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今年最初の登山。残雪を心配しながらも、南斜面を登るのならと埼玉県・名栗湖近くの「蕨山」を選ぶ。…「蕨山」とはいかにも新春を感じさせる良い名前 !!

ガイド書やHP記事には「名郷→蕨山→河又」の縦走コースの紹介しかないが、我が家は車に戻ることを考え、「落合→大ヨケノ頭→蕨山」を往復することにした。なお、地図には大ヨケノ頭への直登の道は <急坂・ガレ、危険>と表示されているので無理だったら、即・撤退し、河又からの入山も考えに入れる。

◇所要時間: 5時間30
◇難度(犬として): 易++▼++難
◇マロンの日記:
 急坂や雪道もありましたが、ワンコには案外、歩きやすい山でした。

 

5時前、強い北風で冴え渡った星空の下、家を出る。青梅駅の先で成木街道に入り、河又・名栗湖入口を左折。湖畔を通過し有馬川沿いに走ると、山陰の林道の残雪は凍っていた。

「落合」手前の「団体釣場・第一駐車場」の道路の反対側に「大ヨケの滝入口」標識を見つけ、100mほど戻った道路の路肩に駐車。スタッドレス・タイヤに代えてきて良かった。

 

645分、今回からザックに軽アイゼンも入れて出発。先ほどの登山口まで滑りやすい凍った舗装路を進む。

「大ヨケの滝 蕨山 中登坂1.3km」標識と「名栗湖ネイチャートレイル」案内板地点より山に入る。

僅かの上りで山道は等高線沿いに東に回り始め、予定の尾根筋で「大ヨケノ頭」に登るコースと違っているのに気づく。

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予定していた尾根直登の山道は見当たらなかったし、このルートも登山口の案内板地図で「蕨山」に続くことが分かったので、今日は無理せずに現地標識に従うことにした。

657分、「大ヨケの滝」前に出た。10mほどの岸壁を水流が2段ほどで流れ落ちていた。傍らに小さな石仏。名栗村の名前入りの「岩も生きている」とタイトルの付いた説明板によると、この辺りは23千万年前、形成された地質とのこと。

山道は沢沿いに上り始め、やがて沢を渡りクネクネと杉、檜林を通過。山道だけに雪が残っている。

77分、檜林の山斜面に「小ヨケの滝 0.1km」標識が立っていたが帰路に立寄ることにし、先に進む。

尾根に出ると朝日が差し込んできた。手入れされた道脇に「フィールドサインは語る」の説明板。結構、登山者を楽しませてくれる内容だ。コースはここから尾根を直登。

 

718分、「動物達の時間」説明板 (内容は下記)があり、読みながら一息いれる。

どうして動物達を見かけないのかって?。そんなことはないよ。動物達は人間をみているよ。
 コウモリやムササビ、モモンガなどは完全な夜行性で、リスは昼間活動しています。
草食性のニホンシカなどは一日中食べたり休んだりを繰り返しています。
 何が原因で動物たちの活動する時間が決まるのでしょう。人間がいなかったら行動パターンも変わるのかな?

絵にはこの地域に生息しているキツネ、タヌキ、クマ、ウサギ、リス、イノシシ、モモンガ・・等とそれらの動物が残す足跡の形が図示されていた。

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右下に名栗湖の一部が覗き、背後に「棒の折山」が大きく見える。

急坂途中の一息つきたくなる辺りに「聞き耳ずかん」、「音の歳時記」の説明板があり、これらを読みながら更に急登を続ける。急斜面には上手い具合に丸太階段が付けられていて、気持ちよく登っていける。

740分、檜の暗い森に入る。「中登坂0.3km」標識があり、メインルートとの合流が近いことを知る。

750分、尾根に出たところが「中登坂」ポイントで「金比羅神社」からの登路と合流。残雪が増えてきた。緩い下り坂では冷風が吹き込み、フードで耳を隠す。枯れ木立の中の緩やかな道を進む。

 

87分、尾根筋の道を開設工事中の舗装林道が横切っていた。(西名栗線(逆川工区)森林管理道開設工事  期間H16.8.3H17.3.28)

その先の尾根ルートには何故かロープや新しい丸太柵でコースを外れさせないようにガードしていた。この辺りは日当たりが良いせいかアセビが蕾をつけている。

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820分、僅かな上りで「大ヨケノ頭 771m」へ到着。標識は「蕨山2.5km 河又4.5km」。斜面南側は丸太柵で閉鎖されており、その横に「落合2km 危険・通行止め」の看板。当初予定では落合からここに登り上げてくるつもりだったのだが、このルートは閉鎖されていて無理だった様子。

「蕨山へ2km」標識を通過。陽だまり斜面にはアセビの木が多いが日影には残雪。「蕨山1.5km」標識地点で尾根筋に従い、左に向きを変える。

854分、「藤棚山 920.2m」に到着。三等三角点とイスが設置されていたが、見晴らし無し。木の間越しに「蕨山」山頂が見える。「蕨山 1.2km」標識に従い、雪道を下る。

 

97分、上り。自然林の道は檜林より雪が多い。緩い上りが続く。

920分、「蕨山0.7km」標識辺りから岩のある急な上り。残雪は10cm位に増えてきたがマロンは気にせず先行し、時々姿が見えなくなる。雪の少ない山腹の林の中を嗅ぎまわっている様子。

930分、「蕨山1044m」標識地点に到着。

地図で「展望台」と表示されている地点。お椀を伏せたような裸の山頂にはベンチと展望図が設置されていた。快晴で日当たりは良いが、気温は0度で北風が冷たい。

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山頂からは冬の乾燥した空気の中に、展望図通りの景色が広がっていた。

近くには有馬山、棒の折山、川苔山、大岳山中景には大持山、武甲山、武川岳、伊豆ヶ岳遥か北には浅間山、榛名山、赤城山、日光白根山、男体山。図示通りの景色が展開。
ガイド書には「蕨山」1044mの本当の最高点は更に先にあると書かれているので、先に進む。

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300mほど先の雪道に「蕨山0.3km 名郷3.2km 林道0.8km・有馬山」標識が立っていた。

踏み跡のある名郷方向へ走るマロンを呼び返し、先行者が無い有馬山方向へマロンを誘導。20cm以上の残雪をものともせずに元気犬マロンがジャンプを続けて道を付ける。

 

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948分、蕨山の最高点。

木立の中の山頂は手書きの「蕨山 1044m」標識が木の幹に掛けられただけの素っ気無い山頂だった。近くに雪に埋もれたベンチが一つ。

写真を撮っている間にマロンが居なくなり、声と犬笛で呼びまくる……と…呼び声が全然、聞こえなかったような顔をした犬が雪の木立から出てきた。家ではおとーさんの一挙手、一投足に目を光らせ敏感に反応するマロンだが、今の難聴犬マロンとの落差があまりに大きく、唖然!!

10時、「蕨山」に戻り、往路で下山開始。

1155分、「小ヨケの滝」を見に行く。薄暗い森の中のか細い水流の3段の滝で立ち寄るほどでもなかった。

1215分、車に戻る。出遭った登山者は女性の単独行者1名のみ。

2時、無事帰宅。

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