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山歩き主要メンバーの「コーギー犬・マロン」は腎機能低下の末、11月9日昼、私たちの手の中で息を引き取った。近所の犬仲間の方たちから頂いた花に囲まれ眠っているように見えた。骨は近くの桜の木の下に散骨。マロンは気持ちの優しい犬であった。 気分一新のため、山を歩くことにする。乾徳山は昨年の11月13日、弟を誘い登った山だがメリハリがある良い山との好印象があり再訪することにした。 |
3時36分、星空と半月の中、出発。中央高速を大月ICで下り、国道20号線で勝沼に向かう。柏尾交差点を右折し、140号で牧丘町、三富村を通過。カーナビは「徳和入口」で左折指示するがこれを無視してその先のトンネルを通過し、約100m先の「下釜口バス停」先を左折。(前回の帰路に見つけた道でかなりのショートカットになる。) 細いひび割れだらけで表示が殆どない舗装林道をクネクネ上る。やがて大平牧場の駐車場に到着。昨年はここに駐車(500円/日)したが今回は前回の知見で更に先の「登山口」の路肩に停めるべく砂利林道を先に進む。 「乾徳山登山口」案内板のある路肩に駐車。消えかかった立て札看板文字は「大型車の通過あり」と書かれているらしいのでその余裕をつけて駐車。 |
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6時30分、案内板と標識に従い山腹の山道に登り始める。気温は2度。落ち葉が凍っていてシャリシャリと音を立てる。 15分ほどで「道満尾根」の道に合流し暫く「国師ヶ原」への砂利林道を辿る。 |
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6時55分、「←国師ヶ原」指示板脇に「扇平・乾徳山」指示板が尾根筋を指している。砂利林道と分かれて落葉を終えた裸木ばかりの林を登る。 潅木の切れ目では雲海の上に富士山、南アルプス、大菩薩連嶺がくっきり望める。 ガサガサと笹原の中に獣の気配。立ち止まり息を凝らしていると前方の山道を雉サイズの山鳥が駆け抜けていった。岩混じりの潅木帯の尾根筋を緩やかに登って行く。 |
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快晴、無風、気温は低く、ただ歩いているだけでも気持ちがいい。 7時30分、潅木帯からカヤトの草原に抜け出る。色づいたカヤト原の先に「乾徳山」が聳えている。青い空に半月が残り、朝日に梅モドキの実が赤い。足元にはまだ霜柱が長く伸びている。南には雲海と山並み。 7時37分、カヤト原の上部に「扇平」標識があり、「国師ヶ原」との分岐点。ここから岩の多い急坂が始まる。 8時5分、ロープ、丸太梯子が現れる。杖をザックに仕舞い、手も使いながら登る。 |
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4〜5mの鎖場も出てきた。雨乞岩を通過。 8時20分、岩盤の上で生き抜いている頑健な木々や積み重なる大岩の間をすり抜けるように赤ペンキマークがガイドしてくれる。2ヶ所目の鎖場は10mほど。腕力にものを言わせて登り抜ける。「16」と書かれた標識を通過。 8時28分、これを上りきれば山頂に立てる最後の鎖場前に立つ。 ガイド書には高さが25mほどと書かれていたが左程に感じない。迂回路で登るという妻を励まし先行させる。 最初の3〜4mは岩の裂け目に足が届かず苦労したようだが、その先は岩の割れ目沿いにサポートなしで登っていった。 |
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8時34分、「乾徳山(2031m)・山梨百名山」標識の立つゴロゴロ岩の山頂に到着。 山頂恒例行事で山頂標識にマロン像を乗せて記念写真を撮り、赤飯ムスビを食べながら360度の大展望を楽しむ。 眼下の雲海の上は晴れ渡り、富士山や南アルプス、金峰山や大菩薩嶺など見放題。 8時47分、下山開始。 帰路は山頂を通り越し、「水ノタル」三叉路から国師ヶ原経由で車に戻るつもり。先ずはアルミ階段で岩場を下る。暫くは手も使いながら慎重に下る。 |
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7分ほどで岩石帯を通過し、潅木尾根を進む。 8時56分、地図に「水ノタル」と記載のある「黒金山→」との分岐点で「←国師ヶ原」標識に従い、針葉樹林の岩混じりの急坂を下る。南斜面なのに何故か苔が美しい。乾徳山の山腹を巻きながら緩く下り続ける。 |
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9時45分、バナナを食べながら一休み。カラマツの残り葉が黄色に色づき小春日和そのものの風情。 10時3分、やっとダケカンバ林から「国師ヶ原」に抜け出る。小奇麗な避難小屋 (休業中の高原ヒュッテ)があり、小屋の背後に青空をバックにして乾徳山が聳えて見えた。 先に進むと「大平高原」と「扇平」の分岐点通過。緩やかに僅か上ると背後上方にカヤト原の扇平が見える。山道はいつの間にか林道に変わる。 10時20分、往路に合流。 10時40分、車に戻ったところに牧場から4人家族が登ってきた。今日出逢ったのはこの4人だけ。 2時5分、無事帰宅。 |