今年、最後の「アカヤシオ」狙いで、栃木県の「備前楯山」を訪ねることにした。

一般コースは「舟石峠」〜「備前楯山」らしいが、私たちはネットで見つけた「舟石峠」→「本口沢」→「備前楯山」→「舟石峠」コースで周回することにした。

(なお、栃木県の山になぜ備前(岡山県)の山名がつけられているのか、調べると・・慶長15年、岡山県の人がこの地で銅鉱石を発見し、その功績を称えて名付けられたとのこと。)

◇所要時間: 4時間57
◇難度: 易++++▼難
(本口沢のガレ場を詰めて尾根へ上るまで、踏跡や標識類が無く、苦労しました。)

 

230分、出発。

首都高〜東北自動車道に進み、宇都宮ICで日光宇都宮道路へ移って450分、有料道路終点の清滝ICを降りると残距離は22km

細尾大谷橋交差点を国道122に左折・南下し、14km先で県道250に右折し、2km北上して「銀山平→」標識に従い、「舟石林道」で高度を上げ、3.6km先で50台は停まれそうな「舟石峠P」に一番乗りで到着。

駐車場は周囲に展望が利き、北の山波の上に「男体山」が聳えて見えた。

 

532分、「舟石林道」を戻る方向に出発。 周囲の新緑の中に、ヤマツツジが朱色、ミツバツツジがピンク、ユキヤナギが白、山吹が黄花を見せ、いかにも5月といった景観の中を下っていく。

68分、右前方に今日の上りコースの「本口沢」を挟む、二つの山が近づいてきた。

 

Pから3km先の道脇に「狸掘跡」解説板。その先150mで右の簡易舗装路へ折り返して、涸沢を鉄の橋で渡り、やっと登山開始。

615分、南の大堰堤に近づくと妻が突然、「カモシカ!!」と叫ぶ。急ぎカメラを構えると、2匹の仔猪?が草むらに逃げ込んだ。山歩きで猪を見たのは初めて。

 

大堰堤前には「本口沢第一床固」石碑。

右から堰堤上へ進み、大石の堆積する河原に下り、広大なガラ場を緩く上っていく。

堰堤から200m程進むと沢が二分岐。右の「本口沢」へ進む。

 

654分、標高を150mほど上げ、急なガレ場を手も使って上るとその先は又、広いガレ場。 

標高930m辺りで小休止。

標高950m辺りまで上ると、両側からの灌木で沢が狭まる。狭まったガレ場を頑張って上る。

 

沢脇の一株だけのトウゴク三つ葉躑躅が紺碧の空に映えて目に鮮やか。

717分、標高980m辺りは手も使って、ガラガラの急斜面をよじ登り、息切れしてGPSを見ると・・予定コースを右に外しているのに気づく。

ブッシュを掻き分け、左の沢へのトラバースを試みたが、危険を感じ、25m程下の沢分岐まで下ることにしたが・・・、

下りが苦手の妻の動きがぎこちないので、お助け紐でサポートしながら慎重に下る。

 

738分、左の沢に移り、ガレ場の上りを続ける。

標高1050m辺りの岩場に「シロバナコイワカガミ?」が咲いていた。

759分、ガラ場の沢筋が上へ二分岐。 南の尾根に山道がある筈なので、左上への岩道を詰めていく。

 

814分、採録してきたGPS軌跡を辿って、左の高みへ上ると、山腹を巻くかすかな獣道。
予定コースに合致していたので、これを辿るが・・灌木帯の中、身動きができず、時間ばかりが経過。

一時、小休止して南の尾根目指し、藪漕ぎ状態で徐々に高度を上げていく。

 

9時、尾根に到着!!

北の山波の上に「男体山」。

アカヤシオがピンク、ガマズミが白花を見せた。

細尾根は上るのに従い痩せてきてアカヤシオは鮮やかになってきた。

 

920分、標高1240mで主尾根に合流し、アップダウンしながら右の山頂を目指す。

933分、三等三角点のある「備前楯山1272m」に到着。

北の「男体山」とその右の「半月山との間にチラリと「女峰山」が見えた。

先着夫婦に挨拶すると地元の人らしく・・東眼下が足尾銅山の精錬所で備前楯山は足尾銅山そのものの山で、内部には長い坑道が掘られていることなど話してくれた。

 

 

951分、下山開始。

僅か南へ戻り、ロープを見つけ下山続行し、標高1210mの「舟石峠駐車場1.2km」標識に従い、階段道へ下る。

道脇の芽吹きはじめた灌木の蕾を調べると、雄蕊が10本でトウゴクミツバツツジ。盛期には楽しめるコースになりそう。

 

途中、10人ほどの年配登山者団体と交差。 西斜面は唐松の新緑できれい。

標高1080m辺りまで下ると下に「舟石峠駐車場」が見えた。

1029分、車に戻る。駐車場には10台ほど。

帰路は一般道で関越自動車道の「本条児玉IC」に入り、1420分、無事帰宅。