高度を下げていく。

 

 

笹薮の斜面を大きな鹿が白い尻毛を見せて駆け下りていった。マロンはただ見送るのみ。

「ゴーラ沢」出合の河原で暖かい陽を浴びて残りのムスビで正式昼食。いつもは喜んで沢に入るマロンが折角の清流なのに足をわずかに付けただけで戻ってきた。

1225分、車に戻る。駐車場の車は6台に増えていた。今日出合った登山者は4人のみ。

天気が良く無事に登山を終えられたが、山頂の荒廃した風景に心が痛む。私も影響を及ぼした一人か。

3時過ぎに帰宅。

  檜洞丸2