梅雨が始まり2週間。15ヶ月のマロンは若い体力を持て余している。…・幸い明日の月曜日、甲府あたりに晴天の予報。

急ぎ地図を調べて、昇仙峡の「羅漢寺山」にマロンを連れ出すことにした。

◇所要時間: 3時間16
◇難度(犬として): 易++▼++難 (
弥三郎岳は除く)
◇マロンの日記: 森の中で獣の臭いを追ったら、お前は狩猟犬ではないと叱られましたが、それはそれとして、久しぶりに森の中を走り回れて非常に楽しかった。

 

240分、家を出る。国道16号線に入る頃より小雨。相模湖ICで中央高速に入り、暫く走ると雨は上がる。

甲府昭和ICを下りると路面は随分濡れていた。昨夜は雨だったらしい。県道101号線(敷島竜王線)を北上。県道27号線に入って金桜神社を通過。

456分、夫婦木神社の先で、「羅漢寺山登山口」標識を見つけ、大きな空き地に駐車。周りの山はガスに霞み、上空は薄雲に覆われている。

 

52分、雨に濡れた幅広の舗装道路を上り始める。

519分、幅広舗装路が1車線の砂利道に変わった(ここまで車で入ることは可能)。気温は16度ほどなので、蒸し暑さは左程感じず、しっとり湿った林道は気持ちいい。赤松の林を通過。林の空き地にアヤメが咲いていた。

 

自然林の中、マロンが先行した山道をリスが横切った。試しにマロンを呼び返してみたら、戻ってきたマロンがこの臭いに気づき、いきり立って森の中に飛び込み、林の中を走り回る。強く制止して先に進む。

更に30分ほど森の林道を上っていくと、マロンが又、獣の臭いに気づいたのか、制止する間もなく森の山斜面に姿を消す。犬笛で呼んだが戻らず、いささか心配になる。やがて熊鈴の音を響かせて下の方から戻ってきた。

 

61分、3分岐点に「仙蛾滝山麓駅下山口」標識が立っていた。森の中に細い山道が下っていたので、地図に記載はないがロープウエーの山麓駅あたりに降りられる道らしい。

 

64分、八雲神社裏の展望台に到着。南に見える山の前のガスが動き始めていた。木階段を上って八雲神社を参拝。

 

八雲神社先のロープウェーのパノラマ台駅前に進む。

ロープウェーが稼動するまではこの山上は無人になるらしく、人の気配は無い。

駅前に「羅漢寺山 1058m」の山頂標識が立っていた。この地点は1010m程度のはずなので羅漢寺山はこの山の総称名らしい。

 

山頂標識を入れてマロンの記念写真を撮り、「弥三郎岳→」標識に従い、ザラザラした白い花崗岩の岩肌が露出している尾根筋を辿り、弥三郎岳へ向かう。

花崗岩の白砂に引き立てられて周りの若葉の緑が美しい。

 

616分、「弥三郎岳まであと7分」標識前を通過。

弥三郎岳の山頂へは標高差で50mほど花崗岩の岩山を上ることになるが、山頂北側から木ハシゴや石階段で回りこんで上るようにコースが付けられていて変化があって面白い。

山頂の大岩へは先ずは3段の鉄階段を上り、その先は「弥三郎権現」の祠横の花崗岩に穿られた足場を辿って鎖に掴まって上るようになっていた。

マロンは最初の鉄ハシゴを見てしり込み。リードを付けて押し上げたら後は根性が座ったらしく、自力で頂上まで駆け上った。

弥三郎権現の祠横には下記解説板が立っていた。

この羅漢寺山弥三郎岳の名称は…・
その昔、甲斐の国、御岳(今の昇仙峡)にある名刹羅漢寺に弥三郎という酒造りの名人が寺男として住んでいました。この弥三郎は武田家の勝ち戦の祝い酒などを造り、大変重宝がられておりましたが、この弥三郎は大の酒飲みで失敗が多く、その非を住職にいさめられ、一斗の酒を最後に禁酒を誓い、その夜、この頂上より天狗になって消えてしまったと伝えられ、いつの頃からか、ここは弥三郎岳と呼ばれ、弥三郎権現としてこの頂上の南側絶壁の岩穴に現在も酒の神として本殿が祭られて居ります。

 

633分、弥三郎岳の10畳ほどの大岩の山頂に全メンバー揃って上る。

山頂に標識は無かったが三角点の基石の上にはお賽銭が山になって詰まれていた。

周りの山々には麓から湧き上がるガスが掛かっている。

5分ほど展望を楽しんで往路を戻る。「他に登山者が居れば、犬など連れ込める山頂ではないね」などと話しながら下る。薄雲を通して朝日が差し込みはじめた。

 

649分、パノラマ台駅に戻り、駅前で「白砂山方面 徒歩20分」標識を見つけ、細い山道を下る。

3分ほどで歩きやすい山道になる。自然林の若葉の中、「獅子平→」の標識に従い緩く下っていく。

75分、白砂山への分岐に入る。左折に気づかず先行したマロンがフルスピードで戻ってきた。東に方向を変えて新緑の林を進む。

 

712分、森を抜け出たら花崗岩が露出して朝日をあびている「白砂山」の山頂だった。先ほど登った「弥三郎岳」が近くに見える。赤飯ムスビとドックフードを食べながら、小休止。

721分、下山開始。しっとり湿った若葉の林の中にガスが流れ、これに朝日が差し込み、良い雰囲気。

736分、パノラマ台駅へは戻らず直接、3分岐点に戻る。帰路は人に出会う可能性あるのでマロンに「後へ !!」の命令を出し、下山継続。

818分、登山者に出遭うことなく車に戻る。頭上の雲は少なくなり、初夏らしい太陽が差し込んできた。

昇仙峡の街並み見物しながら帰路に付く。11時、無事帰宅。

  羅漢寺山・2