あまりの猛暑で山歩きを控えていたら、マロンが欲求不満を示し始め・・やむなく、標高の高い、涼しく歩けそうな山を物色し、これまで3コース歩いた「櫛形山&裸山」を今回は野草狙いで、東から周回することにした。 山地図の解説に依れば・・・ 「櫛形山」は甲府盆地の西方の白峰三山の左手前に大きくどっしりした山で・・・日本髪に差す櫛の形をしているところからこの名が生じた。　と記されていた。 ◇所要時間:　5時間11分 ◇難度(犬として):　易＋＋▼＋＋難 ◇マロンの日記:　晴れ予報でしたが、林道以外は森の中だったので、この季節にしては案外、楽に歩けました。

2時30分、出発。 中央高速・甲府南ICを下り、県道12(=新山梨環状道路)を西進し、南アルプスIC横を通過し、その先の国道52に左折し、直ぐ先で県道108に移って西に高度を上げていく。 4時42分、標高880mの「南アルプス市県民の森」まで進み、その先は「伊奈ヶ湖林道」で更に高度を上げていくと・・・1抱えほどの真っ黒な獣が道路柵を潜って逃げた。熊だったかも・・??　 5kmほど先で「櫛形林道」に合流・左折し、3kmほど西進し、北尾根の尾根先の「みはらし台広場(簡易トイレあり)」の駐車場に車を入れる。　タイミング良く、東に朝日が昇り始めた。　気温は18℃で流れ雲はあるが晴天。

5時12分、「櫛形山」へは「中尾根登山道」で上る予定なので、P横の「北尾根登山道」の上り口は無視して舗装林道を西に進む。路肩に「櫛形山一帯で熊の目撃情報が寄せられました」看板。 前方に「中尾根」を見ながら、舗装林道を辿ると道脇に「フシグロセンノウ」が朱色の、「キツリフネ」が黄花を見せた。

5時53分、2.5kmほど先で「中尾根登山道」が「櫛形林道」と交差していた。標高は1450m位。 この地点の「←グリーンロッジ42分　キャンプ場65分→」標識に従い、中尾根で登山開始。 標高1600m辺りから「コバイケイソウ」が姥花を見せた。

コース脇の木に「オオイタヤメイゲツ」「ミヤマガマズミ」「クロモミ」などの樹名板。標高1670m辺りから大木が増えてきた。 6時48分、標高1730m辺りの林床にシダが増えた。綺麗なタマゴタケを撮影。 6時52分、地図の「祠頭」地点を目指して上り、尾根先を回り込み緩く下って上り返すと前方に小ピーク。

7時6分、標高1816mの小ピークが「祠頭」と推測して立ち寄ってみたが、無標識。 この先のマルバダケブキ群生地先の草地広場が標識の「キャンプ場」らしく、森の中に「櫛形山ほこら小屋」と別建ての「トイレ屋」があり、小屋先から水音。好環境で魅力的な場所だった。

標識に従い、右に90度方向を変え、上りを再開すると大木や古木が増えてきた。 7時42分、次の「←櫛形山」「↑裸山」標識の三分岐は山頂を目指す。 7時55分、「バラボタン平」の「←櫛形山山頂20分」「↑裸山25分」標識の三分岐は僅か下った先の山頂を目指す。林床に盛期の「アキノキリンソウ」。

8時7分、「櫛形山2052m」「山梨百名山」標識のある山頂に到着。 南東の木立の間から真夏の「富士山」が望めた。ムスビを食べながら体を冷やす。 8時19分、次の目的地の「裸山」を目指し、往路へ戻り、「バラボタン平」の三分岐は「←裸山25分・アヤメ平40分」標識に従い原生林のような森を抜け・・・

		8時49分、「裸山」に近づくと、一帯は防鹿網で囲まれ、柵の中は野草の花の盛期。 カメラマンの為に開けられた穴から　「マツムシソウ」、「ツリガネニンジン」、「ウスユキソウ」、「ヤマハハコ」、「クルマユリ」、「マルバダケブキ」、
「アキノキリンソウ」、「アザミ」、「シモツケソウ」、「クガイソウ」、「コウリンカ」、「ナデシコ」などが咲き競っているのが見えた。　　鹿の食害が無いと、これほど野草が楽しめるとは!!

9時1分、花の見当たらない「裸山」へは上らず、「アヤメ平」を目指し「コメツガ」林を緩く下っていく。カラマツ林にはサルオガセが一面に垂れていた。 9時13分、防鹿扉を通過し、「アヤメ平」へ着くと・・・

柵内に「天然記念物・・アヤメ」解説板があったが、花期を終えたのか鹿の影響が残っているのか、アヤメは見当たらず、太陽光発電の新設トイレが目を惹くばかり。 「北尾根登山道　みはらし台40分→」標識に従い、東へ下山開始。 東斜面に「シモツケ」「クリンソウ」などが見られた。

防鹿柵を通過し、小石のゴロつく山道をグングン下る。途中、今日初めての夫婦登山者と交差。久しぶりの山行に疲れを感じ、途中、ザックを下してムスビを食べながら一休み。真夏の登山は疲れる。 10時22分、やっと朝の櫛形山林道へ降り、10時23分、車に戻る。 12時40分、無事帰宅。

今日、出合った野草の花や実