昭文社の山地図には登山コースとして記載されていないが、「釜ノ沢五峰」という秩父のミニ周遊コースをガイド書で見つけた。
コースのセールスポイントは
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スリルと展望が楽しいミニ岩峰>とのことで興味が湧き、訪ねることにした。

5月前半というのに梅雨期のような天気が続いていたが、やっと秩父地方に明日午前中は晴れの予報が出たので金曜日の出発を決める。

 

◇所要時間: 3時間4
◇難度(マロンとして): 易++▼++難
◇マロンの日記:
 3時間ほどの短コースなのに沢、尾根、岩稜、森、クサリ・ロープ場など、変化のあるコースで、マロンよりも腕白な子供に喜ばれそうなコースだなとおとーさんが云っていました。

 

3時、出発。青梅、名栗湖経由で秩父市に出て荒川を巴川橋で渡る。蕨平で県道43号線に移り長若交差点を左折。
落合橋先も左折し、「長若キャンプ場→」看板に従い民宿長若山荘前の路肩に車を置く。

534分、山荘の先で登山標識を見つけたが、沢沿いで進むのか左の鳥居を潜って上るか迷う。ガイド書を取り出し確認のうえ、沢沿いに進む。

 

50mほど進むと「金精神社 文殊峠へ」の標識を見つけ、安心。天気は曇り。荒れた感じの暗い森の中を沢沿いに登っていく。

539分、「釜ノ沢五峰」の標識地点から沢を外れ、杉、檜の山斜面に取り付く。相変わらず荒れた感じの森を進みやがて涸れ沢沿いに上る。杉、檜の森の下草にヤブレ笠が見られる。

546分、森の中は複雑な地形になってきた。この様子ではマロンをフリーに出来ない。紐を引っぱるマロンに追従するのは息が切れる。

「五峰へ→」の標識で涸れた沢筋を横切って右の尾根に進む。森の中は静か。道脇に小さな丸石を抱き込んで固まった砂岩が見られる。

553分、自然林の中の複雑地形を登っていくとノッペリした砂岩の上に「一ノ峰」の石標識が立っていた。北に若干の展望が得られる。

 

進行方向は更に高まっていて松やコナラ、潅木の中を50mほど登りピークを通過。僅かに下ると次のピークへの上りが始まる。ひも付きマロンは左右を気にして落ち着かない。

558分、森の中に山道が二つに分岐。左の高みを指す「←兵重岩展望台」標識に従う。

64分、南に視界が広がる展望台に「第二峰」の石標識があった。

展望を楽しんで往路を戻ろうとしたが、右下の岩肌にクサリが垂れているのに気づく。コースはこのクサリ場を下るらしい。

マロンも自力で降りられそうと判断し、ひもを外して「ヨシ!」とけしかけたら、思い切りよく駆け下りた。私達はクサリに助けられて下る。

今日は風が無く、蒸し暑い。小休止してマロンに水を与えると一気に400ccほど飲んだ。

617分、小さな丸石を抱き込んだ砂岩のピークに「三ノ峰」標識。

「三ノ峰」からのコースは岩場をロープで下りるらしい。覗いてみたらノッペリした岩肌でマロンには無理と判断し、安全第一でピークを巻くルートに進む。

ピークを巻いて先ほどのピーク下に出ると岸壁の上からロープが垂れていた。

623分、次のピークへの上りが始まる。山ツツジが朱色の花を付けている。

627分、「四ノ峰」のピークで記念写真。

さらに先に進むと左に小道が分岐し、「布沢地区を経て  神社へ」の標識。私達は直進。自然林の下草にモミジ傘やジュウニヒトエを見つけながら暗い林の中を登る。

637分、南に眺望のとれる尾根筋に「五ノ峯」の石標識を見つけ小休止。

5分ほど先で「五峯」より高い地点を通過。林の中で見晴らしはない。玉アジサイが咲き始めていた。

 

644分、次のピーク通過。進行方向に向かって「金精神社 文殊峠→」の標識。北の空の雲が薄くなり小鳥の鳴き声が増えてきた。高圧線鉄塔下を通過。

655分、十字路の峠地形通過。表示は無いが布沢峠らしい。気持ちのよい尾根道を先に進む。

72分、緩やかなピークを通過。その先の三叉路は「金精神社 文殊峠→」標識に従う。ガイド書に書かれていた「モミ」の巨木前を通過。

 

その先では北に展望が得られて、これまで歩いてきた一ノ峰〜五峯が望めた。

719分、竜神山と金精神社の分岐の「中ノ沢ノ頭」に着く。今日は時間と体力に余裕があるので金精神社まで足を伸ばすことにして緩く斜面を下っていく。

 

5分ほどで金精神社に着き、マロンがおとなしい犬になるようにお願いしておいた。

729分、三分岐地点に戻り、「竜神山 中ノ沢方面」に進む。

740分、右下へ「キャンプ場 釜ノ沢」、直進は「竜神山 兎岩」標識の立つ三分岐点に到着。  私達は竜神山を目指す。

3分ほどでピークに上り上げると360度に展望が得られる「竜神山」山頂。

周囲の山を地図で調べると南の山は熊倉山、酉谷山、三ッドッケ、蕎麦粒山。南東の特徴のある山体は武甲山、その南に山頂を雲に隠した大持山。全て登頂済みの山だった。10分ほどの休憩で先に進むと「兎岩→」の標識が現れた。

81分、痩せ尾根通過。森の中、前方に二つの突起を持つ大岩が見えた。兎の耳らしくも見えるのであれが「兎岩」かもと話ながら大岩を回りこむと「兎岩→」標識が更に先を指している。

 

 

大きな砂岩の上を通過したが「兎岩→」標識がまだ先を指していた。

814分、若葉の林を抜けると幅10m、長さ40mほどのノッペリした砂岩面が前面に下っている。表示は無いがこれが「兎岩」らしい。遠くから見るとうずくまった兎に見えるのかも…。

ノッペリした岩面には安全のためらしく肩幅ほどでクサリの通路が作られていた。

その先は新緑の中を九十九折で下りの一途。

825分、舗装路に下りきる。薄日の差しはじめた路肩に黄金色のクサノオウが群落で咲き誇っていた。

838分、車に戻る。

 

1130分、無事帰宅。マロンの身体を調べたら50匹以上のダニが見つかった。

   釜ノ沢五峰2