ガイド書「四季の花を楽しむ100」に中禅寺湖畔の「高山」が・・・・「シャクナゲやヤシオツツジの花が咲く自然林の尾根道と中禅寺湖畔の散策路・・」と紹介されており、シャクナゲは花期を終えた頃なので、代わりに千手ヶ浜へ足を延ばし、花期を迎えたクリンソウを見てくることにした。

◇所要時間: 4時間30
◇難度(犬として): 易++▼++難
◇マロンの日記: 歩きやすいコースでした。帰路の湖畔の道はクリンソウの千手ヶ浜を目指す人が多かったので、この季節に犬連れで歩くなら、逆回りの方が良さそうだとおとーさんが言っていました。

 

2時、出発。

首都高経由で東北自動車道を北上し、宇都宮で日光宇都宮道路に移り、終点の清滝ICを下り、いろは坂を上っていくと朝日が昇る。中禅寺湖畔を西進し、「竜頭ノ滝」下の橋袂で「臨時駐車場→」看板にガイドされ、湖畔へ向かう道の広い駐車場に車を入れる。雲はあるが青空も見られ、気温は6度で寒い。

452分、舗装路を戻る方向に出発。

 

国道120を横切り、[華厳ノ滝入口]標柱に従い、「華厳茶屋」へ進み、「竜頭の滝園地」看板前の道から石階段を登ると眼前に「竜頭の滝」。

梅雨時のためか水量が多く、水煙を上げた迫力のある滝が見られた。

59分、滝横を上の橋まで上り、橋袂の「高山→」標識に従い、防鹿柵を開閉して山に入る。

ブナや落葉松、モミジや白樺の自然林にズミが白花を見せた。山の北山腹を緩く回り込んで上っていく。

中禅寺湖畔の山肌はまだ新緑に覆われ、朝日を浴びて咲くシロヤシオがきれい。

 

532分、「鞍部」を通過し、「高山」から東に延びる尾根を緩く上る。花期を終えた筈のシャクナゲも残花を見せた。

下草の無い林を上っていくと、木立越し左に中禅寺湖、右に戦場ヶ原が見える。カッコウが鳴いている。

登山口から250mほど高度を上げると勾配が無くなり、庭園の遊歩道のような雰囲気の尾根道を辿る。

 

63分、「高山」への登りが始まった。白ヤシオの花が多い。

620分、「高山1668m」山頂に到着。

ダケカンバ、ミズナラ、落葉松の新緑で囲まれた明るい山頂には「栃木100名山37座」看板もあり、「サラサドウダン」が咲いていた。

 

視界が得られず、「中禅寺湖」・小田代ヶ原→」標識に従い、山の西側に下る。

白ヤシオが多いが、僅かに紫ヤシオも残っていた。

西山腹を折り返しながら下るに従い、白ヤシオは減り、ダケカンバの高木が増え、気持ち良く風の流れる林を下る。

 

655分、新緑の疎林に「←中禅寺湖 小田代ヶ原→」標識の三分岐。

小休止後、湖畔の「熊窪」への道に下る。気持ち良く伸びた落葉松林を通過。流水の小沢を見つけ、マロンが体を浸す。流水はその先で伏流し、消えていた。

この辺りの林床はヨメナらしい新緑で覆われていた。

獣の鳴き声に森を透かしてみると、子ザルが姿を見せたので写真に収める。

728分、湖畔の「熊窪」へ降り、クリンソウを見るため、「千手ヶ浜→」標識に従う。

湖畔の林の新緑の中に朱色の山ツツジが増えてきた。

 

745分、「千手ヶ浜」へ着くと桟橋の先に「男体山」が大きい。浜の「クリンソウ→」看板に従い、湖岸を南に進む。

753分、「乙次郎橋」を渡ると、前方に「クリンソウ群生地」が見えた。

ウィキペディアに依ると、「クリンソウ」は・・山間地の、比較的湿潤な場所に生育し、時に群生する。

 

 高さ50cmほどになり、日本に自生するサクラソウ科の植物のなかでは最も大型である。10-20cmほどの鋸歯を持つのロゼットを作り、花季となる6-8月にその中心から花茎が伸びる。は花茎を中心に円状につき、それが数段に重なる姿が仏閣の屋根にある「九輪」に似ていることから名前の由来となっている。 と書かれている。

 

クリンソウはネットで囲まれた100mほどのサークル内に群生し、花期は最盛期で、10人ほどのカメラマン達が撮影を楽しんでいた。

園地を一周し、入口の「仙人庵」前で、管理者らしい人に「綺麗なものですね」と挨拶すると、・・・

 「多くの人々に鹿の食害を知ってもらうためにクリンソウを育てているのですよ。」と言う。意味が解らず、首をかしげると・・

 

林床の笹や幼木が鹿に食べつくされ、裸にされた山の表土が流れ、自然破壊が進む一方なので、お役所に自然保護を訴える一策とのこと。 林床に新緑が見られたのは鹿の忌避植物のフッキソウやマルバダケブキ、シロヨメナ等だったらしい。   湖畔の探勝路で帰路に付くと、ポツリポツリとクリンソウ見物らしい登山者と出合い始めた。

824分、「熊窪」通過。湖面を渡る涼風を受けながら湖畔を進む。新緑の中に山ツツジの朱色花。

 

841分、途中の湖岸に大トチの林。仙人庵の主人が教えてくれた通り、数本が白い花を付けていた。 傍らの「トチノ木のある浜」の解説板には・・・「栃木県の県木であるトチノキは、いろは坂の下の標高の低いところに分布していますが、標高が1300m近いこの浜周辺にも局地的に見られます。なぜここにトチノキがあるのかはわかっていませんが、一説には、昔、狩人が食糧にするために持ち込んだものといわれています。」と書かれていた。

このあたりでも猿が啼いていた。

 

858分、自然探勝路の「赤岩」地点は湖岸から切り立った岩場の上で、木階段や木橋、柵などでコースが良く整備されていた。このあたりも朱色の山ツツジが見られた。

918分、道は湖畔を外れ、駐車場に向かう。

922分、車に戻る。駐車場の車は20台ほどに増えていた。

 

1220分、無事、帰宅。

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