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計画コース

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予想標高図

次回は二代目マロンの200山目になるので記憶に残る山行をと考え・・・14年前に試した<伝道→雷平→鬼ヶ岩>コースで丹沢山塊・主稜線に上り、丹沢最高峰の「蛭ヶ岳」を往復するコースを考え、快晴予報の水曜日の出発を決める。

 

430分、出発。夜空には満月。一般道を使い丹沢・宮ヶ瀬湖畔に出て、早戸川林道に進む。

550分、「早戸川マス釣り場」前で「土砂崩れのため800m先で道路閉鎖」看板に対面。念のため、先に進むと駐車予定の「伝道」まで残り6km地点で林道はゲートで完全閉鎖されていた。

現地看板に「人も通行不可」と記されていたので「蛭ヶ岳は諦め」と妻にいうと・・・「代わりに登れる山は??」と返された。・・

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ほぼ1年半前、同じく丹沢の「檜洞丸」を目指し、この時も思いがけなく道路閉鎖に遭遇し、目的地を急遽、「大室山」に変更したことを思い出し、当時諦めた「日蔭沢橋から檜洞丸へ」コースを提案。

妻は山地図を見て、1000mを越す標高差に若干、弱気をみせたが、「以前にも登ったことのあるコースだから」と説得し、新目的地を「檜洞丸」に決定。

即、カーナビに「日蔭沢橋」をセットして車を道志道に回し、「神ノ川林道」を目指す。

7時前、「日蔭沢橋」に到着し、路肩の先着登山者の2台の車の間に駐車。

 

 

73分、車止めゲート横を抜け、舗装林道で出発。

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600m先の「矢駄沢橋」を渡った地点の「檜洞丸→」標識にガイドされ右の山へ入り、杉林の急斜面を九十九折で上る。このあたりの自然林は既に落葉を終えていた。

30分ほど登り水飲み休憩。気温は5度だが体が温まり薄着になる。高度800mで「←神ノ川0.7km」「熊笹ノ峰2.25km→」標識を通過。

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相変わらずの杉林を上っていく。冬期にはこのコースでよく鹿を見かけたが、今日は臭いも無いらしく紐先マロンが素直に登っていく。

750分、林道を横断し、「熊笹ノ峰2km↑」標識で更に尾根筋を上る。前方に朝日を浴びた「熊笹ノ峰」が姿を見せた。

急勾配の上りを1時間続け、高度を350mほどを稼いで水飲み休憩。シャツ1枚なのに額から汗。やがて勾配が緩み少し楽になる。

 

826分、木の間越しの朝日を受け、幅広尾根を登る。東には当初予定の「蛭ヶ岳」が尖った山頂を見せた。

「熊笹ノ峰0.8km→」標識先で左のブナ林の窪地に移り登る。このあたりは獣の臭いが残るのかマロンの左右への動きが激しい。更に左の尾根に移ると左前方に「檜洞丸」が姿を見せた。

ブナ林で小休止。鳥の声も無く静か。ブナ林に鹿のフンが見られた。徐々に勾配がきつくなる。

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917分、熊の古い爪跡(?)の残るブナの大木を通過し、「熊笹ノ峰」に到着。南に雪を纏った「富士山」が美しい。

霜に覆われた休憩テーブルにザックを置き、ムスビで消耗エネルギーを補給するとご飯好きマロンも喜んでお相伴。

927分、霜を踏み、幅広尾根を40mほど下り、朝日の直下に聳える「檜洞丸」を目指し進む。裸尾根には10cmほどの霜柱が見られた。

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高度差130mほどの上りを開始。荒れた岩稜帯の急坂には立派な板階段が設置されていた。

その先の破砕石混じりの急坂は九十九折で上る。振り返ると、南西には冬姿の富士山、西には「犬越路」の峠先に「大室山」が大きい。その先には南アルプスの山々が雪で真っ白。

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958分、無人の「檜洞丸1601m」山頂に到着。この山頂は木立で囲まれ、西以外の視界はよくない。

日当たりの良いテーブルでムスビを食べながら、妻と下山コースを相談。私は変化を期待し「犬越路」経由を希望したが、妻は往路での下山を希望。

理由を聞くと・・「昔、冬に「犬越路」経由で上り、途中の「小簪」「大簪」の露岩帯で怖い思いをした」とのことで  「このメンバーはその後、何回も悪路通過の経験を積んでいるので、それほど心配することもないから・・」と「犬越路」経由に同意してもらい、下山コースが決定。

 

1012分、西に向かい下山開始。

「熊笹ノ峰」に向かう下りは前方180度に遮るもののない広視界。霜の着いた足場を一歩ずつ、丁寧に確認しながら下る。今にも崩れそうな急坂に丁寧に山道を付けてくれている神奈川県(?)に感謝。2人の同年輩登山者と交差。

1044分、「熊笹ノ峰」に戻り、更に西に進む。僅か下って上った先が標識は無いが「大簪(オオコウゲ)」のピーク(の筈)

ここから地図に「ヤセ尾根が多い」「歩行注意」「クサリ」「」などの注記のある露岩の急坂が始まり、岩稜帯を慎重に下る。

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クサリ場ではマロンは躊躇を見せず、自力で通過。

1112分、昔は無かった「鉄ハシゴ」箇所。妻に先に下りてもらい、マロンをフリーにして「オカーサン!!」と命令すると脇斜面を一気に駆け下り無事通過。露岩の急坂下りが続く。

1118分、二つ目の「鉄ハシゴ」も無事通過。

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1121分、次のピーク(標識はないが「小簪」の筈)に上りきって振り返ると「大簪」がのしかかるような威圧感を見せた。

このピークで小休止して朝日を浴びてムスビを食べる。マロンもドックフードで昼食。「小簪」ピークからの下り開始。

1132分、潅木帯の鎖場通過。
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38分、岩稜帯を通過。背丈を越す熊笹道を下る。先行マロンは潜航犬。丸木ハシゴを3箇所ほど下って通過。

1146分、段差の大きい区間を通過し、ほぼ平坦の笹道を進む。

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1158分、三叉路。直進は「犬越路0.5km」、右下へは「犬越路トンネル」表示。

小休止後、先に進むと休憩中の中年夫婦の足元から大狸に似た犬が出てきた。紐付きでないので不審な顔をすると「自分たちの犬ではない」と断り、犬越路あたりから付いてきたとのこと。ドックフードを与えてみたが食べなかった。下山継続。

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1214分、「犬越路」に到着。相変わらず雲ひとつ無い快晴で無事に難所を通過し気分高揚。休まずに「日蔭沢橋」を目指し北に下る。

窪地地形を10分ほど下ると以前の山道が虎縞ロープで閉鎖され、右の沢を横断するようガイドされた。・・?。迂回を終えると、この措置が沢筋の破砕石堆積場経由を避けるための道と判明。このルートが東海自然歩道に指定されているためかも・・。流水の沢を簡易橋で渡り、「日蔭沢橋1.2km」標識を通過。

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1245分、幅広の沢筋ガレ場を九十九折で下り、小さなケルンが沢山積まれた河原を横断し下る。

1259分、砂利林道に出てこれを下り、「神ノ川ヒュッテ」前を通過。ヒュッテ近くの駐車場には300/日の看板が立っていた。

17分、車に戻る。快晴日だったのに車は4台のみ。

道志道を使い 320分、無事帰宅。

 

帰宅後、GPSデータ-PCに移し、カシミール3Dで図示させると、累積標高差は1500m近く、また下山路の「大簪」「小簪」の険しい地形が読み取れ、二代目マロンの200山目の結果がうまい具合に残せた。

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◇所要時間: 6時間4

◇難度(マロンとして): 易++++▼難

◇マロンの日記: 熊笹の峰への上りは段差が少ないが急坂が長く続く、単調コースでした。山頂への板階段の先は崩壊の進んだ裸地の急斜面を登るようになり足元に注意が必要でした。

熊笹の峰からの下山コースはツツジの咲く時期には楽しめるコースですが、露岩の急坂箇所が多いので犬連れは勿論×で山に不慣れの人が寒期に下りに使うのも避けたほうが良さそうだとおとーさん達が話していました。

帰宅後、マロンの体を調べたおとーさんが痩せこけた数十匹のダニを取ってくれました。

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