台風21号が関東地方を通過し、翌日は台風一過の快晴。

1日置けば足場も良くなるだろうと、快晴予報にも押されてマロンの91番目の山登りを計画。

但し、ヒート中のマロンのために軽いコースを選択基準にして対象を物色。

結果、大月市・秀麗富岳12景の第三番「大蔵高丸とハマイバ丸」に登って、秋空を背景に富士山を眺めようということになった。

マロンに余裕があればその先の大谷ヶ丸まで足を伸ばすことも視野に入れる。

 

 

所要時間: 2時間25
難度(犬として): 易▼++++難
マロンの日記: 標高差が少なく、所要時間も2時間半に満たないコースを選んでもらい、散歩みたいに楽な山歩きができました。

 

45分、家を出る。国道20号を西に走り、笹子トンネル先の「景徳院入口」交差点を右折、215号 焼山沢真木林道をクネクネ上る。舗装路が砂利道に変わる辺りに右上に向かって「湯の沢峠への徒歩口」があった。車で峠に上るには更に砂利林道をウネウネと15分以上走ることになる。

650分、20台程度駐車可能な広場に到着。標識類が全然見当たらず駐車予定地か心配したが、広場脇の林の中に避難小屋を見つけ、安心して出発準備に入る。

出発風景を撮ろうとして、デジカメを家に忘れたことに気づく。ここまで上ってしまっては如何ともしがたく、景色の記録はスケッチで対処することにした。

710分、広場風景を簡単にスケッチして南に向かう山道に歩き出す。

笹道を2分ほど歩くと、大きな「湯の沢峠 1652メートル」標柱横に、「←小金沢連嶺・大菩薩方面」「大蔵高丸方面・ハマイバ丸→」の道標。快晴予報で富士山との対面を楽しみに上って来たが、何故か全天、雲に覆われ山上にはガスが流れている。

笹やダケカンバ林を抜けると緩やかな起伏の草原帯に出る。背後には黒岳が大きく聳えている。

草原には露岩が見られ、「湯の沢峠のお花畑」標識もある。リンドウ、アキノキリンソウは花の盛りだが、マツムシソウ、アザミ、ハハコ草は既に花を種に変えていた。所々にぬかるみが残っているが、マロンは気にせず真中を歩いていく。露でズボンが濡れる。

725分、草原の高台通過。前方のガスの切れ目に山塊が覗く。緩やかに下って笹や潅木帯を通過。ガスの中に太陽が白く輪郭を見せるが、直ぐに姿を隠す。

730分、急な上りが始まる。山道を横切る木の根を階段代わりにして登る。急斜面の林にもダケ樺の大木が多い。下草に混じり、トリカブトが咲いている。

738分、霧の中、僅かに東北に視界。急坂路の片側にロープが張られていて、覗くと東側は切れ落ちた崖だった。

 

744分、草原の中の小高い丘が「大蔵高丸1781m」山頂で「山梨百名山」の標識に迎えられる。展望は四方に広がり、南にハマイバ丸、西は下り傾斜のススキ原の先に山々が霞んでいる。枯れ木のようなオヤマボクチやヒヨドリ草に混じり、オミナエシだけが新鮮な黄色を見せる。

750分、尾根沿いの山腹を南に進む。モミジやコナラなどの自然林の中に一抱えほどのダケ樺の大木が数多く混じっている。モミジが僅かに黄色に色づいている。ガスが高原を東から西に流れていく。ガスの中に僅かに鳥の声。

84分、林を抜けると草原に大きな露岩。傍らの赤い花は山ラッキョウか?。巴シオガマ、ワレモコウ、シロヤマ菊も姿を見せる。緩やかなアップダウンで前進するとガスの中に一段高いピーク。

 

815分、「破魔射場丸(ハマイバ)標高1752.0m」に到着。木立に囲まれ展望はないが、明るい雰囲気で十畳ほどの広場に三等三角点があった。
慣れないスケッチで記録を残す。先に進んでもガスで展望は期待出来そうも無いので帰路につく。

大蔵高丸の手前でフト振り返ると雲間に「冨士山」が半身を見せてくれた。マロンは山道に飛び出す小さなバッタに神経を集中して歩いている。大蔵高丸からの急傾斜の下りで老登山者と交差。

920分、「お花畑」でムスビを食べながら富士山の出現を待ったが、雲は動かず諦めて下山。

935分、車に戻る。

車で焼山沢真木林道を下山中、リスが道を横切る。林道に落ちた栗の実が獣を林道に誘い出しているらしい。
往路と同じく20号線を使い1310分、無事帰宅。