前回の馬頭刈山は家で留守番していたマロンだが、相変わらず食欲と気力が出ない。朝散歩では近くの尾根に登るのに毎回、おとーさんに担いでもらおうと待つようになった。

元気のないマロンに留守番させるのは可愛そうではあるが、私達の体力維持も大切と再び、早く帰れそうな山との選定基準で対象を物色。     →奥多摩の「鹿倉山」に早出、早帰りで登ることした。

歩行時間: 3時間28

 

早朝3時にマロンの朝フン散歩を済ませ、310分には家を出る。

夜明けが早まり、4時半頃には歩けそうな明るさになる。車の少ない青梅街道を快調に飛ばし、丹波山村役場入口を左折。

最初の三叉路は左折し、「まり子川→」標識に従い「まり子川」手前の草原空き地(10台程度は駐車可)に車を止め、出発準備。マロン抜きだと簡単に準備が整う。

 

510分、「まり子橋」を渡り、山に向かう。道脇の登山標識は「←大丹波峠、鹿倉山に至る 1時間50分」とあり、地図の2時間20分とは随分差がある。

 

気温は10℃で少し肌寒い中、採砂場跡らしい窪地を緩やかに上り始める。山道脇の小石混じりで40度位の急斜面が耕され、ジャガイモとネギが育っていて驚く。

2ヶ月前から15坪の農園を借り、堆肥や肥料、黒マルチや防虫網などを使い野菜類を育て始めたが、野菜がこんな強靭さをもっているとは思わなかった。そういえば、ガイド書にジャガイモの出生地はアンデスの山岳帯と書いてあったような気がする。

清流脇の廃・養魚場横を上り、更に沢沿いの杉、檜の暗い林に進む。山腹の崩れ個所を補う丸太橋を渡った先にワサビ田が見られた。

 

530分、沢からはずれ、クランクで山腹に上り再び沢と平行に峠を目指す。檜の幼木林にヤマブキやコゴメウツギが花を見せる。小鳥の声が賑やか。

552分、檜の大木に囲まれた薄暗い広場の「大丹波(おおたば)峠」に到着。左に上れば「鹿倉山」、前進下山すると小菅村の標識。水を飲みながら小休止。

5分ほど先に丸太階段が現われる。周りの樹種は杉、檜が主体で単調な上りが続き、見晴らしは相変わらず得られない。例の「カンダ猿」の標識などを話題にしながら単調さを紛らせながら登る。

620分、尾根に上り、進路が右に変わる所に「鹿倉山→」標識。地図を見ていると白黒の小鳥が寄ってきて頭上の枝や眼前の大きな赤松の幹にとまり私達を観察。

630分、南斜面が檜の幼木林のため、大菩薩連嶺が少し眺められた。この辺りから傾斜は緩み、自然林が増えて新緑が楽しめる。

655分、「鹿倉山(1288.2m)」山頂に到着。

周りが木立に囲まれ、展望は殆どない。木の隙間から富士山がチョッとだけ覗けた程度。

記念写真のあと、小広場の三角点に座り、赤飯ムスビを食べていると、下界から7時の鐘の音が響き合い上って来た。チョッといい感じ。木立の中に場違いの感じで一本だけ白樺の木。(・・・岳樺と白樺は葉脈数が違うと図鑑に出ていたのを思い出し数えてみる。片側8本程度と少ないので白樺と判断。)

山頂標識は「←大丹波峠 約1時間10分  仏舎利塔 約1時間20分→」とあった。

710分、往路で下山開始。

山頂でも展望が得られなかったので、先ほどの檜の幼木林で地図を見ながら周りの山名を確認。これまでマロンも登った「雁ガ腹摺り山」「大菩薩嶺」「鶏冠山」が同定できた。

838分、登山者には1人も出会わず車に戻る。

この山は展望が望めなかったが登山道は山頂まで草や木の枝が払われていて有難かった。また、樹種は杉と檜が多く、花粉時には厳しそう。今日は小鳥の鳴き声と新緑のすがすがしさを楽しませてもらいました。

1050分、家に戻る。出発時には同行したそうにチョッと吼えたマロンが、帰宅時は拗ねているのかゴロ寝のまま目だけで出迎えてくれた。

  鹿倉山2